従来の防犯対策だけでは、組織的強盗の犯行は防げなくなっている もう一つの視点 #専門家のまとめ
防犯フィルム、センサーライト、防犯カメラの設置の対策は、強盗などから狙われない家となるためには大事なものです。しかし組織的犯罪グループによる強盗が多発する状況では、それだけでは充分な対策とはいえなくなってきています。もう一つの視点が必要になってきています。
9月~10月にかけて、一般民家に複数の男らが押し入る事件が起きました。実行犯らは闇バイトの募集によって集まった者たちで、組織の指示役によって強盗をしました。ゆえに防犯カメラがあろうとなかろうと指示されたままに押し入ってきます。
ココがポイント
エキスパートの補足・見解
実行犯らはイヤホンをつけ凶器を持ち、上の人物に指示された通りの所から侵入します。しかも抵抗されないような高齢者宅を狙う卑劣さです。狙われた時点で防ぎようがないといえます。
「ルフィ」を名乗る集団もそうでしたが、特殊詐欺をしていたグループが強盗を始めるケースがあります。つまり組織的強盗グループは特殊詐欺の延長上にあり、その手口を知った上での対策を行わなければなりません。
今回の被害女性は過去にリフォーム被害に遭っており、名簿を元に狙われた可能性があります。しかし名簿には多くの人の情報が載っています。なぜ女性が狙われたのでしょうか。それは個人情報がアップデートされたからに他なりません。
詐欺では下調べの電話をかけて個人情報を把握し、その人に合わせた騙しのストーリーを考えます。同様に今回の強盗でも相手の資産の状況や家の間取りも把握されて、強盗実行の絵図を描かれたと考えられます。
多くの人の名簿は漏れており、いかに最新の情報を付加されないかが大事です。「不審な電話は取らない」「突然の訪問業者を家に入れない」の詐欺対策も重要です。そこに侵入されない防犯対策も施すことで狙われにくい家になることができます。