1泊2食で5800円!値段設定がバグってるとネットで話題の温泉旅館は、他もいろいろバグって楽しすぎ!
いかつい似顔絵の男性がTwitterで、「1泊2食で5800円ってバグってるでしょ!」とつぶやいていた、宮城県鳴子温泉峡の「蛇のゆ湯吉」。奥州三名湯のひとつとして有名な温泉街で、その価格設定はありえないと、好奇心の塊の筆者がお盆休みを利用して偵察に出かけてきました。(最後にお得情報あり)
奥鳴子の秘湯「蛇のゆ湯吉」
宮城県の最北端にある鳴子温泉峡。鳴子・東鳴子・川渡・中山平・鬼首と5つの温泉地があり、「蛇のゆ湯吉」は鳴子温泉峡の中でも最も湯量の多い中山平温泉の中の1軒です。
土日祝関係なくいつでも5,800円という値段に、廃墟のような建物を想像して出かけたのですが、真新しいとはいかないまでも普通の建物で正直ほっとしました。
広い駐車場は車でいっぱい。日帰り利用の人も多い人気の温泉のようです。
「奥の細道湯けむりライン」の愛称で呼ばれているJR陸羽東線のかわいい電車が、時々宿の後ろの陸橋を走っていきます。これは子どもや鉄分が濃い人にはたまりませんね。
無料の足湯に浸かりながら、電車を眺めるのも楽しそう。
JR陸羽東線が目の前を通りますが、「蛇のゆ湯吉」まで中山温泉駅からは車で5分、鳴子温泉駅からは車で9分。路線バスはないので車でのアクセスをオススメします。
広々8畳の和室
まずはフロントで受付と会計を済ませます。1泊2食で大人5,800円、子ども(高学年)3,900円、子ども(低学年)3,400円、未就学児は無料。消費税・入湯税、すべて込みの値段です。土日祝前日、お盆休み関係なく、この値段。確かにバグってる。
素泊まりの場合は、大人3,800円、子ども(小学生)1,900円、未就園児無料。もちろん、こちらも諸々税込です。
鍵を受け取り、お部屋へと向かいましょう。
お部屋は2階に8部屋、3階に8部屋。エレベーターがないので階段で上ります。そこは5,800円。
そして、お部屋はこちら。
新しくはないですが掃除が行き届いていてきれい!畳の上で安心してゴロゴロできます。
洗面所と水洗トイレも入口踏込を入ってすぐの場所にあります。拍子抜けするくらい普通のお部屋です。5,800円なのに。
Wi-Fiも使えるのでワーケーション利用も可能。
窓の外は緑豊かな森と大谷川。大雨のあとで水が濁っていますが、大谷川は鳴子峡も流れる清流。晴れていたら外を眺めているだけで癒されそうです。
浴衣、バスタオル、名前入りのフェイスタオルも用意されています。冷蔵庫も大きくて使い勝手が良かった。もう十分ですね。5,800円なのに。(しつこい)
源泉かけ流し!とろりとした肌触りの美肌の湯
やはり気になるのは温泉でしょう。中山平温泉はアルカリ度が高く、ぬるぬるとした触感からうなぎ湯の異名を持っています。
「蛇のゆ湯吉」のお湯は、含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉(低張性アルカリ性高温泉)。車を降りてからずっと、ゆで卵のような硫黄の香りがしていました。
その香りは脱衣所でさらに強くなり、扉を開ける頃にはワクワク度MAX!
緑のお湯の中に体を沈め軽く手をすりあわせると、本当に手が、指先が、体が、にゅるにゅるします!このとろみは…なにかに似てる…そう!極上の美容液だ!90mlで1万円を超えるような高級美容液の感触ですよ、これは。
湯あがりも肌が見えないベールで覆われたように、しっとりとします。
温泉の写真は朝の営業前に撮影させていただきました。
温泉の写真を撮るときは、いつも事前にお願いして営業時間外に撮らせていただいてます。こちらでは朝6時から入浴可能。ただし、源泉の温度が99.8度と高温のため、夜お湯を抜いて掃除をした後、お湯をためて朝までそのままに。5時から温度調整をし、6時に間に合わせているのだそうです。温度調整中は危険なため入ることができず、6時少し前に準備が整って、やっと撮影ができました。
源泉温度が高いため加水はしていますが、もうほとんど100%源泉かけ流しと言っていいのではないでしょうか。毎朝、そんな苦労をして新鮮な温泉で迎えてくれるなんて、本当にありがたいです。お湯が良いのも納得です。
1回500円(小学生300円)の日帰り温泉利用者が多いのも当然です。しかも、8月末までTwitterをRTすると日帰り利用が無料なんです。
フォロワー0でもOK!って、儲ける気あるんでしょうか?
