楽天モバイルが本気を出してきた 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.457
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石川 温の「スマホ業界新聞」
2022/02/26(vol.457)
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《目次》
1.楽天モバイル、タレック氏がCEO、矢澤氏が社長に就任
-----人口カバー率96%達成で楽天モバイルが本気を出してきた
2.mineoが平日昼間以外は快適な使い放題プランを投入
------「容量制限」より「時間制限」はユーザーにどう響くか
3.KDDIが5G SAをABEMAに提供開始
-----ネットワークスライシングで安定した通信を実現
4.今週のリリース&ニュース
5.編集後記
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1.楽天モバイル、タレック氏がCEO、矢澤氏が社長に就任
-----人口カバー率96%達成で楽天モバイルが本気を出してきた
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楽天モバイルが2月25日に「楽天モバイルの事業に関する発表会」を開催。代表取締役の異動および新執行体制が発表され、タレック・アミン氏がCEOに、矢澤俊介氏が社長になることが明らかにされた。
筆者はすでに2月28日からスペイン・バルセロナで開催される「MWC 2022」に向けて渡欧中ということで、リアルの会見には参加できなかったが、スペインのホテルで早朝、ネットでチェックした。
「そもそも、なぜMWC直前のタイミングに会見を開くのか」とも思ったが、タレック・アミン氏がCEOになると決まった状態でMWCに参加したかったのだろう。楽天モバイルというか、ネットワークプラットフォームを世界に売っていく楽天シンフォニーがMWCでイベントを開催する予定であり、CEO就任を名刺代わりに、世界に楽天シンフォニーをアピールしていくのではないか。
三木谷浩史会長曰く「楽天シンフォニーですでに数千億円規模の売り上げが期待できる」ということで、このタイミングで一気にRCP(Rakuten Communications Platform)」で勝負をかけていきそうだ。
新社長の矢澤俊介氏はもともと楽天市場で実績をつくり、楽天モバイルでは全国の基地局敷設に尽力。楽天モバイルでは当初、基地局整備を外注しようとしたが、あまりの工期の遅さと金額に早々に方向転換。自社で基地局整備をしていくということで、楽天市場や楽天トラベルの社員を異動させ、自力で交渉に当たっていった。
計画を4年前倒して、全国96%の人口カバー率を達成した功績が認められて、矢澤俊介氏が社長になったと思われる。
山田善久社長はどちらかといえば会社の設立における「顔」としての存在が大きかった感があるが、矢澤社長は、楽天経済圏といかにシナジーを発揮させるかに注力していきそうだ。
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