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昨オフ、テオスカーはレッドソックスの申し出を断ってドジャースへ。レッドソックスは今オフも興味!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
テオスカー・ヘルナンデス Jun 26, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 FAのテオスカー・ヘルナンデス(前ロサンゼルス・ドジャース)に興味を抱いている球団のなかには、ア・リーグ東地区の2球団が含まれているらしい。MLBネットワークのジョン・モロシは、ボストン・レッドソックスとボルティモア・オリオールズを――他にもありとしながら――挙げている。

 そのとおりだとすると、レッドソックスは、昨オフに続いて今オフも再び、ということになる。今年の夏、テオスカーは、ポッドキャストの「ベースボール・イズント・ボアリング(ベースボールは退屈じゃない)」の取材に対し、昨オフにレッドソックスから2年2800万ドルの契約を申し出られた、と語った。

 それを断ったテオスカーは、ドジャースと1年2350万ドルの契約を交わした。一方、レッドソックスは、タイラー・オニールをセントルイス・カーディナルスから獲得した。このトレードは、テオスカーがドジャースに入団する1ヵ月前なので、レッドソックスは、オニールとテオスカーの2人を手に入れようとした可能性もある。だが、彼らは、どちらも外野のコーナーを守る右打者だ。

 テオスカーと同じく、オニールも、今オフにFAとなった。2024年のホームランと出塁率は、ほとんど変わらない。テオスカーが33本塁打と出塁率.339、オニールは31本塁打と出塁率.336を記録した。来シーズンの年齢(6月30日時点)は、32歳と30歳だ。オニールは、2020~21年に、レフトを守ってゴールドグラブを受賞している。

 ただ、オニールは、怪我が少なくない。ここ3シーズンの出場は、それぞれ、96試合、72試合、113試合なので、平均すると100試合に届かない。一方、テオスカーは、131試合、160試合、154試合に出場している。2人の一方と契約できるのであれば、レッドソックスでなくても、テオスカーを選ぶだろう。

 いずれにせよ、レッドソックスは、右打者を必要としている。外野手のジャレン・デュランウィリアー・アブレイユだけでなく、一塁手のトリスタン・カーサス、三塁手のラファエル・デバース、DHの吉田正尚に、二塁のレギュラー候補であるデビッド・ハミルトンも左打者だ。

 また、2025年にメジャーデビューしそうなプロスペクトも、左打者が多い。外野手のロマン・アンソニー、遊撃手のマーセロ・マイヤー、捕手のカイル・ティールがそうだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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