北朝鮮がSLBMを発射、イスカンデル潜水艦発射型か
5月7日午後2時過ぎ、北朝鮮が東部の咸鏡南道・新浦市の沖の海上から日本海に向けて弾道ミサイル1発を発射しました。SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)と見られ、韓国軍によって観測された飛行データは以下の通りです。
- 最大高度60km
- 水平距離600km
この飛行性能は2021年10月19日に発射されたイスカンデル型に酷似したSLBMと近く、同型が再び発射された可能性があります。発射したのは弾道ミサイル実験潜水艦「8.24英雄艦」になるでしょう。
【参考記事】
なお翌日の5月8日になっても北朝鮮はこのミサイルについて公式発表を行っていません。5月4日に平壌近郊の順安から弾道ミサイルを日本海に向けて発射した件についても今のところ北朝鮮は言及しておらず、最近2回の弾道ミサイル実験についての説明は無いままです。
2022年の北朝鮮ミサイル発射一覧
- 1月05日朝 1号 「極超音速ミサイル」
- 1月11日朝 2号 「極超音速ミサイル」
- 1月14日夕 3、4号 イスカンデル鉄道型
- 1月17日朝 5、6号 ATACMS擬き
- 1月25日朝 7、8号 巡航ミサイル
- 1月27日朝 9、10号 イスカンデル車両型
- 1月30日朝 11号 火星12
- 2月27日朝 12号 火星17(予備実験?)
- 3月05日朝 13号 火星17(予備実験?)
- 3月16日朝 失敗
- 3月24日夕 14号 火星17(火星15の偽装?)
- 4月16日夕 15、16号 新型小型SRBM
- 5月04日昼 17号 火星17(予備実験?)
- 5月07日昼 18号 イスカンデルSLBM型?
失敗1回を含め14回の発射実験で発射されたのは19本のミサイルとなります。予備実験(わざと射程を抑えた発射実験)を含む成功は18本です。
種類別
- SRBM(短距離弾道ミサイル)・・・8本
- MRBM(準中距離弾道ミサイル)・・・2本
- IRBM(中距離弾道ミサイル)・・・1本
- ICBM(大陸間弾道ミサイル)・・・5本
- SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)・・・1本
- CM(巡航ミサイル)・・・2本
※1月5日、1月11日発射の「極超音速ミサイル」の射程はMRBM相当。
※5月7日発射のSLBMの射程はSRBM相当。