日帰り利用の人は、大広間や休憩室も自由に使うことができます。
早い者勝ちだけどマッサージチェアも無料。
筆者は朝一で温泉に入ったあと、全身マッサージをしてもらいました。これぞ宿泊者特権。
日帰り利用もいいですが、この温泉を十二分に堪能するなら、やはり宿泊するのが良いでしょう。
もうすぐ露天風呂も完成予定です。
川を眺めながら入る温泉、気持ちよさそう!
これぞ家庭の味!
食事は1階の食堂でいただきました。1泊2食で5,800円の食事です。さすがに期待はしていません。が、出てきたのは、ある意味予想を裏切っていました。
おかんの作る食事やん(笑)
週5フルタイムで働いて、しかも毎日1時間の残業が続いた時の週半ば水曜日か木曜日の夕ご飯ですよ。イ◎イのミートボールに胸が熱くなりました。簡単だけど品数が多い、おかんの愛情が感じられる夕ご飯。
右上の小鉢は冷ややっこと思ってお醤油かけたら、チーズケーキでした(笑)。プリンに醤油でウニの味がするというけれど、チーズケーキと醤油も決して悪くない組み合わせでしたよ。負け惜しみではなく、マジで。
お味噌汁はアサリでした。
枝豆があったらビールを飲みたくなりますよね。
グラスビールは350円です。やっす!
そしてグラスビールのグラスが大きすぎ!
生ビールはお部屋に持ち帰って飲むこともできます。
さて、翌日の朝ご飯。いったいなにが出て来るのか、朝から家族で大興奮。ドギマギして待っていたら…普通(笑)。ドキドキを返してって言いたくなるくらい普通。
納豆に切り干し大根、ヒジキの煮物、味付海苔、梅干し、ウィンナー、スクランブルエッグ、サラダ…
家族で「普通だね~」と。いったい何を期待していたのでしょうか(笑) 。なんか頭の中バグっています。
客室前の廊下には自由に使える電子レンジとポット、割り箸があります。車で7~8分行くとコンビニが3軒あるので、素泊まりで利用している人も見かけました。
旅館の下はオートキャンプ場となっているので、そちらを利用しても楽しそうです。
温泉フリーパスつきで、大人1泊2,000円、子ども1,000円…って、キャンプ場の利用料金もバグってませんか?
ちなみに2日目以降は半額で、大人1,000円、子ども500円だそうです。
中の人に突撃インタビュー
完全プライベートな旅行だったのですが、あまりに安いので、理由を中の人に聞いてみました。不躾なお願いでしたが、偶然、宮城県登米市とその周辺の情報サイト「いいとめインフォ」(外部リンク)の取材が入っているということで、ちゃっかりその場に参加させてもらうことに。
ナカムラさんが「蛇のゆ湯吉」の運営に携わるようになったのは、2022年7月21日から。なんとまだ1ヶ月経っていないんです!でも、Twitterのフォロワー数は、既に1400人に届きそう!
とにかく、ナカムラさんがつぶやくTwitterは面白くて、しかも上で紹介した日帰り利用無料など、お得情報が時々飛び出すんです。
ミートボール取られたら暴れるな~(笑)
お盆ですら空室あったのに、いまやTwitter経由で毎日4~5組の予約が入って来るとか。
「まずは、こういう宿があるということを知ってもらいたくて、Twitterを始めたんですよ」とナカムラさん。見事に戦略は成功しているようです。
実はナカムラさん、CRAナカムラという名前でも活動していて本を出したり、漫画の原作なども行っているのだそうです。男性の中には「CRAナカムラ」の名前に聞き覚えのある人もいるのでは?
今までの経験やコネクションを利用して、いろいろイベントも考えているそうなので、今後もナカムラさんのTwitterは要チェックですね。
ついでと言ってはなんですが、宮城県登米市を仙台市以上の人気の街にしたいという野望をもった、ささきさんが携わっている「いいとめインフォ」(外部リンク)も面白そうですよ。
ささきさんの「蛇のゆ湯吉」の記事はこちらです。
早めの予約がお得
最後にナカムラさんに教えてもらったお得情報を紹介します。もうすぐ露天風呂が完成しますが、露天風呂が完成したら若干料金を値上げするそうです。ただし、値上げ前に予約した人は、そのままの値段で利用できるそうですよ!
旅館の前の紅葉はナカムラさん曰く「エグいっす」との事。露天風呂から見る紅葉も素晴らしいでしょうね~。
9月は三連休が2回もあります。雪見風呂も風流でしょうね~。
気になる人は早めに予約してくださいね。
食事も別料金で検討中とのことでした。
鳴子峡 蛇のゆ湯吉
所在地 宮城県大崎市鳴子温泉星沼6-1
TEL 0229-87-2323
公式ホームページ 鳴子峡 蛇のゆ湯吉(外部リンク)
公式Twitter 蛇のゆ 湯吉@運営の中の人(外部リンク)