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田中美久のHKT48卒業シングルでアイドル史上初のダンス 「人と比べられて成長できた10年でした」

斉藤貴志芸能ライター/編集者
(C)Mercury

結成12周年を迎えたHKT48の17thシングル『バケツを被れ!』が発売される。グラビアでも活躍してグループを牽引してきた田中美久は12月で卒業、最後の参加となる。小学生で加入してから10年のアイドル人生を振り返りつつ、同じチームKⅣでキャプテンの松岡はな、今回が初選抜の江口心々華と共に語ってもらった。

隣りにいてくれて支えられていました

――美久さんが卒業発表した日、はなさんが「寂しいな」とポストしていました。

松岡 最近は東京でたくさん活動されていたので、「そろそろかな」と感じていて。(2019年発売の)『意志』の頃とかずっと一緒にいて、当時を振り返ると「寂しいな」という気持ちになりました。

田中 指原(莉乃)さんが卒業して、さくちゃん(宮脇咲良)も(矢吹)奈子もIZ*ONEで活動することになったとき、私が頑張れたのは、はなが隣りにいてくれたのがすごく大きかったです。辛いときも支えられたし、AKB48の選抜メンバーに選んでいただいたときも、一緒でホッとしました。はなのおかげで今の私がいるので、すごく感謝しています。

――心々華さんは美久さんの卒業を聞いて、どう思いました?

江口 発表された公演に私も出ていて、ビックリしましたし、遠くに行ってしまう感じで寂しかったです。私がHKT48で初めて知ったのがなこみく(矢吹奈子+田中美久)さんで、入りたいと思ったきっかけだったんです。

田中 えっ? すごーい!

江口 昇格してチームKⅣで一緒に活動できたのが嬉しくて、パフォーマンスを近くで見て、学んだこともたくさんありました。残りの期間でいっぱい話して、少しでも思い出を作れたらいいなと思っています。

頑張りすぎてないか心配になります

――心々華さんにとって、チームKⅣのキャプテンのはなさんはどんな先輩ですか?

江口 周りをよく見ていらっしゃるなと、すごく感じます。私がリハでうまくできないとき、「頑張ろうね」と寄り添ってくださいました。何でここまでわかるんだろうと思うくらい、たくさん声を掛けていただいていて、すごくありがたいです。

松岡 心々華ちゃんはまだ若いのに頑張り屋さんで、いつの間にか新しいポジションを覚えていたり、淡々とこなしていて。逆に、無理してないかなと心配になるんです。

田中 はなはメンバーへの思いやりがあるから、キャプテンに選ばれたんだと思います。心々華ちゃんは入ってきたときから、ダンスのスキルが圧倒的でした。小柄なのにステージではすごく大きく踊って、身長差を感じさせません。はなも言っていた通り、たくさんのポジションもすぐ覚えて、最初からできる子だなと思いました。

松岡 本当に真面目。ちょっと(卒業生の)本村碧唯さんに似てる感じで、碧唯さんのポジションを今やっています。KⅣに来てくれて嬉しいです。

江口 心強い先輩からたくさん学んで、少しでもHKT48の力になりたいと思います。

松岡はな(まつおか・はな)2000年1月19日生まれ、千葉県出身。2015年の第2回ドラフト会議でHKT48チームHが指名。2022年よりチームKⅣキャプテン。『アサデス。』(KBC)でリポーター
松岡はな(まつおか・はな)2000年1月19日生まれ、千葉県出身。2015年の第2回ドラフト会議でHKT48チームHが指名。2022年よりチームKⅣキャプテン。『アサデス。』(KBC)でリポーター

卒業発表してから1回も泣いてません

――美久さんは『バケツを被れ!』がラストシングルということで、卒業を実感しますか?

田中 MVを撮ったとき、私も11年目で、この選抜で一番先輩になっていたのに改めてビックリして、感慨深くなりました。最後にみんなが手を振って出ていく中、私は1人で立ち止まって、メンバーの背中を見ていたんですね。「そうか。私は卒業するからここにいて、みんなは新たなHKT48に向かうんだな」と感じました。ファンの皆さんもこのシーンを観て、涙しちゃうと思います。

――撮り終わって、花束をもらったりもしたんですか?

