「あって助かった」災害時に自分と家族を守る7つのアウトドアグッズ
もうすぐ9月1日防災の日。地震や台風などが原因で電気ガスが止まり屋外に飛来物やガレキが散乱する場面になっても、私たちは家族や大切な人を守らねばなりません。厳しい自然環境の中で登山者を守る機能が盛り込まれているアウトドアグッズは被災時にも活躍します。その中から備えておいて後悔しない7つをご紹介します。
1995年の阪神淡路大震災、神戸市灘区での体験を振り返ると、登山で活躍するアウトドアグッズが被災地の様々な場面で活躍していました。
1:闇の中でも両手を自由に使える、頭に装着するヘッドランプ。
かつては電気が止まると「ろうそくの炎」を囲んで待つ。といったイメージがあったかと思います。現在は火災の危険も高いことから避ける方が無難でしょう。
夜間に登山経験をすると灯りが持つ不安を軽減する力はとても大きいものだと実感できます。震災当時を思い出しても自分の手に灯りを持っている安心感はとても大きかったと思います。近年のヘッドランプなどの光源は省電力高輝度のLEDが主流です。ヘッドランプ以外にLED光源タイプのランタンと呼ばれる照明器具を用意すると安心です。これは登山用品のひとつでテント泊によく使われ、登山用品店で販売されています。
2:ガラスやガレキなど突起物が散乱する中でも安心して歩くことができる登山靴。
足を傷つけるガレキなどが散乱する屋外で使用する靴はとても重要です。つま先や甲を打ちつけた時でも足を守ってくれるため震災当時、ガラスや瓦礫の散乱する神戸市街地でしたが、登山靴は靴底も厚く丈夫なので安心して歩くことができました。
3:水汲みや買い出しなど重量物の移動を可能にするリュックサック。
リュックサックはハイキング用20リットル程度以外に40リットル程度の大きさも一つあると便利です。震災の時、丈夫なリュックサックに食料を詰め込んで買い出しに活用したことを思いだします。家族の大切な物をしっかり詰めることができる容量のリュックサックがあれば、避難行動をすることになっても活躍することでしょう。
4:怪我をすると致命的となる頭部を保護するヘルメット
ロッククライミングをするわけではないから!という認識で長らく一般縦走登山者への普及が足踏みしていました。登山者の高齢化に伴い、ふらつきによる転倒、頭部の負傷による死亡事故が増えたことから、アルプスなど岩が露出する登山道ではヘルメット着用が推奨されるようになりました。
震災時はヘルメットを持っていませんでした。様々な建築物が地震によって不安定な状態になっているなか、余震でガラスが落ちてくる危険も多いので、ヘルメットがあれば安全度も高まります。
屋外作業では台風時の飛来物や落下物から頭部を守るためにヘルメット着用が望ましいです。大きな災害時には救急医療は切迫しているので、新たな怪我の発生はひとつでも起こさない努力が必要です。
家庭内においてもわかりやすい場所に収納しておくようにしましょう。
5:様々な作業をする手を保護する手袋。
細かな作業するには素手が便利ですが、手を突起物で怪我したり火傷などしないようにするには手袋が必要です。軍手や革手袋も用意しておくと良いでしょう。
震災時、古い家屋の倒壊現場の瓦礫はきれいな状態ではありませんでした。切り傷等による様々な雑菌からの感染を防ぎたいので、丈夫な革製タイプがより安心でした。
手袋は必ず試着してフィット感と作業性を確認するようにしましょう。
6:飲料水を煮沸消毒、調理に使う携帯コンロとガスカートリッジ。
都市ガスはガス漏れなどの二次災害防止の面からも慎重に復旧が進みます。なかなか復旧しない中、家庭に備蓄された食料で温かい食べ物をつくり、煮沸して安全な飲み物をつくるには「コンロ」が欠かせません。1月という寒い季節の震災、壊れた水道管から汲んだ水を沸かした温かいお湯はありがたいものでした。
火事を出さないためにも「裸火」は避ける方が無難です。
7:水洗トイレを守るための水を使わない携帯トイレ。
電気が止まると水道も間もなく止まり、屋外タンクの水が無くなれば水は出なくなります。飲用可能な水道水をトイレに流すのはモッタイナイことですし、少ない水で汚物を流すと水圧が足りずに汚水パイプが詰まってしまいます。阪神淡路大震災の時、多くのマンションで汚物が詰まり、逆流した水洗トイレの復旧に苦労したのです。自宅のトイレで携帯トイレを使う練習しておくのをお勧めします。
起きてほしくない災害ですが、まずは自分自身そして家族を守る。地域社会を守る。そのような場面で活躍する7つのアウトドアグッズをご紹介しました。
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