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本塁打トップの大谷翔平に新たなライバル出現!? オールスターでバッテリーを組んだ捕手がその差を半数に

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平とサルバドール・ペレス Jul 13, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ア・リーグの本塁打トップ2は、41本の大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)と36本のブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)だ。2人は、メジャーリーグ全体のトップ2でもある。前半戦を終えた時点でも、彼らは1位と2位にいた。その差は、今も当時と同じだ。大谷がゲレーロJr.に5本差をつけている。

 ただ、急激な勢いで彼らに迫っている選手がいる。オールスター・ゲームで大谷とバッテリーを組んだ、サルバドール・ペレス(カンザスシティ・ロイヤルズ)だ。前半戦のホームランは、リーグ9位タイの21本。大谷より12本少なく、ゲレーロJr.とも7本の差があった。それが、8月26日時点のホームランは35本だ。ゲレーロJr.とは1本しか違わず、大谷との差も半数の6本に縮めている。

 大谷もゲレーロJr.も、後半戦のホームランはここまで8本だ。決して少ない本数ではないものの、前半戦に比べるとペースはダウンした。それに対し、ペレスは後半戦に14本。ナ・リーグではジョーイ・ボトー(シンシナティ・レッズ)が後半戦に17本を記録しているが、ペレスの14本はカイル・シーガー(シアトル・マリナーズ)と並び、ア・リーグで最も多い。ちなみに、ボトーはシーズン全体で28本、シーガーは30本だ。

筆者作成
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 後半戦に入ってから6週間が過ぎ、シーズン終了までは6週間を切っている。例えば、ペレスのいるロイヤルズは、後半戦の73試合中38試合を終えたので、残りは35試合だ。ここからも同じように差を縮めていったとしても、ゲレーロJr.はともかく、大谷にはわずかに届かない。とはいえ、シーズンはまだ5週間以上も続く。

 なお、大谷とゲレーロJr.だけでなく、メジャーリーグ10年目のペレスも、すでにシーズン本塁打の自己最多を更新している。前年までは、2017年と2018年の27本が最も多かった。

 あと5本のホームランを積み上げると、ペレスはア・リーグ初の捕手となる。それについては、こちらで書いた。

「ア・リーグ史上初となる「シーズン40本塁打の捕手」が誕生!? 8月半ばに30本到達」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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