田中 最後にサプライズで、同期の山下エミリーちゃんから「みくりん、お疲れさま」ってもらいました。本当に嬉しかったんですけど、次のシングルに私はいないんだと、ちょっと寂しくなりました。

――ウルウルしたり?

田中 いえ、私は卒業発表してから、まだ1回も泣いてません(笑)。たぶん実感がないのと、寂しくても、やり切った感じがあるので。来年の卒業コンサートでは泣くのか、自分でもワクワクしています(笑)。

松岡 美久ちゃんが泣いているのは、見たことありません。基本いつも元気なので。しばらく東京に行っていて久しぶりに帰ってきたとき、より元気になっていて、すごいハイテンションでした。疲れてないのだろうかと(笑)。

田中 楽屋で久々にメンバーに会えて嬉しくて。実家に帰ってきた子どもみたいになっていました。うるさくしちゃって、ごめんね(笑)。

江口 公演でも、美久さんの周りを明るくしてくださるパワーを見られました。

田中美久(たなか・みく)2001年9月12日生まれ、熊本県出身。2013年にHKT48の3期生オーディションに合格。映画『ママのふるさと』、『ホラーちゃんねる 樹海』、ドラマ『最高の教師』などに出演
田中美久(たなか・みく)2001年9月12日生まれ、熊本県出身。2013年にHKT48の3期生オーディションに合格。映画『ママのふるさと』、『ホラーちゃんねる 樹海』、ドラマ『最高の教師』などに出演

デビュー10周年を迎えたのが大きくて

――美久さんは卒業について、前々から考えていたんですか?

田中 さくちゃんと奈子が(2021年に)IZ*ONEから帰ってきた頃には、卒業しようかと考えていました。それから2年経ちましたけど、今年でデビュー10周年を迎えて22歳になって、新たな一歩を踏み出すには今が一番いいんじゃないかなと。何かを10年続けられることって、あまりないですよね。そんな経験ができて良かったです。

――この2年は他のメンバーの卒業が続いた中で、美久さんは留まってHKT48を支えようと考えたりもしていました?

田中 私も他のメンバーの卒業は知らなかったので、次々に発表されて本当にビックリしていました。不安そうにしている後輩を見て、心配だった部分はあります。でも、後輩にはチャンスだと思ってほしい。もう私が卒業しても、その意気で頑張ってもらえると感じたのと、やっぱり自分が10年活動したことが大きかったです。

リハに出られないときもできているんです

――はなさんと心々華さんは、美久さんとの活動の中で特に印象的だったことというと?

松岡 ライブでの煽りを聞くと安心感があって、美久ちゃんがいて良かったなと思います。あと、個人の仕事で忙しくて、あまりリハに出られないときも、いつの間にかできているんです。

田中 KⅣの公演や12周年公演が重なったときは、覚えることが多くて大変でした。

松岡 でも、できちゃうんですよ(笑)。心配していたのに全然大丈夫で、すごいなと思いました。

田中 私にとってアイドルはやっぱり天職だと、改めて思いました。もちろん、HKT48に入って最初からできたわけではないし、むしろ一番できなかったくらいですけど、10年活動したのは大きいと思います。

江口 私はすごく印象に残っていることがあります。奈子さんの卒業コンサートで、美久さんと2人で歌われた曲があって。

田中 『友達でいられるなら』ですね。AKB48さんの島崎遥香さんと横山由依さんの曲で、なこみくが昔からよくカラオケで歌っていたんです。

江口 2人が泣きながら歌われていて、絆を感じました。私はなこみくを見てHKT48に入ったので、あの瞬間をステージ裏で見られたのは宝物になっています。

――美久さん自身は、思い出は尽きないと思いますが、中でも感動的だったことは何ですか?

