2022年2月5日に八尾市神宮寺から八尾市中田に移転オープンした『Happy Tabby Clinic』。
『Happy Tabby Clinic』の獣医師である橋本先生が管理・運営する全国的にも稀な保護猫カフェ『Happy Tabby Room』もクリニックに併設するかたちで3月1日にオープンしています。

今回、ご縁があり、取材させていただけることになりました。
早速行ってきましたので、ご紹介しますね。

建物の1階は『Happy Tabby Clinic』のスペースです。
こちらでは一般診療はしておらず、猫の不妊去勢手術を専門に行われています。
猫の不妊去勢手術の重要さを知ってもらうための取り組みの一環として、実際の手術を見学できるようにされています。

猫を飼われていて、愛猫の不妊去勢手術を終えている方でも、実際に手術をしている場面を見たことがあるという方はまずいらっしゃらないのでは？
不妊去勢手術は野良猫、飼い猫にかかわらず可能とのこと。
このように、手術の現場を見られるのは、飼い主さんにとっても安心ですね。
また、猫への負担をできるだけ減らすために、術創を小さくすることや、安全性の高い麻酔を心掛けていらっしゃるそうです。

『Happy Tabby Clinic』では、TNRを行ったうえで、その後も猫たちの管理を続け、一世代限りの命を見守っていくという“地域猫活動”を応援されており、避妊去勢手術だけにとどまらず、捕獲器の貸し出し（無料）や捕獲方法のレクチャー（無料）なども積極的に行われています。
『Happy Tabby Clinic』の橋本先生は、地域猫活動をされている方々や猫ボランティアの方々、猫に携わるさまざまな方から“エリコ先生”と親しまれ、慕われている獣医師さんです。

なお、TNRとは、野良猫を捕獲し、不妊去勢手術を行った後、元の場所に戻すことです。
また、TNRを実施することで猫の繁殖を防ぎ、地域の猫（さくらねこ）として一世代限りの命を全うさせ、苦情や殺処分の減少に寄与する活動を地域猫活動といいます。

地域の猫（さくらねこ）は、TNR活動で不妊手術が済んでいるしるしに、さくらの花びらの形に耳先をカットします。
また、さくらの花びらの形にカットした耳のことを、さくら耳といいます。

猫の繁殖力は、人の想像を超えたものがあります。
野良猫を増やさない、多頭崩壊を起こさないためには、不妊去勢手術がベストです。

『Happy Tabby Clinic』では、出血がなく小さい術創ででき、術後の回復も早い生後5カ月齢までで不妊去勢手術を早期に行うことを推奨されており、2カ月齢、体重1キロから手術が可能です。

そして建物2階が、『Happy Tabby Clinic』の獣医師・橋本先生が管理・運営されている保護猫カフェ『Happy Tabby Room』のスペースです。

ガラス越しに保護猫ちゃんを見て飲食可能なフードコートもあります。

ドリンク・フードメニューはこちら。

猫ちゃんモチーフのアイス、かわいいですね♪

ドリンクカップには、橋本先生が描かれたかわいらしいイラストシールが貼られています。

受け付けを済ませ、中に入ると……

保護猫ちゃんたちが楽しめる仕掛けいっぱいのリビングルームが。

2022年9月3日現在、リビングルームにはこちらの保護猫ちゃんがいます。
猫総合相談センターハッピータビーの公式Instagramでも、保護猫ちゃんたちのかわいい写真・動画が随時更新されていますので、ぜひ見てみてください♪

筆者の近くに寄って来て、コロンコロン転がってアピールしてくれるカールくん。

筆者のリュックをベッドにしてくつろぐやまぴーくん。

ぐっすり睡眠タイムの殿くん。

人懐っこい保護猫ちゃんがたくさんいます。
マスターくんは、最初から最後まで、何度もベッタリ寄り添ってくれました。

猫同士、じゃれて走り回る姿も楽しめます。

まだ人馴れしておらず、ケージから出ていない保護猫ちゃんもいますが、

みんなとってもかわいくて、見ているだけでも癒されますよ。

こちらに居る保護猫ちゃんたちは譲渡対象の猫です。
かわいい保護猫ちゃんたちが、1匹でも多く、一緒に大切に暮らしてくれる“家族”に出会えることを願います。

動物愛護獣医師である橋本先生が管理・運営されている『Happy Tabby Room』の保護猫ちゃんたちは、さまざまな事情があり、クリニックへとやってきた猫たちです。
クリニックへ来たときから、不妊去勢手術やワクチン、駆虫、ウイルス検査をはじめ、しっかりと必要なケアを受けてきています。
家族に迎えようと考える方にとっても安心ですよね。

また、『Happy Tabby Room』には、リビングルーム以外にリンゴ部屋があります。
こちらのお部屋には、猫エイズ（猫後天性免疫不全症候群）キャリアの保護猫ちゃんがいます。
そのため、猫エイズキャリアでない飼い猫がいらっしゃる方が、リンゴ部屋の保護猫ちゃんを迎えることは難しいです。
しかし、飼い猫がいらっしゃらない方であれば、“家族”に迎えることは可能です。
猫エイズウイルスを持っていても、すべての猫が発症するわけではありません。
ずっと発症せずに、天寿を全うする猫もいます。

リンゴ部屋のみかんくん。
穏やかで人懐っこい、かわいい子です。

抱っこもさせてくれましたし、ガラス越しに筆者の旦那にも寄って行っていました。

筆者に近づこうかどうしようか迷っている様子のばななくんもとってもかわいかったです。

受付からリビングルームへの入室の際はもちろん、リビングルームとリンゴ部屋への移動などに関しても、手洗いや消毒などを徹底されており、私たち人間にもカフェの保護猫ちゃんたちにも安心・安全な環境になっていました。

リビングルーム、リンゴ部屋ともに、保護猫ちゃんたちが楽しく遊んだり、隠れたり、安心して過ごせるケージやキャットタワー、キャットウォークなどがそろっているのも魅力的でした。

猫を飼ってみようと考えている方は、ぜひ『Happy Tabby Room』を訪れてみてください。
わが家にもさくら耳の猫が10匹います。
保護猫という選択肢もおすすめですよ。

もちろん、猫に癒されたい、猫と触れ合いたいという方もOKです。

保護猫カフェの利用は、1時間までで一人500円から（一口500円の寄付）となっており、その料金は、猫の不妊去勢手術費用の助成基金に充てられます。
保護猫カフェを利用することで、不幸な命を産ませないための活動支援になるのです。

2階『Happy Tabby Room』には、『Happy Tabby Clinic』の橋本先生が描かれた絵本をはじめ、さまざまなグッズ販売コーナーもあります。

こちらのグッズを購入された代金の一部も猫の不妊去勢手術費用の助成基金に充てられます。

かわいい商品がたくさんありました。
ぜひ皆さんも手に取ってみてくださいね♪

今回、とてもステキなクリニック・保護猫カフェを取材できたことで、筆者も動物愛護について改めて考える時間が持てました。
地域の猫、飼い猫にかかわらず、お困りのことがあれば、一度『猫総合相談センターハッピータビー』に相談してみると良いと思います。
専門アドバイザーさんもいらっしゃいますので、安心です。
野良猫が殺処分や車にひかれてしまうなど、大切な命を落としてしまわないように、八尾市民の皆さんで地域の猫（さくらねこ）として見守っていきましょう。