64盗塁のデラクルーズは200三振にほぼリーチ。到達すれば史上14人目、20度目
9月13日、エリー・デラクルーズ(シンシナティ・レッズ)は、1打席目に3球三振を喫し、4打席目に満塁本塁打を打った。
グランドスラムは、キャリア初だ。それまでの通算36本塁打――昨シーズンの13本と今シーズンの23本――は、ソロが22本、2ランが10本、3ランが4本だった。
三振は、今シーズンだけで197を数える。あと3三振を積み上げると、史上14人目、20度目のシーズン200三振だ。そうなるのは、まず間違いないだろう。直近の15試合、8月30日のダブルヘッダー1試合目以降は、1試合に少なくとも1三振を喫している。3三振が3試合、2三振は5試合だ。次の試合やその次の試合で200三振に到達しても、おかしくない。ちなみに、昨シーズンは、98試合で144三振を記録した。
64盗塁と同じく、197三振も、今シーズンの両リーグ最多だ。デラクルーズに次ぐのは、それぞれ、48盗塁の大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)と180三振のエジキール・トーバー(コロラド・ロッキーズ)なので、どちらも15以上の差がある。同じシーズンに盗塁王&三振王は、80年以上も途絶えている。それについては、こちらで書いた。
◆「レッズの赤い彗星は、36盗塁だけでなく95三振も最多。このまま、盗塁王&三振王なら史上初!?」
三振もアウトの一つ、と考えれば、いくら多くても、気にする必要はないだろう。デラクルーズの出塁率.342は、チームの試合数×3.1打席以上の134人中、上から数えて34番目に位置する。100人(74.6%)の出塁率は、デラクルーズより低い。
200三振以上のシーズンに最も多くの盗塁を記録したのは、2011年に40盗塁(205三振)のドルー・スタッブスだ。2番目に多いのは、2009年に24盗塁(223三振)のマーク・レイノルズ。今シーズン、デラクルーズの盗塁は、この2人の合計と並んでいる。
一方、これまでに200三振以上の延べ19人中12人は、そのシーズンに30本以上のホームランを打っている。
レッズのレギュラーシーズンは、あと13試合だ。デラクルーズがシーズン30本塁打に到達するには、あと6本を必要とする。直近の13試合は、2本塁打。ここからの13試合もそれと同じだと、シーズン本塁打は26本となる。
200三振以上のシーズンに26本塁打以下は、2011年に15本(205三振)のスタッブス、2018年に17本(217三振)のヨアン・モンカーダ(シカゴ・ホワイトソックス)、2023年に22本(214三振)のエウヘニオ・スアレス(当時シアトル・マリナーズ/現アリゾナ・ダイヤモンドバックス)、2023年に26本(211三振)のテオスカー・ヘルナンデス(当時マリナーズ/現ドジャース)の4人だ。
【追記:9/15】
9月14日(日本時間15日)、デラクルーズは、2三振を喫し、シーズン200三振にリーチをかけた。ホームランと盗塁は、どちらも増えなかった。