田中 『早送りカレンダー』で奈子とWセンターを務めたことが一番です。今ではコンサートで毎回歌わせていただく大事な曲になって、イントロが流れるとファンの皆さんがオーッと盛り上がってくれて。私が卒業したら、誰がセンターをやってくれるか楽しみです。

――心々華さんはそのセンターの後釜を狙いますか?

江口 もう少し成長してから、頑張りたいです。

松岡 謙虚なんです(笑)。

12歳の頃はライブのあとに鬼ごっこをしていて(笑)

――美久さんはHKT48に加入した12歳の頃の映像を、最近も観ることはありますか?

田中 あります。でも、あまり記憶がないんです。小さい頃からたくさん活動させていただいた分、やることが多くて必死だったので。最近ビックリしたのが、初めての連載の取材で、森保まどかさんが「相棒」という話をしたとき、私が「あいぼうって何ですか?」と聞いていたんです(笑)。今では奈子のことを「私の相棒です」と自慢げに言っているのに、そんな言葉も知らなかったのかと。

――12歳の自分の動画を観ると、どう思いますか?

田中 幼いですね。自分と同じ人だと思えません(笑)。今のHKT48の最年少が11歳の石松結菜ちゃんで、小さくて大丈夫かなと思ってしまいますけど、昔のなこみくを見ていた皆さんも同じ気持ちだったんでしょうね。

――指原莉乃さんが昔、テレビで「なこみくは人の携帯を勝手に見る子ども」と言ってました。

田中 言われてましたね。それも私は覚えてませんけど、なこみくはいたずらが大好きでした。楽屋の机の下に隠れて、メンバーが入ってきた瞬間、「わっ!」と驚かせたり(笑)。一番困らせたのは、九州ツアーで昼公演と夜公演があって、昼が終わったあとに鬼ごっこに誘っていたんです(笑)。

松岡 キツっ(笑)!

田中 指原さんは疲れてエナジードリンクを飲んでいて、つき合ってくれませんでしたけど、森保さんが遊んでくれて。今考えたら信じられないことをしていて、体力もすごくありました。

松岡 私が入った頃には、鬼ごっこはしてませんでした(笑)。

ずっと素を出して表裏はないんだなと

――いろいろありながら、美久さんのHKT48での10年は楽しかったんですよね?

田中 本当に楽しかったです。ここまでやってこられたのはファンの皆さんのおかげもありますし、メンバーがみんな仲良しでやさしかったのが大きくて。

――外から見てもHKT48は仲が良いイメージがありますが、実際そうなんですね。

江口 私は最初、グループに馴染めるか不安でしたけど、先輩方はすごくやさしくて、同期もいい子ばかり。周りに助けてもらえるから、今こうして活動できているんだと実感しています。

――美久さんに裏の顔があったりはしなかったと(笑)。

江口 楽屋とかでもずっと素を出されている感じで、裏表はないんだなと思いました。でも、加入する前とは美久さんの印象は変わりました。

田中 そうなの⁉

江口 見ていたときはキラキラしたTHEアイドルで、私の憧れだったんです。でも、普段の美久さんは面白い方でギャップがありました。すぐ何でも言っちゃったり(笑)。

松岡 正直なんだよね。

江口 そういうのを私は楽屋の端とかで、聞き耳を立てています。

田中 ヤバーい! 聞かれてる?

松岡 そりゃ、そうでしょう。あんなに大きい声で話していたら(笑)。

田中 楽屋芸人です(笑)。

――そう言えば、「レコーディング前に、みんなが笑ってくれるから、ゴリラのモノマネをした」と話されてたことがありました。

田中 そんなこと言ってました? でも、後輩が入ってきたら話し掛けて、ごはんに行っておちゃらけたり、今もふざけまくっています(笑)。

江口心々華(えぐち・ここは)2007年4月24日生まれ、長崎県出身。2022年にHKT48の6期生オーディションに合格。2023年7月にチームKⅣに昇格
江口心々華(えぐち・ここは)2007年4月24日生まれ、長崎県出身。2022年にHKT48の6期生オーディションに合格。2023年7月にチームKⅣに昇格

苦しくても辛いままのことはひとつもなくて

――10年の中では、苦しかった時期もありませんでした?

