まさか自分の親が子がとならないために 闇バイトへの囁き 相談する心を奪われない #専門家のまとめ
10数年間、待ち続けた力強いメッセージが警察庁から出されました。
「警察は必ず捕まえます。逃げることはできません」
犯罪実行者募集情報に応募している人への警告です。なぜ特殊詐欺や一連の強盗が起り続けるのかといえば、犯罪に手を染めるものが次々と出てくるからです。それゆえ、長きにわたって闇バイトの募集先に電話をかけて実態を暴き注意喚起をしてきました。しかしSNSの募集以外にも、お金を失った人を狙って犯罪者側に回らせることもあります。「まさか自分の親が子が」とならないために知っておいて下さい。
ココがポイント
エキスパートの補足・見解
特殊詐欺の被害に遭った68歳の男が、犯罪グループから誘われて「受け子」となりました。裁判では10万円の報酬を受け取ったとして、懲役2年が東京地裁から言い渡されています。
2022年には、1000万円以上をロマンス詐欺で失った中年女性が犯罪グループからの誘いを受けて、口座に振り込まれたお金を暗号資産に換えて、別な人に送るマネーロンダリングをしたとして逮捕・起訴されています。
被害者が加害者になってしまう。詐欺で失ったお金を取り戻したい思いに付け込み、犯罪グループは実行犯への誘いの手をのばしています。
自分の行ったことが犯罪だと気づいた時には、すぐに#9110(警察相談ダイヤル)に連絡をして下さい。相談をためらう隙に、犯罪グループは私たちの心に入り込み、さらなる犯行へと駆り立てていこうとするからです。相談しようとする心までも犯罪者らに奪われないで下さい。
若者も中高年もSNSや通信アプリを当たり前のように利用しています。それだけに、犯罪者側からの情報を目にすることが多くなり、犯罪に加担する機会が増えることになります。闇バイトに手を出すのは、決して若者だけではなく、誰の身にも犯罪者の囁(ささや)きは訪れてきます。