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源泉かけ流しは当たり前!泉質が高い「関東の日帰り温泉」5選

高橋一喜温泉ライター/編集者

秋の行楽シーズンがスタート。少しずつ気温も下がり、温泉の季節到来である。本当はゆっくり温泉地で宿泊したいところだが、行楽シーズンは宿泊費が高くなって予算もかさみがち。さくっと出かけられる「日帰り温泉」がおすすめだ。

また、温泉を目的に出かけるなら、源泉の質が高い温泉施設を選びたいところ。「源泉かけ流し」は譲れない。

そこで今回は、関東エリアに絞って日帰り入浴ができる温泉を5カ所紹介したい。

濃溝温泉・千寿の湯(千葉県)

千葉県は温泉にあまり恵まれておらず、源泉かけ流しの施設は少ない中にあって、君津市の山中にある濃溝温泉は貴重な存在。男女別に小さな内湯がひとつだけだが、わずかに黄色をおびた透明湯がゆるゆるとかけ流されている。加水、循環ろ過、消毒もなし。湧出量の少ない源泉を大事に使い、かけ流しを実現している点に好感がもてる。まるで「ジブリの世界」のようと有名になった「濃溝の滝」はすぐ近く。

まえばし駅前天然温泉・ゆ~ゆ(群馬県)

前橋駅から徒歩2分の駅前温泉。東京からでもプチ旅行気分でふらっと出かけるには絶好の立地にある。電車移動できるのもうれしい。湧出量は毎分455リットルと豊富なので、駅前という立地にもかかわらず、源泉かけ流しを実現している。緑色をおびた湯は、よく温まる塩化物泉。

見沼天然温泉・小春日和(埼玉県)

さいたま市内にあるスーパー銭湯だが、よくあるスーパー銭湯と侮ってはいけない。約38度のぬるめの源泉がかけ流しにされている。通常のスーパー銭湯はぬるい湯は万人受けしないため加温してしまうが、自信をもってぬる湯の源泉を提供している。暑い季節と相性のよいぬる湯を存分に楽しめるのはうれしい。

川原湯温泉・王湯(群馬県)

ダムの湖畔にある温泉地。共同浴場の「王湯」は、温泉地のシンボルといえる施設で、そのおすすめはダムを一望できる露天風呂。ダムの湖畔というロケーションなので、シーンと静まり返っていて、聞こえてくるのは湯が落ちる音だけ、という日常では体験できないような静かな時間を過ごせるのが魅力だ。川原湯温泉があるのは、草津など有名な温泉地が密集するエリアであるがゆえに、まだ認知度も低く、入浴客も地元の人や一部の温泉ファンが中心なので、比較的ゆっくりと過ごせる。周辺の温泉地と合わせて、湯めぐりを楽しむのもよし。

那須湯本温泉・鹿の湯(栃木県)

1300年の歴史をもつ日帰り温泉「鹿の湯」。昔ながらの湯治場を彷彿とさせる木造の浴室には41~48度の湯船が6つ並ぶ(男湯)。硫黄が香る乳白色の湯は当然かけ流し。お気に入りの泉温の湯船を選んで入浴できるのがうれしい。頭から「かぶり湯」をしてから入浴するのが流儀。ゆっくりできるなら、昔ながらの湯治宿が並ぶ温泉街にも滞在したい。

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3900超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)のほか、『有吉ゼミ』『ヒルナンデス!』『マツコ&有吉かりそめ天国』『スーパーJチャンネル』『ミヤネ屋』などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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