田中 もちろんありました。当時は「苦しいな。辛いな」と思っていましたけど、時が過ぎると、いい経験だったと考えられるようになっていて。

――卒業を考える以前に、やめたいと思ったようなことはなかったと。

田中 入ってすぐ「やめたい」と言っちゃいました(笑)。レッスンがキツいとかでなく、小学6年生で幼かったから深く考えずに入って、こんなにも人と比べられる環境に耐えられなくなったんです。でも、だからこそ自分が成長できたんだと、今は思えます。すべてが糧になっていて、辛いままのことはひとつもないのが、HKT48の良さかなと思います。

――人と比べられることに関しては、自分の中でどう消化したんですか?

田中 昔から思ったことは正直に言うタイプで、ファンの方に「比べないでほしいです」と話していたんです。でも、言えば言うほど、比べられている意識が大きくなって、何かを変えようと必死になっていました。それが何年か経ったら、比べられるほど自分が成長しているのが実感できて、ありがたいことなんだなと。生きていくうえで、すべてが考え方次第。何ごとも良いほうに捉えるようになりました。

選抜に入って泣いてくれた人のために頑張ろうと

――『バケツを被れ!』では心々華さんが初の選抜入り。最初はどういう形で聞いたんですか?

江口 マネージャーさんから呼び出されました。「何だろう?」と思って行ったら、カメラが回っていて「選抜です」と言われて。その瞬間は実感がありませんでした。突然だったし、呼び出されたときは怒られるかと思ったので。

――心当たりがあったんですか(笑)?

江口 ないんですけど(笑)、「何かやっちゃったかな?」みたいな感じで。そんな気持ちで行ったから、いろいろな感情が混ざっていたんです。でも、家族が喜んでくれたり、ファンの皆さんにお祝いコメントをいただいたり、私のことで泣いてくれる方もいて。その方たちのために頑張らなければと思いました。

――そろそろ……みたいな予感はありませんでした?

江口 なかったです。MV撮影もこういった取材も初めてだらけで、気持ちが追い付いてない部分もありますけど、目指していた場所ですし、選抜メンバーで活動をたくさんさせていただけるのが嬉しいです。

松岡 グループの人数が少なくなった中、6期生が5人も選抜に入って、期待の子がいっぱいいると私たちも安心します。みんな本当に真面目で頑張ってくれています。

――心々華さんに特に期待することはありますか?

松岡 期待する前に、やってくれているので。Wセンターの5期の2人(石橋颯、竹本くるみ)が注目されると思うけど、気にせず後ろからズバズバ行ってほしいです。

バケツを被る歌詞の意味を考察しました

――『バケツを被れ!』というタイトルを聞いたときは、どう思いました?

田中 衝撃を受けました(笑)。私は初選抜が『桜、みんなで食べた』で、最後が『バケツを被れ!』。HKT48は変わった曲名が多いなと改めて思いました。

松岡 そんなタイトルで、曲調はすごくポップ。不思議な感じがします。

江口 私はバケツを被ったことがないので(笑)、歌詞を読んだときにどんな意味なんだろうと、おじいちゃんと考察しました。逃げ出したいときや緊張しているときにバケツを被って、自分の世界に少し逃げ道を見つけよう……みたいな結論を出しました。

田中 私もバケツは亀を洗うときに入れたくらいで、被ったことはありません(笑)。秋元(康)先生はきっと、アイドルがバケツを持って被って踊るという今までにないことを、HKT48に任せてくださったのかなと思います。

――<何かあったらバケツを被れ!>と歌っていますが、皆さんは落ち込んだりしたとき、することはありますか?

