ノート(43) 改ざん事件の捜査も大詰め 核となる供述調書の内容とは
~解脱編(15)
勾留15日目
いよいよ供述調書も山場
この日の中村孝検事の取調べは、弁護人との接見や夕食の後、午後5時半ころから午後9時前ころまでの間、約3時間半ほど行われた。
まず、2010年1月27日に行われた厚労省虚偽証明書事件の第1回公判後、2月5日に東京出張を終えて帰阪する直前までの状況に関する供述調書にサインをした。中村検事が作成していたドラフトは、既に前日の取調べで確認済みだった。
しかし、その後、捜査主任である長谷川充弘検事らの手入れを経ていたし、佐賀さんに改ざんを告白した状況や大坪さんらが虚偽のストーリーで乗り切ると決断し、実行に移した状況など、重要な場面がいくつも登場する核となる供述調書でもあった。
そのため、サインの前には、ゆっくりと時間をかけて閲読し、細かな表現を含め、丹念に再確認した。前日のドラフトから大きな改訂はなく、僕の心境に関する記述がやや分厚くなっていた程度だった。
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