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【煎茶に合う和菓子】京都の料亭「和久傳」のぷるぷる和菓子「笹じゃばら」は2月末まで!お取り寄せも可能

日本茶ナビゲーター Tomoko日本茶インストラクター

日々、日本茶に合う和菓子を見つけてはお茶とともに楽しんでいます。

これからは時々「煎茶に合う和菓子」や「抹茶に合う和菓子」など、お茶に合うお菓子をシリーズで食レポ記事にしたいと思っています。

2024年の第一弾は、以前からお取り寄せしたり都内や京都のデパートで購入している京都の老舗料亭「和久傳(わくでん)」さんのお菓子をご紹介します。

2年前に夏限定の和菓子をご紹介しているのですが(過去記事はこちら)、今回は私も初めて!早春限定の和菓子「笹じゃばら」をレポートします。

「邪払(じゃばら)」は花粉シーズンによく目にする柑橘類!

邪気を払うという意味を持つ「じゃばら」は和歌山県原産の柑橘類です。

生のじゃばらは11月末ごろに実るそうですがあまり一般には出回らないようで、シロップや飴などの加工品で目にすることが多いです。

さわやかな香りが特徴の柑橘ですが、果皮に含まれるナリルチンという成分が花粉シーズンに良いとのことで、最近はよくじゃばら製品を見かけるようになりました。

1年前の記事でもべにふうき緑茶とともに取り上げているので、気になる方は過去記事「花粉の季節に飲み物でおいしく対策!「べにふうき緑茶」とうわさの柑橘「じゃばら」を活用」をご覧ください。

そのままでは酸味が強く果皮はやや苦味もあるのですが、和菓子になったものはこれまで見たことがありませんでした。

しかも京都の和久傳さんのお菓子となれば期待大!

今回思いがけず見つけたときは「おぉ!じゃばら!」と声がでたほど。

さて、どんな味なのでしょう?

「笹じゃばら」はほのかな香りで煎茶に合う!

立春前のこの時期にぴったりの「笹じゃばら」

柚子を使った和菓子は多くありますが、じゃばらを使った和菓子はとても珍しいです。

外側は笹にくるまれており、一枚一枚とわくわくしながら開ける楽しみがあります。

笹の色も美しい「笹じゃばら」(税込378円)。笹シリーズは通年商品の「西湖(せいこ)」の他、季節により6種類ほどあるそうです
笹の色も美しい「笹じゃばら」(税込378円)。笹シリーズは通年商品の「西湖(せいこ)」の他、季節により6種類ほどあるそうです

「笹じゃばら」の説明書きには、

白小豆の餡と白みそをわらび粉で丁寧に練り上げ、じゃばらの果汁を加えて、笹の葉で包みました。
まろやかさと甘みの中に、じゃばらのみずみずしい香りと酸味が調和します

とあります。

希少な白小豆やわらび粉も使われている上、じゃばらも希少な柑橘類なので、「超希少な和菓子」と言ってもよさそうです。

邪気を払うという意味からも、立春前にぴったりの和菓子ですね。

(節分に豆まきをするのは旧暦の正月である「立春」を前に邪気を払うためと言われています)

「笹じゃばら」を宇治の売茶中村の煎茶「颯々」とともに
「笹じゃばら」を宇治の売茶中村の煎茶「颯々」とともに

一口ずつ食べてみると、ほんのりと柑橘のさわやかな香りがし、その後をこちらも控えめな白みそ餡の風味が追いかけてきます

冬にぷるぷる和菓子?と思いましたが、温かい部屋で少しひんやりとした口当たりのものを、温かい煎茶といただくのは乙なもの。

さすが料亭のお料理の最後を締めくくる和菓子

主張しすぎないのに印象を残す。これはもはや芸術!