松岡 私は落ち込む前に寝ます。夜中とか気分が落ちがちなので、寝て忘れる感じです。

田中 はなちゃんは寝るのがめちゃくちゃ早くて、赤ちゃん並み(笑)。しかも起きるのも早いから、健康的なんです。私は夜中も起きてるタイプで、メンバーに普通にLINEしちゃいますけど、はなちゃんにだけは夜に送らないようにしています。

松岡 何もなければ10時半には寝ちゃいます。だから、夜遅い時間になるとマネージャーさんに「大丈夫?」と心配されますけど、お仕事はちゃんとやるので。

田中 お仕事のときは目がパッチパチです。私でも眠いなというときも、ニコニコ踊っていてキラッキラ。

松岡 移動中には寝ちゃいますけど、降りる前には起きますし、朝早いほうが得意です。

田中 本当に素晴らしい。

鮭おにぎりは世界を救うと思います(笑)

――美久さんが落ち込んだときは?

田中 私も落ち込むことがないんですよね。昔と性格が真逆になって、意外とポジティブなので。

松岡 気にしなくなりますよね。

田中 そう。1コ1コ気にするとキリがないので。自分に足りないものがあったり、何か失敗してしまったら、次に活かそうとなりますけど、「こんなことを言われて悲しい」とか、意味がない落ち込みはしなくなりました。

松岡 後から考えると、たいしたことでもないんですよね。

田中 自分に関係ないなら、いつもの元気パワーで気にしません。

――今だとSNSでいろいろ言われることもあるかと思いますが。

田中 人ってやっぱり傷ついてしまう部分がありますけど、私はごはんを食べることが大好きなので、おいしいもので元気になります(笑)。

――そういうときに、よく食べるごはんというと?

田中 コンビニの鮭おにぎりです。本当においしいし、全国で手に取れるのも素敵。おにぎりは世界を救うなと思います(笑)。

――おにぎりもいいですけど、グラビアクイーンの美久さんぐらいになると、もっと豪華な料理の話が出るかと思いました(笑)。

田中 安上がりでごめんなさい(笑)。でも、1人で食べるなら、コンビニのおにぎりでテンションが上がります。朝早いときも、鮭があるといいですね(笑)。

「ママと喧嘩した」と泣いてるのがかわいくて

――心々華さんはどうですか?

江口 私は明るい性格ですけど、HKT48に加入してから大変なことも多くて、ちょっとネガティブになって。解消するために癒やしを求めます。いとこの赤ちゃんがかわいくて、写真や動画を見たら全部忘れられます。

松岡 一度、心々華が泣いていたときがあって。「どうしたの?」と聞いたら「ママと喧嘩した」と言っていて、もうかわいくて(笑)。

江口 今も思い出すと泣きそうになっちゃいます……(涙)。

松岡 エッ? 泣かないで~。

江口 何が原因だったかは忘れちゃいましたけど(笑)。

田中 たぶんかわいい喧嘩だったんだと思います。

――ここまで話を聞いても、心々華さんはしっかりしている印象ですが。

松岡 本当にしっかりしてます。長女なんだっけ? お姉さんらしくて、全然心配することがなくて。

――でも、ママと喧嘩して泣いてしまう(笑)。

松岡 そこがたたまりません(笑)。

田中 本当にかわいい。

松岡 美久ちゃんも昔、よくママと喧嘩していませんでした?

田中 今も全然するし、LINEをブロックもします(笑)。でも、喧嘩するほど仲が良いと言いますから。

――美久さんの親子喧嘩の原因は?

田中 私がSHOWROOMをしているとお母さんがコメントしてきて、私が読まないと「何で?」と怒るんです(笑)。全然会えなくて寂しがっているのと、「ママが美久の一番のファンだからね」と言ってるから、ファンの方に嫉妬しちゃうんです(笑)。

TikTokで踊りやすい振りになってます

――この曲のバケツを持った踊りはどう感じますか?

松岡 TikTokでも踊れるような振りになっていて、バケツのグッズとか出たらいいなと思っています。コンサートを観ながら、みんなで一緒に踊ってもらえたら面白そう。

江口 キャッチーな振りで踊っていても楽しいので、盛り上がる曲だなと思います。

松岡 バケツを上に下に動かすのがちょっと難しいくらい?

