紅葉シーズンに間に合った!3年ぶりに再開した「くらま温泉」の料金・温泉・食事処を紹介
京都の。「くらま温泉」は、そんな鞍馬にある天然温泉です。コロナと台風、2つの災禍の影響で2021年に惜しまれながら閉館しましたが、その後クラウドファンディングなどの支援を得て、3年ぶりに営業を再開しました。現在の「くらま温泉」の様子を紹介します。
雄大な自然に囲まれた京都のパワースポット鞍馬エリア
京都区左京区に位置する鞍馬エリア。市街地からは車や電車で1時間ほど。牛若丸や天狗の伝説が残る「鞍馬寺」や、全国にある水の神を祀る総本宮「貴船神社」などがあり、パワースポットとしても有名な京都の観光地です。
市街地から近い場所にありながら豊かな森に覆われた鞍馬山は、春の桜、秋の紅葉シーズンは特に見ごたえがあり、また登山というほどきつい山ではないので、ハイキングコースとしても人気です。
貴船神社と鞍馬神社は歩いて約60分、休み休み歩いても90分ほど。
歴史風土保存地区・鳥獣保護区で、古代の地質や生態系が息づく鞍馬山は、森の音や鳥の鳴き声、川のせせらぎを聞きながら歩くだけでヒーリング効果がありそうです。さらに宇宙エネルギーが集まる京都最強のパワースポットという噂もあり!国内外から多くの観光客が訪れています。
2つの災禍を乗り越え復活した「くらま温泉」
くらま温泉は、敷地内の地下7メートルから自然湧出する単純硫化水素泉。明治末期に茶畑から湧出しているのが発見されたそうです。
当初は日帰り利用もできる温泉宿「くらま温泉 峰麓湯」として営業していましたが、2019年の新型コロナウィルス感染症の影響で何度か営業を休止。さらに2020年7月には台風による土砂災害で叡山電鉄鞍馬線が1年以上運休。観光客の減少により惜しまれながら2021年閉館となりました。
そんな中、長年くらま温泉のファンであった現オーナーが、同じように多くのくらま温泉を愛する人たちの協力を得て、くらま温泉の再建に向けて動き出しました。前オーナーからくらま温泉を譲り受け、2023年10月から活動を開始。
建物はそのまま残っていましたが、放置してあった館内には痛みが目立ち、使用不可となっている設備もあり、さらに2022年の大雪で露天風呂の屋根が崩壊と、大規模な修繕が必要な状態でした。
銀行からの融資を受け3000万円かけて最低限の修繕・改修を行い、2024年6月26日の「露天風呂の日」にオープンを予定していましたのですが、オープン直前の5月にポンプの故障や受水槽の破損が発覚!これ以上の資金繰りが厳しいためクラウドファンディング「鞍馬温泉再建プロジェクト」を立ち上げ、寄付を募りました。そして7月31日16時、プロジェクト終了の6時間前に最終目標としていた1000万円を達成!
当初のオープン予定より4か月ちょっと遅れましたが、11月1日無事グランドオープンとなりました。
「くらま温泉」利用の流れ
オープンから6日目の11月6日に出かけてきました。(館内は特別に許可を得て撮影しています)
営業時間が11時から20時。玄関にはたくさんの開店祝いのお花が並んでいました。
館内に入ったら、靴は下駄箱にしまいます。
フロントに行き、2種類の料金からひとつ選びます。
内風呂、サウナ、露天風呂、すべてが利用でき、バスタオルとフェイスタオルのレンタル、ルームウエア、大広間での休憩もできるプランは、大人平日2,500円、土日祝2,700円、小人(3歳から小学生)全日1,300円、2歳以下は無料。
露天風呂だけの利用は大人平日1,400円、土日祝1,600円、小人(3歳から小学生)全日700円、2歳以下無料です。
内風呂も露天風呂もシャンプーやコンディショナー、ボディーソープなどのバスアメニティは備え付けのものを使用できます。シャワーや洗い場は露天風呂にもありますが、レンタルタオルは別なので自分で持参するか、その場でタオルを購入することになります。
筆者はすべて込々のプラン。現金以外にカードや電子マネーでの支払いも可能でした。
料金を払い、下駄箱の鍵と交換でロッカーキーとタオルやルームウエアの入った袋を受け取りました。ルームウェアは上下分かれているタイプでゆったりしています。
ロッカーキーに書いてある番号のロッカーを利用。内風呂はそのまま入れますが、露天風呂は一度外に出なければいけないので、ここでルームウェアに着替えてから行くと便利です。
内風呂のパウダールームにはドライヤーもあって助かりました。
露天風呂は建物が別なので玄関にあるサンダルを借りて出かけました。
露天風呂にも脱衣所があり、籠と鍵のかかるロッカーがあります。ロッカーの利用には100円かかるので小銭を忘れずに。100円は使用後戻ってきます。数は多くないですがドライヤーもありました。
