子どものやる気を継続させる!親ができるサポートを幼児教育講師が徹底解説!
幼児教育講師のTERUです。
日々の子育て本当にお疲れ様です!
今回は【やる気を引き出すシリーズ第4弾】!長きに渡ったやる気シリーズの最終章です。
最後はお子さんの取り組みをいかに見える化させるかということについてお話ししたいと思います。
良ければぜひ前回までのシリーズとあわせてご覧ください。
私のおすすめ方法を具体的に解説していますので、ご家庭の取り組みのヒントになれば嬉しいです。
【前進している感覚を見える化する】
近年の研究では、人のやる気を大きく左右する要素として『前に進んでいる感』が大切だとわかっています。
自分が日々取り組んでいることで、1日1日成長を感じられたり、小さくても明確に成果が出ていることを感じたり、目標に向かって1歩でも進んでいることを感じることがやる気と直結しているのです。
では、成長を感じさせるために親はなにができるのか。まずは子どもの『成長』『進捗・成果』『工夫』を見える化してあげると良いでしょう。
成長の見える化
お子さんが以前と比べてどんなことができるようになったか。
進捗・成果の見える化
テストの点数が上がった、習い事の級やランクが上がった、今日目標にしていたすべきことがどれだけ終わったかなど目に見える形のもの。
工夫の見える化
成長と成果と進捗を進めるためにお子さんがどのような工夫をしたか。言い換えると努力の見える化。
ポイントはこの最後の『工夫の見える化』に着目するということです。
恐らくほどんどの方が、成長や進捗・成果に関しての見える化だけに着目してしまいます。ですが、一番大事なのは『工夫』です。
他の2つは全て結果にフォーカスを当てた視点であることに対し、『工夫』は唯一過程にフォーカスを当てた視点です。
できたかできなかったか、成長したかしなかったかだけでなく『できるために、成長するために何をしたのか』を見える化していってあげることが大切なのです。
それを根幹に置き、見える化によってお子さんが前進している感覚を得ることができれば、段々やる気は上がっていきます。
【見える化への具体的な取り組み】
一番シンプルで良いのは『カレンダーや手帳』を使う方法です。
もちろん同じようなことができれば他の方法でも構いませんが、今回はこれにフォーカスして見える化の方法をお伝えします。
分かりやすく勉強のやる気をあげたい!ということを例にあげていきましょう。
カレンダーor手帳を買いに行こう!
なるべく書けるスペースが広いものがおすすめです。
カレンダー ・・・ 壁に貼っておけるので視覚的に意識しやすい
手帳 ・・・ 持ち歩けるため、どこでも活用できる
それぞれメリットがありますので、お子さんの目的に合ったものを買ってあげましょう。
選ぶときのポイントは、必ずお子さんに選ばせるということです。自分で選んで買ったものは特別感が出るため継続がしやすくなります。
そして、この取り組みの最大のポイントは、『親も一緒にやること』です。
親も自分のカレンダーか手帳を買いましょう。そして、大人も自分の目標に向かって自分のカレンダーや手帳を使っていくのです。
お子さんはどこかで「何で自分だけやるの?」と思っているものです。そこを親も一緒に取り組むことで、スッと受け入れて頑張ることができます。
勉強を始める前に『作戦会議』の時間を設けよう!
①今日は何を終わらせることを目標にするか。
今日取り組むべきものを整理して、取り組む順番などを自分で決め、それを順番通りに手帳かカレンダーに箇条書きで書き出しましょう。これでまず『進捗が見える化』されます。
②効率よく進めるための作戦を考える。
進捗の目標を作ったらすぐに開始ではなく、どうやったら効率よく進められるか、どうやったら効率よく暗記できるかなど、取り組むものによって作戦を一緒に考えていきましょう。これが『工夫の見える化』です。
たくさん考えたり毎日違うものにする必要はないです。1つでも良いですし、前日上手くいったから今日も同じ工夫を続けるでもOKです。
漢字練習を目標にしたとしたら
・いつもはすぐに書き出していたのを、最初に5回音読してから始める
・指でのなぞり書きを多くして反復回数を多くしてみる
・歩きながら覚える方が効率がいいと聞いたので今日は歩きながら覚えてみる
このように工夫を1日1つでいいので考えて、それを手帳かカレンダーに書き出します。
勉強が終了したら・・・
子どもが終わった項目にチェックをしていきます。そして全て終わった、もしくは時間がなくてタイムアップしたとしても、最後に作戦会議を開きます。
そこでは全て終えていなくても、絶対に叱ったりしてはいけません。
お子さんに工夫で成果が出たのかどうかやどんなことを頑張ったかなど聞いてみましょう。
そして親から見て感じたお子さんの頑張りや成長もフィードバックしてあげます。
「集中していたように感じた」
「工夫を一生懸命実行しようとしていた」
「書くスピードが早くなってきた」
その親御さんの感想を手帳やカレンダーに一言でいいので書いてあげることで『成長の見える化』になります。
さらに、お子さんが話してくれたことも一緒に書いてあげると工夫に対する成果や成長が見える化され、より良いですね。
これにより『進捗、工夫、成長』の3つを感じることができるようにになるのです。
【取り組みの効果を加速させる『程よいご褒美』】
ご褒美はよくないという考えもありますが、そもそもこのような取り組みを小学生くらいで行うのは本来かなりハードです。ですから多少のご褒美はあってもいいと考えます。
おすすめのご褒美
本来、褒めてもらえるなどの精神的なご褒美が一番依存しないと言われるのですが、それではちょっとインパクトが弱いですよね。
なるべくお金とかではない方が良く、さらにランダム性があるとモチベーション効果が継続しやすいので、それを踏まえて私が一番おすすめするのが『くじ引き』です。
くじ引きの中身はご家庭やお子さんに合ったものなんでも大丈夫です。
・お菓子一個 ・簡易なおもちゃ ・好きな本を一冊買ってもらえる券 ・5枚集まれば何か好きなものを買える券 ・好きなところに連れていってもらえる券 ・夕食に好きなものを注文できる券 ・お父さんの一発ギャグ券
このようにお子さんのためにたくさん考えて、くじに入れてあげてください。
特に物をもらえるような物理的なご褒美だけではなく、一発ギャグのような無形のものや精神的なものも考えていけるとご褒美としてはよりランダム性があり、依存もしにくくなります。
特に本を買ってもらえる券は、結果的にお子様の成長に繋がるものでもあるのでおすすめです。
くじ引きをする頻度
2日連続で全ての取り組むべきものを終わらせることができたら引けるくらいが丁度良いです。
これは心理学の研究からも短いスパンで達成を味わえることがやる気の持続につながるとわかってきているからです。ですから、1週間に1回や1ヶ月に1回などは幼児や小学生にはおすすめしません。
ちなみにここまでご褒美について長々と話してきましたが、手帳やカレンダーを実行するだけで子どもがモチベーション高く取り組んでくれます!という方はあえて導入する必要はありませんので、継続できなくなってきたときの必殺技くらいに思っておいてください。
いかがでしたでしょうか?
以上でやる気を引き出すシリーズは完結です。
色々とテクニックを含めてお話ししていきましたが、最も重要なことはシリーズ①でお話ししたように、短期的な目線でやる気を考えすぎないということです。
実践できそうなものから試しながらも余計な介入はしすぎないように、お子さんを見守ってあげてほしいなと思います。