【おしゃぶり歯並びへの影響】寝かしつけに使うのはいつまで?卒業の3ステップ
おしゃぶりは好みが分かれるアイテムですが、おしゃぶりさえしていればすんなり寝付いてくれるという子が多いのも事実。
でも気になるのは歯並びや癖になることによる将来的な影響。心配の声を聞くことも少なくありません。
この記事では『すぐ寝る、よく寝る 赤ちゃんの本』著者の乳幼児睡眠コンサルタントねんねママが、おしゃぶりの影響と卒業の仕方について解説していきます。
おしゃぶりをやめるか判断する基準
おしゃぶり自体、使うことが悪いのではないか…と思っていらっしゃる方もいるようですが、そんなことはありません!おしゃぶりが悪いアイテムだとか、手抜きをするためのアイテムなどと思う必要はないですよ◎
おしゃぶりを使う事によって乳幼児突然死症候群のリスクが下がるという研究もありますし、悪いアイテムでは決してありません。
ただし、ねんねのご相談の中では、場合によっては卒業をおすすめする場合もあります。
それは「お子さんが1歳半以上の場合」と「夜間頻回に起きる事の原因になっていることが考えられる場合」です。
①月齢
「日本小児科学会・小児科と小児歯科の保健検討委員会」の資料によると、「1歳すぎからは常時使用をやめて、遅くとも2歳半までにはやめましょう」とされています。2歳ごろまでにやめると噛み合わせの異常は改善されやすいけれども、乳臼歯が生え揃う 2 歳半、さらに 3 歳過ぎまで使用していると噛み合わせの異常が残ってしまうようです。
そのことからも、1歳半ごろからはやめていく方向に働きかけて良いのではないかと考えています。
1歳半となると言葉も理解しはじめる頃です。まずは本人と話し合ってみるのが良いでしょう。
②夜間頻回に起きてしまう場合
おしゃぶりを使ってスムーズに入眠し、ぐっすり寝てくれていれば問題ありません。
ですが、おしゃぶりを使って寝かしつけている事によって、夜中に「おしゃぶりがない!」と泣いて起きてしまって、その度に親がおしゃぶりを口に戻してあげないといけない…となると、それは親の手間になってしまいますよね。
なので、そのようにおしゃぶりをして寝ていることが夜泣きの原因になっていると感じるのであれば、朝までぐっすり寝てもらうためにも卒業を検討するのが良いでしょう。
おしゃぶりの卒業方法
では「おしゃぶりを卒業したい!」と決めたら、どうしていくのが良いのでしょうか。3つのステップに分けてご説明していきます。
①おしゃぶりをやめることを説明する
赤ちゃんに変化を起こす場合は事前に説明をすることをおすすめします。
なぜおしゃぶりをやめるのか、いつからおしゃぶりをやめるのか、繰り返し説明するようにしましょう。
目安はやめる1週間以上前から。カレンダーに×をつけるなどすると言葉のわからない赤ちゃんにも視覚的に伝わりやすくなります。
言葉のわかる月齢の子であれば、「もう○○ちゃんは赤ちゃんじゃないからやめていこうね。これは赤ちゃんのだからね」などと声がけしてあげるのも有効です。
そして、ここからは「一気にやめる」か「段階的にやめる」かやり方が分かれます。
段階的にやめていく場合のほうがステップが多いので、そちらをベースに説明していきます!一気にやめる場合は、いまからいうことすべて、一気にやっていく〜というイメージです。
②寝かしつけ時は使用、夜間は与えない
いきなり全て変更するのが不安な場合、まずは入眠時の使用は残して夜間のみ与えないことにチャレンジしてみましょう。
乳幼児突然死症候群の予防効果は、この使用方法でも継続するとされているので、リスクの高い期間とされる生後6ヶ月以下の赤ちゃんには特にこちらの方法がおすすめです。
どんなに説明されていても、今まで頼りだったおしゃぶりがなくなるのは赤ちゃんにとっては不安なこと。ギャン泣きしてしまうこともあると思います。
でもそれは一時的なこと。赤ちゃんは私たち大人よりもよっぽど順応性が高く、新しい環境を受け入れることに長けています。「やっぱりあげようかな…」というのが最も赤ちゃんを混乱させてしまうので、泣かれても一時的なことと毅然とした態度で臨みましょう。
③寝かしつけ時から使用しない
「寝る=おしゃぶり」という結びつきをなくすためには寝かしつけ時から使用をやめていくことが必要になります。
夜中はおしゃぶりなしでも寝られているなら、おしゃぶりがなくても寝る力は養えているはずです。
あとは本人の気持ちを整えてあげて、おしゃぶりがなくても眠りやすいように、ルーティーンをいつもよりも丁寧にしたり、眠りやすくなるように寝る前の時間から暗くしていったり、スキンシップを多めにとったりと心を満たし、眠りやすい体をつくる方向に働きかけていきましょう。
▼眠りへの誘導についてはこちらの動画も参考にしてみてください
そしていざ寝るぞ〜というときには、おしゃぶりをないないする儀式をしましょう。たとえばリビングにおしゃぶり用の箱を置いてその中にしまう、シルバニアファミリーのベッドにおしゃぶりをのせて布団をかけて「おしゃぶりさんもねんね」などと演出してあげるのもいいかもしれませんね。そんな方法でおしゃぶりおやすみの儀式をしてあげたあと、寝室にいきましょう。
最初のうちはおしゃぶりを求めて泣くかもしれませんが、1-2週間くらいすればだんだんにおしゃぶりがない状況を理解し、適応していけるはずです。それまでは寄り添ってあげたり、トントンをしてあげたりしながら寝付きをサポートしてあげてください。
このステップ2の夜間とステップ3の就寝時を同時にやるのが一気にやめる方法です。きっぱり寝かしつけ時からやめてしまうのが赤ちゃんにとってもわかりやすくはあるので、中途半端にすると泣きが激しくなってしまう赤ちゃんには一気にするのがおすすめです。
赤ちゃんのねんねトラブルの改善には、「ねんねトレーニング」と呼ばれる方法を導入して癖をとっていくアプローチもあります。
1人で寝られるようになる「セルフねんね」が気になる!という方は、ぜひ下記の動画も参考にしてみてくださいね♪
乳幼児睡眠コンサルタント ねんねママ
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