帰りはタオルやルームウェアの入った袋とロッカーキーを返し、下駄箱の鍵を受け取ります。
京都市内では希少な天然温泉
それでは温泉を紹介しましょう。
内風呂は浴槽が3つに分かれていて、温泉とジェットバス、そして水風呂です。
泉質は単純硫化水素泉、源泉温度は15度。無色透明でさらりとしていながらマイルドな肌触りのお湯。少しぬるめで長時間入っていられそう。山歩きで疲れた足もじんわりと癒されます。
ほどよい強さのジェットバスは、背中から腰にかけてのコリをほぐし、体が軽くなります。
サウナはロウリュも楽しめる高温ドライサウナ。
鞍馬山の湧水を使った水風呂は肌に優しくまとわりつき羽衣と化します。
次に露天風呂を紹介します。
くらま温泉を有名にしたのは、やはり露天風呂でしょう。山々を眺めているのか、山々に眺められているのかわからなくなるくらい壮大な景色。自然の中にポッカリ浮かんでいる気分になり、ときどき青い空を飛ぶ飛行機が現実に引き戻してくれます。
実はこの開放感たっぷりの露天風呂を味わえるのは今だけ。雨や雪の日も露天風呂が楽しめるよう、以前のような屋根が造られる予定となっています。それでも十分風情はあるのですが、今だけの露天風呂の風景も是非体験してみてください。
露天風呂にも内風呂があり、ここからも外の景色が眺められます。
筆者は観光地の温泉もよく出かけるのですが、ここまで海外の観光客が多い露天風呂は初めてでした。温泉は世界各地にありますが、裸で温泉に入る文化があまりないので、国内の有名温泉地でも大浴場で海外の人を見ることは意外と少なかったんです。でも、ここでは日本人の方が少ないくらい!気持ちよさそうに入っている様子を見て、「日本の温泉いいだろう~!」とひそかに心の中でガッツポーズしてしまいました。
(浴室は撮影禁止です。今回は特別に許可を得て撮影をしています)
お食事処とバーも再開
1階お食事処の営業時間は、昼12時から20時。ランチタイムは12時~15時(L.O.14時半)、ディナータイムは17時~20時(L.O.19時半)。15時から17時の間はカフェタイムです。
筆者はランチで利用。定食から、丼、蕎麦やうどんといった軽食まで。鰻に厚焼き玉子の乗った「鰻玉重」に心惹かれたのですが、がっつり朝ご飯を食べてきたので「湯葉しゃぶ湯豆腐定食」をオーダー。
豆腐は明治30年創業の京都の老舗「とようけや」のもの。とぅるんとした舌触りと濃厚な大豆の旨みがたまりません。
ふと見渡すと人気メニューは「京美山鶏のすき焼き定食」2,550円のようでした。ご飯のおかわりは無料とのことで、何度もおかわりしている人もいました。
ちなみに一番リーズナブルなのは、おにぎり(2個入り)330円。770円の玉子うどん、もしくは玉子そばなどもあり、お財布にやさしいです。一品料理も多く、お風呂上がりの乾いた喉を潤す冷たいビールは最高においしそうでしたよ。
もうちょっと飲みたい人は、バー「CHOTTO KURAMA」も12時過ぎには営業を開始していました。
ほろよい気分になったら2階の大広間で休憩しましょう。
京都駅からのアクセス
くらま温泉までのアクセスですが、車の場合は京都南ICから約45分。公共交通機関を利用する場合は、京都駅から地下鉄烏丸線で終点の国際会館駅下車。4番バス乗り場から52番の「貴船口・鞍馬温泉」行きのバスに乗り、終点の「鞍馬温泉」バス停で降りて徒歩1分です。
もしくは、京都駅から奈良線で「東福寺駅」。京阪本線に乗り換え「出町柳駅」下車。叡山電車に乗り換え「鞍馬駅」下車後、徒歩13分。
鞍馬駅から10分以上歩くというのは、ちょっと距離があると感じるかもしれませんが、鞍馬寺の門前町はなかなか風情があって、散歩にもちょうど良い距離ですよ。
くらま温泉の営業時間は11時からなので、10時41分発のバスに乗ると11時6分にくらま温泉に到着します。それ以前のバスに乗ると、まだ営業時間前なので、2つ手前の「鞍馬」バス停で降りて、鞍馬寺の見学などをしてから向かうと良いでしょう。
最新情報は公式SNSでチェック
「くらま温泉」はオープンしたばかりで、まだこれからいろいろ変わっていくところもあると思いますが、情報が少なかったので今回急いで記事にしました。11月6日の情報です。
営業時間の変更や臨時休業などのお知らせは、公式SNSでチェックしてください。
京都在住の人以外にも多く愛され、以前は8万人も訪れていた人気温泉の復活は本当に嬉しい限りです。今後宿泊や駅までの送迎バスなども検討中とのことで楽しみですね。
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