【元・美容クリニックナース解説】同じボトックス注射でもなぜクリニックにより費用が違う?相場はあるの?
近年日本でも急速に普及してきた美容整形。ボトックス注射などは「プチ整形」とも呼ばれ、かつては富裕層や芸能人が受ける施術でしたが、一般の人手も手に届きやすい価格帯になりました。
「最近小じわが気になる…」
「小顔になりたいけど何してもダメ…」
というときに、スマホなどで情報リサーチをする方もいるでしょう。情報収集しているうちに「同じ注射なのにどうしてこんなに金額が違うの?」と疑問に思う方もいるのでは?
しかも「クリニックによって全然違う!」とか「同じクリニックなのに値段にレベルがあるんだけど」と驚く方もいらっしゃいます。
実際に広告を見て受診したのに「なんだか随分高い見積もりだった……。」と肩を落として帰られた方も目にしてきました。
今回は「同じボトックスなのになぜクリニックごとに金額が違うのか?」について解説します。
クリニックごとに生じる料金差の要因??
同じボトックス注射でもクリニックにより、2,000円~30,000円近く料金に差があるのを目にしたことはありませんか?クリニックごとの費用差には以下のような要因があります。
クリニックによりかけている広告費が違う
美容クリニックのCMや電車内での吊り広告、駅構内でのポスターチラシなど、あらゆるところでクリニック名を目にする施設もあれば、SNSでのみ宣伝しているだけのクリニックもあります。
宣伝に費用がかかれば、その分回収しなくてはいけません。費用の差につながる要因のひとつです。
商品の納入ルートに違いがある
私も数カ所のクリニックで勤務経験があります。クリニックによって商品の納入ルートに「強み」を持っているところもありました。コネクションや交渉により安く大量に仕入れられるクリニックや、消費量に応じて少しずつ細切れに買い込むクリニックもありました。
納入ルートによる費用の差もあるのです。
人件費の違い
クリニックにより接客サービスの質の違いも、結構あるものです。Aクリニックだとカルテを持たされて自分で指定された部屋に移動して処置を受けに行き、お会計のときもカウンターに呼び出され何の処置をしたか他のお客様にも知られてしまう。
一方でBクリニックでは来院から帰宅まで他のお客様に会うことなく、スタッフが終始付き添ってくれてプライバシーの配慮も完璧。
といった「接客の質」も費用に反映されています。サービスの質を上げるには人件費が必要。
接客の質が高いクリニックはボトックス注射でも費用が高めの傾向にあります。
クリニックの数や立地により異なる
これはすべてのクリニックに共通はしていないかもしれませんが、「施設の維持費」もかかります。
維持費も当然必要経費。維持費が高くなれば施術代金の有意差につながる要因のひとつと言えるでしょう。
結局ボトックスの相場はいくらなの?
ボトックスは注入部位により必要量も異なり、ボトックスの種類によっても相場は異なります。
1mlで考えると5,000~20,000円くらいが相場ではないでしょうか?
そこに今回解説した要因が絡んでいるかを踏まえて検討してみるとよいですね。高すぎないかどうかの基準のひとつにできるでしょう。
まとめ
今回は「同じボトックスなのにクリニックごとに費用が違うのはなぜ?」という疑問について解説しました。
- 広告費
- 納入ルート
- 人件費
- 施設維持費
これらが費用の違いになるおもな要因です。
次回は「クリニック内であるボトックス注射の料金差?何が違うの?」というテーマで解説します。