エンジェルスで大谷翔平より速い球を投げる投手は、どこで開幕を迎えるのか
ロサンゼルス・エンジェルスには、大谷翔平よりも速い球を投げる投手がいる。昨年のドラフトで3巡目・全体89位指名を受けた、ベン・ジョイスがそうだ。
MLB.comのレット・ボーリンジャーは、ジョイスが今春のエキシビション・ゲームで104マイルの速球を投げた、と報じている。また、テネシー大ベースボールのツイートによると、昨年5月には105.5マイルを記録したという。
速球はコンスタントに100マイルを超え、そこにスライダーとチェンジアップを交える。これほどファイヤーボーラーがドラフト3巡目まで指名されなかったのは、リリーフ投手である――先発投手ではない――ことだけでなく、制球も理由だろう。
昨年、テネシー大では、27登板で32.1イニングを投げ、奪三振率14.75と与四球率3.90、防御率2.23を記録した。エンジェルス傘下のAAでは、13登板の13.0イニングで奪三振13.85と与四球率2.77、防御率2.03。今春は、メジャーリーグ・レベルのスプリング・トレーニングに参加し、ここまでは、6登板の5.2イニングで奪三振率12.71と与四球率7.94、防御率3.18だ。
しかも、エンジェルスのブルペンは、ほぼ確定している。セットアッパーあるいはクローザーとして投げるであろう、マット・ムーア、ライアン・タペーラ、ジミー・ハーゲット、カルロス・エステベスに、ハイメ・バリーア、ホゼ・キハーダ、アンドルー・ワンツ、エアロン・ループの計8人だ。
彼らのうち、ハーゲットとワンツは、マイナーリーグ・オプションが残っている。もっとも、昨年、ハーゲットは49登板の69.0イニングで防御率2.48(奪三振率8.22と与四球率1.96)、ワンツは42登板の50.1イニングで防御率3.22(奪三振率9.30と与四球率3.75)を記録している。少なくとも現時点においては、ブルペンに必要な投手だと思われる。
ジョイスは、AAAあるいはAAで開幕を迎えることになりそうだ。
8人のなかから、開幕までに故障者が出た場合でも、ロースターに入るのはジョイスではなく、例えば、ジェイコブ・ウェブあたりではないだろうか。4年前、アトランタ・ブレーブスからメジャーデビューしたウェブは、36登板の32.1イニングで防御率1.39(奪三振率7.79と与四球率3.34)を記録した。クリス・デベンスキーやジョナサン・ホールダーも、メジャーリーグで好投したシーズンはあるものの、ウェブと違い、今春は結果を残すことができていない。
なお、エンジェルスの外野手については、こちらで書いた。