ボリューム満点!北海道の「栗どら焼き」老舗のほくほく粒あんと大粒の栗の甘露煮は食べ応え抜群です
誰もがほっこりしてしまうようなお菓子の代表格、「どら焼き」。今やその形も中の餡子も多種多様になり、冷蔵商品のどら焼きからアイスクリームを挟んだ冷凍食品までそのバリエーションは留まることを知らず。
とはいえ、円盤型の二枚の皮(この皮もまたふわふわやしっとりと数えきれないほどのタイプが)で挟み、艶やかな粒餡を真ん中にのせてそっと上下からサンドして閉じ込める。王道なしではどら焼きは語れません。そんなどら焼きにも旬の味覚を取り入れた商品がずらり。
北海道の「札幌 千秋庵」は創業大正10年、北海道の銘菓やお土産と呼ばれるような和菓子を中心に作り続けていらっしゃるお店です。駅や空港、はたまたアンテナショップや北海道物産展でもノースマンをみかけたことがあるという方がいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は肥沃な北海道の大地の小豆を使用したあんこに秋の旨味を添えた「栗どら焼き」をご紹介。
まずはその大きさと重量に驚愕。厚みもさることながら、ついついマウスと比べてしまうほど。皮の直径だけでいえば、ホットケーキと言っても過言ではないのではと思うほど。ずっしりとした重みを確かめていると、ふんわりと漂う香ばしさの中に蜂蜜と味醂のコクを秘めた甘い香りが鼻腔を擽り、かぶりつきたくなる衝動に駆られます。皮の隙間から垣間見える、北海道産小豆のふっくらとしたシルエットにも注目です。
半分に割ってみると、クリーム色の皮・黄金の栗・粒餡の三色のコントラストがお見事!約1cmほどの皮はやや水分が少ないような気がします。ですが、そこがかえって素朴な風合いを強調してくれて、どこか懐かしいような味わいへと繋がっているのでしょうか。粒餡も舌先で潰せるほど柔らかく仕上げられているのに、きちんと小豆本来の味わいを損なっていないのが嬉しいですね。
そして栗の蜜煮。これがまた圧巻の存在感を放っているのです。しっとりと中まで蜜が染み込んでいるのに、栗の香ばしさが勝っているようなナチュラルな風味。口の中で粒餡とよく馴染むのにお砂糖の味に負けない強かさは、こちらのどら焼きとの相性は抜群です。
一体感、といいますとやや皮だけが浮いてしまうような気がしなくもありませんが、そこは好みの分かれ道かと。とはいえ、食べ応え抜群の栗どら焼きは、ひとつでお腹も和菓子欲も満たしてくれるような…そうですね、食欲の秋に相応しいどら焼きです。