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他人に興味や関心がない人は、優しい人なのか?

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。


今日は、「他人に興味や関心がない人は、優しい人なのか?」というテーマでお話したいと思います。

では早速。
世の中には、他人に興味や関心がない人がいます。
他人に興味や関心がない人は、大きく分けると次の2つです。
1.自分にも他人にも、興味や関心がない人。
2.自分には興味や関心があるが、他人には興味や関心がない人。



1の自分にも他人にも興味がない人は、世の中に大勢はいません。非常に少ないというのが実情です。よって、他人に興味がない人の多くは、2の自分に興味があって他人に興味がない人ということになります。

1の人は、自分にも他人にも興味を示しません。自分にも他人にも執着がなく、自分に対しても他人に対しても、期待しません。それがいい方向に向けば、他人に怒らない優しい人になりますが、悪い方向に向けば、他人に関心を示さない冷たい人ということになります。

続いて、2の人は、精神状態がいい場合は、他人に優しく、精神状態が悪い場合は、他人に冷たい人になります。2の人は、自分に興味があって、他人に興味がないわけですが、自分の気持ちに余裕がある場合は、他人に優しくすれば、やがてそれが自分に返って来ることを知っているので、他人に優しくすることが出来るのですが…、自分の気持ちに余裕がない場合は、自分のことで精いっぱいになってしまうので、他人の気持ちを思いやることが出来ず、他人に冷たい人になってしまいます。

今言ったように、結論としては、他人に興味がない人は2種類で、どちらにも優しい人と冷たい人がいるということになります。

ちなみに私(竹内成彦)は、自分にも他人にも興味がある人です。

この、自分にどのくらい興味があるか? 他人にどのくらい興味があるか? は、生まれつきほぼ決まっています。生まれつき性格なわけですから、その性格「自分や他人に興味があるない」にいい悪いはありません。

私の友人で、他人に興味がない人が幾人かいるのですが、今日はそのうちの二人をご紹介したいと思います。
ひとりは、自分にも他人にも興味がない珍しいタイプの友人です。その友人は、自分自身に興味がないものですから、自分の話を積極的にしようとしません。私が聞かなかったら何にも教えてくれないです。そして、その友だちは、私にも何も聞いてきません。「竹内、最近、どう調子は? 仕事、景気いい?」なんてこと、聞いてくることはありません。

自分にも他人にも関心がある私としては、ちょっと信じられない感じです。でも、その友人が冷たい奴か? と言うと、そんなことはなく、私が何かお願いすると、理由も聞かずに動いてくれます。この理由の聞かなさっぷりが、彼の特徴なのですが、ホント、毎回私は関心してしまいます。ちなみに、その友人は、私に対してだけではなく、誰に対しても優しいです。

もう一人の友人を紹介します。その友人は、自分には関心があるけれど、他人には関心がないというタイプです。だから、その友人と会うと、毎回私は、その友人の話を聴かされる羽目に陥ります。その友人は、私という他人には興味や関心がないので、私に質問してきたり、私の話を聴こうとすることは基本ないです。

で、その友人は、私以外にも、大勢の友だちがいる奴なのですが、ある時、その友人のある発言を聞いて、私は大変に驚きました。
何に驚いたかと言うと、その友人には、何年もつきあっている友だちがいるのですが、その友だちの職業も知らないし、その友だちが独身なのか、結婚しているのかさえ、知らない…と言うのです。私から言わせてもらえれば「ええっ!」という感じです。

自分にも他人にも関心がある私にとっては、その友人の言動は、ちょっと考えられません。「それで友達って言えるの?」って思ってしまいます。で私が、「友だちと会った時、どんな話、してるの?」と聞いてみたところ、その友人いわく、「会うと、ゴルフの話や野球の話をして、普通に盛り上がっているよ」とのことです。正直、スゲエなあと思ってしまいます。その友人は、自分の友だちが、どんな奴か、よくわからないまま何年間もつきあっているのですから、私からすれば驚く以外にありません。

で、今日のまとめです。
世の中には、他人に関心がない人というのが存在していて、他人に関心があるなしにいい悪いはなく、他人に関心がない人の中にも、優しい人もいれば冷たい人もいるといういうことです。

この記事をご覧のあなたは、如何ですか? 他人に興味や関心がありますか?
そしてあなたの隣人は如何ですか? 他人に興味や関心がある人ですか?


今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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