年俸3000万ドルの選手オプションを破棄して再びFAに。今オフこそ大型契約!? 昨年はサイ・ヤング賞
昨オフに続き、ブレイク・スネルは、今オフもFA市場に出る。ジ・アスレティックのアンドルー・バッガリーらによると、スネルは、オプト・アウトの権利を行使したという。サンフランシスコ・ジャイアンツとの契約を途中で打ち切り、FAになったということだ。
スネルは、サイ・ヤング賞を2度受賞している。タンパベイ・レイズ時代の2018年とサンディエゴ・パドレス時代の2023年がそうだ。
昨オフ、パドレスからFAになったスネルは、なかなか球団が決まらず、3月中旬にジャイアンツと2年6200万ドルの契約を交わした。その内訳は、契約金が1700万ドル、今シーズンが年俸1500万ドル、来シーズンは年俸3000万ドルの選手オプションだ。
3000万ドルの高年俸を破棄し、再びFA市場に出るのは、昨オフに得ることができなかった長期の大型契約を望んでいるからだろう。USAトゥディのボブ・ナイテンゲールによると、スネルは、ジャイアンツに入団する前に、ニューヨーク・ヤンキースが申し出た1億5000万ドルの契約を断ったという。
今シーズンは、20登板で104.0イニングを投げ、奪三振率12.55と与四球率3.81、防御率3.12を記録した。昨シーズンは、32登板の180.0イニングで奪三振率11.70と与四球率4.95、防御率2.25。この2シーズンを比べると、奪三振率と与四球率は、今シーズンのほうが優れている。防御率は、今シーズンのほうが高いものの、7月以降は14登板の80.1イニングで防御率1.23だった。8月2日には、ノーヒッターを達成した。
端的に言えば、スネルは、エースとなり得る。
一方、来月初旬に32歳となる年齢は別にしても、いくつかの懸念材料もある。奪三振だけでなく、与四球も多いため、球数は嵩む傾向にある。また、前半と後半の防御率が大きく異なるのは、入団が遅かった上、序盤に離脱した今シーズンに限ったことではない。怪我とも無縁ではなく、130イニング以上を投げたのは、サイ・ヤング賞を受賞した2シーズン、2018年の180.2イニングと2023年の180.0イニングだけだ。
1億ドル前後の契約を申し出る球団は、あっても不思議ではないが、2億ドル以上の提示はないかもしれない。