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【韓国ドラマ】セレブ妻たちのマウントバトルを描く「スカイキャッスル」!原作・韓国版との相違点

西嶋広美翻訳者(韓国語)/フリーライター

7月25日(木)、テレビ朝日系の木曜ドラマ「スカイキャッスル」(毎週木曜 午後9時~9時54分/※初回拡大スペシャル)がスタートしました。韓国ドラマ「SKYキャッスル~上流階級の妻たち~」のリメークとなり、主演は松下奈緒さんが務めています。


初回放送後、「スカイキャッスル」や主題歌を担当したシンガーソングライターの「iri」さん、「セレブ妻」などのワードがトレンド入りし、「韓国版とはまた違う魅力が詰まっている」「このドロドロ感がよい」「画面がずっと美しかった」「2話も気になりすぎる」といった声が聞かれました。

韓国版はどのようなドラマだったのか(ネタバレはありません)、日本版との違いを交えながらお伝えします。

■韓国版「SKYキャッスル」とは

原作の「SKYキャッスル~上流階級の妻たち~」は、2018年11月23日~2019年2月1日までJTBC(韓国のケーブルテレビ局)で放送された金土ドラマです。

富、名声、権力……華麗なる勝ち組セレブ妻たちが暮らす高級住宅街「SKYキャッスル」を背景に、一見優雅に見える上流階級の人たちの激しい競争と複雑な人間関係を描いた作品です。エリート医師らを夫にもつSKYキャッスルの妻たちが、子どもを名門大学に合格させるために火花を散らします。

韓国版の視聴率は初回こそ1.7%に過ぎませんでしたが、次第に中毒性のある物語にハマる視聴者が続出し、最終回は非地上波チャンネル歴代最高(当時)の23.8%を記録。第55回百想芸術大賞TV部門で4部門を受賞するなど、社会現象を巻き起こしました。

韓国版「SKYキャッスル」ティザー映像(公式より)

ドラマのタイトルにある「SKY」は、韓国の最難関大学とされるソウル大学校(S)、高麗(コリョ)大学校(K)、延世(ヨンセ)大学校(Y)のイニシャルを合わせたもので、学歴を重視する韓国の上流社会が表現されています。

~主要キャスト~

ハン・ソジン(ヨム・ジョンアさん)=浅見紗英(松下奈緒さん)
イ・スイム(イ・テランさん)=南沢泉(木村文乃さん)
ノ・スンヘ(ユン・セアさん)=二階堂杏子(比嘉愛未さん)
チン・ジニ(オ・ナラさん)=夏目美咲(高橋メアリージュンさん)
受験コーディネーターのキム・ジュヨン(キム・ソヒョンさん)=九条彩香(小雪さん)

■日本版と韓国版の相違点

韓国版では、大学修学能力試験(日本でいう大学入学共通テスト/旧センター試験に相当)に向けた激しい戦いが繰り広げられましたが、日本オリジナル版では、親の介入や受験がより難しいという現実が反映されるとの点から、高校の受験過程を中心にストーリーが展開します。そこが、原作と差別化されたポイントであり、そのなかに日本ならではの文化や創造性が加味されていきます。

■「六本木クラス」の制作陣と韓国大手の豪華タッグ

本作は、ドラマ「六本木クラス」(2022)の制作陣が韓国のスタジオSLLと再タッグを組んだ日韓共同プロジェクトです。スタジオSLLは、大ヒット韓国ドラマ「梨泰院(イテウォン)クラス」(2020)を手掛けた大手制作会社。「六本木クラス」同様、舞台を日本に移して再びヒットにつながるのか、韓ドラファンの期待感は高まるばかりです。

私(筆者)のまわりにも「SKYキャッスル」ファンがたくさんいます。
個人的には、韓国でも活躍していた俳優の大谷亮平さんが出演する点にも注目しています。大谷さんは、木村文乃さん演じる小説家・南沢泉の夫で、脳神経外科医の南沢公平役を演じます。

夫の出世、子どもの受験でも頂点を極めようと戦う、秘密を抱えた美しきセレブ妻たちのドロ沼マウントバトル・ミステリー。Prime Videoをはじめ、世界140以上の国と地域で世界配信されることも決定しています。興味を持たれた方は、一度視聴してみてはいかがでしょうか。

翻訳者(韓国語)/フリーライター

小学生の頃から韓国が大好き!“韓国歴”は30年以上。神田外語大学韓国語学科卒(在学中「韓国外国語大学校」に交換留学)。大学卒業後は約18年間に渡り、韓流ポータルサイトのニュース記事(芸能・政治・経済・社会・スポーツ・北朝鮮)翻訳&コンテンツ企画業務に従事。インタビューや取材記事なども多数執筆。現在はフリーランスの翻訳者&執筆家(writer)として活動しています。

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