田中 頑張れば皆さんも踊れると思います。間奏は少し難しいダンスになっていますが、私たちも先生に「すごい」と言ってもらえたほど、早く覚えられました。

松岡 新しい子たちが頑張ってくれています。

――フレッシュ度の高い選抜メンバーになりましたが、美久さんが卒業したら、はなさんはよりHKT48全体を引っ張る立場になりそう?

松岡 いえ、あまり自分が……とはならいです。周りがしっかりしているので、みんなで頑張っていきたいです。

声が大きいので防音がしっかりした家に住みます

――美久さんは卒業後は東京を拠点にするとのこと。東京暮らしも楽しみですか?

田中 私、物件探しは大好きなんです(笑)。熊本から福岡に引っ越したときは、お母さんたちが全部やってくれたので、福岡から東京のどこに引っ越すかは迷ってしまいそう。でも、HKT48を卒業して東京に行ったメンバーも多いので、アドバイスをたくさん聞いて、寂しくなったら会いに行こうかなと思っています。

――どんな物件を探しますか?

田中 田舎育ちなので都会に慣れてなくて、人が多いのは結構苦手です。自然が大好きなので、東京でもビルより木がいっぱいあるようなところがいいです。あと、私は配信をしていて声も大きいので(笑)、防音がしっかりした家に住みたいです。

違う分野のレッスンを1から受けたくて

――仕事はより幅広くなりそうですか?

田中 自分のやりたいことをたくさんしたいです。演技とかアクションとか、グループと違う分野のレッスンを1から受けてみたくて。

――女優業に力を入れるんですか?

田中 マルチタレントみたいな形で、女優もバラエティもいろいろ伸ばしていけたらと思います。

――矢吹奈子さんも『18歳、新妻、不倫します。』でヒロインを演じています。

田中 奈子のキスシーンは見逃してしまいました。

――30秒の長いキスが話題になりました。

田中 奈子からそういうのがあると聞いていて、頭を抱えて、すごく動揺しちゃいました(笑)。

――奈子さんが演じるのに、美久さんが動揺したんですか(笑)?

田中 そうです。「私は許さないよ!」と言いました(笑)。

ドンと構えて楽しく生きていきます

――10年後の美久さんはどうなっていると思いますか?

松岡 何歳ですか?

田中 10年後は32歳。

松岡 テレビにいっぱい出ていてほしい。

江口 どのチャンネルをつけても、美久さんが出ているくらいに。恋愛系の映画でも見たいかも。

田中 1回だけ『AKBラブナイト 恋工場』で、奈子が主役の回でやったきりですね。

松岡 でも、美久ちゃんは変わらないでいてほしいです。

江口 いつも楽しそうに笑っている美久さんが大好きです。

――美久さん自身は10年後にどうなっていたいと?

田中 結婚はしてそうですね。子どもが大好きなので。芸能界にいないことも全然あると思います。

松岡 アイドルのプロデュースをしてそう。

田中 いやー、荷が重い。でも、オタクはしていると思います。ななせまる(西野七瀬)さんを推し続けて。

松岡 一緒にドラマに出られたらいいですよね。

田中 たぶんオタが出ちゃうので(笑)、もうちょっと待ってほしいです。ドンと構えられるようになって、楽しく生きていきます。

『バケツを被れ!』

12月20日発売

通常盤TYPE-A(CD+DVD) 1676円(税込)
通常盤TYPE-A(CD+DVD) 1676円(税込)

通常盤TYPE-B(CD+DVD) 1676円(税込)
通常盤TYPE-B(CD+DVD) 1676円(税込)

芸能ライター/編集者

埼玉県朝霞市出身。オリコンで雑誌『weekly oricon』、『月刊De-view』編集部などを経てフリーライター&編集者に。女優、アイドル、声優のインタビューや評論をエンタメサイトや雑誌で執筆中。監修本に『アイドル冬の時代 今こそ振り返るその光と影』『女性声優アーティストディスクガイド』(シンコーミュージック刊)など。取材・執筆の『井上喜久子17才です「おいおい!」』、『勝平大百科 50キャラで見る僕の声優史』、『90歳現役声優 元気をつくる「声」の話』(イマジカインフォス刊)が発売中。

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