そして、このような繊細な香りのものには優しい香りとほのかな甘さのある宇治の煎茶がよく合います

他のお菓子や料理にも言えることですが、その地域の物にはその地域のお茶が合うと感じます。

食べ物とお茶の産地を同じにすると、同じ土地で生まれたもの、その地が育むものなので、自然と合うように作られているため、より相性が良いのでしょう。

デパートや直営店とオンラインショップで購入可能

「笹じゃばら」は早春限定の商品なのでお早めに。

オンラインショップにはお届け期間が1月10日から2月29日までとあり、デパートや直営店でも購入できます。

「紫野和久傳(むらさきのわくでん)」は和久傳のおもたせの品を扱うお店です。

京都は直営店の大徳寺店、堺町店、JR京都伊勢丹店、、東京は直営店の丸の内店、伊勢丹新宿店、松屋銀座店、玉川高島屋店、名古屋は松坂屋名古屋店に「紫野和久傳」の店舗があります。

※詳細は紫野和久傳のサイト(外部サイト)をご覧ください。

通年商品の「れんこん菓子 西湖(せいこ)」も美味

紫野和久傳の和菓子と言えば一番有名なものが「れんこん菓子 西湖(せいこ)」です。

初めていただいたのは20年ほど前。

茶道のお稽古で同じ社中の先輩に紹介いただき、蓮根から取り出したでんぷんによる独特の食感と和三盆のまろやかさに驚きました。

葛餅やわらび餅ほどの弾力はなく、やわらかで粘りがあり、甘さは控えめです。

それ以来、西湖のとりこになり、特別なお菓子として時々購入しています。

冬限定の「笹わらび」

今期の販売は終了していますが、冬限定の「笹わらび」には大納言小豆が入っていて、こちらもとてもおいしかったので、次の冬までのお楽しみに。

冬限定の「笹わらび」
冬限定の「笹わらび」

「蓮もち」も冬仕様

笹シリーズは賞味期限が製造から3~4日間と短いのですが、西湖に味と食感が似ている「蓮もち」は真空の容器に入っており数か月日持ちします

お土産などにはこちらもおすすめです。

秋冬限定「蓮もち 栗餡」3個入のパッケージ。他に贈答用の6個入り(税込2700円)、9個入(税込3996円)の箱もあります。オンラインショップでは6個入と9個入のみ
秋冬限定「蓮もち 栗餡」3個入のパッケージ。他に贈答用の6個入り(税込2700円)、9個入(税込3996円)の箱もあります。オンラインショップでは6個入と9個入のみ

「西湖」と同様蓮もちもぷるぷる食感で和三盆の風味と控えめな甘さが絶妙です。

秋冬の蓮もちには真ん中に栗餡が入っていて、その分少し濃いめなので煎茶だけでなく抹茶や玉露にも合います。

プラスチックの容器から取り出した「蓮もち 栗餡」
プラスチックの容器から取り出した「蓮もち 栗餡」

栗餡が入っている蓮もちは10月から2月下旬までだそうです。

春夏の蓮もちには栗餡が入っておらずシンプルなおいしさ。

どちらの蓮もちもおすすめです。

料亭の味をお家で

料亭というと少々敷居が高いですが、お菓子なら1個400円前後からと手が届きやすい価格帯です。

ちょっとよそ行き気分で、お家で煎茶と一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。

日本茶インストラクター

【お茶の世界の扉を開く日本茶ナビゲーター】 日本茶専門店で7年勤務、茶道歴25年の経験を活かし、大手百貨店や外国の大学等でのワークショップで国内外2,000名以上の方に日本茶の魅力を伝える。 美味しい日本茶とそれにまつわる伝統工芸品を後世にも繋いでいきたい、日本茶への愛と想いで日本茶情報を発信中。 日本茶の商品開発、カフェ・飲食店での日本茶コーディネートや淹れ方指導も行う。 NPO法人日本茶インストラクター協会認定日本茶インストラクター(2004年取得)。 日本語教師(外国人対象)。

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