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濃厚な栗餡を包んだ短冊に願いを込めて「七夕」で味わう小布施堂さん謹製の練り切り

柳谷ナオ和菓子ソムリエ・ライター

先日、我が家でも近所の笹の葉に家族で千代紙の短冊を吊るした七夕。端午の節句や、和菓子の世界では菊の花の意匠が多く店頭に並ぶ重陽の節句と同様、【七夕(しちせき)の節句】という、五節句のひとつです。

女性たちが着物を仕立てお供えし、その腕前の上達を祈願したり、秋に向けてより著しく成長する作物が無事に実りますように、という豊穣祈願、そして健康に過ごせますようにという願いが込められています。

ひなあられや柏餅のような行事食は、和菓子ではありませんが代表的なものに素麺がありますね。

七夕
七夕

けれども、近年は和菓子の世界でも、煌めく錦玉羹がなんともロマンチックな寒天菓子やカップ入りの涼菓、更には様々なデザインの上生菓子など、多彩で思わずうっとりしてしまうような和菓子が沢山。

そんな中から、今回は一年を通して栗を使用した和洋菓子を販売されている「小布施堂」さんの練り切り餡製の上生菓子「七夕」をご紹介。

天の川のような氷餅は、カササギのよう
天の川のような氷餅は、カササギのよう

涼し気なシャーベットカラーがシーズンムードたっぷりな意匠の練り切り。ややぽってりとした保形性が高められた練り切り餡の色の重ね具合がまた綺麗ですね。水色、薄紫色、白が天の川のようなイメージでもありますが、こちらは夜空にたなびく短冊たちをイメージしたものとのこと。きらりと輝く金箔はアルタイルでしょうか、デネブでしょうか。なんだか願い事を聞き入れてくれたように瞬いています。

ややぽってりとした仕上がりの練り切り餡です
ややぽってりとした仕上がりの練り切り餡です

濃厚でナチュラルな色合いの栗餡

そして、小布施堂さんといえば栗餡。舌先がきゅっと引き締まるほど濃厚な栗餡は、餡としての甘味やねっとりとした舌触りは保ちつつ、非常にあっさりとした自然な栗の味わい。練り切り餡と栗餡甘味のコントラストもぜひ楽しんでくださいね。

おひとつから気軽に購入できるのが嬉しい
おひとつから気軽に購入できるのが嬉しい

栗といえば秋、なのですが、一般的な栗の旬以外であれば、栗といえば小布施堂さんというほど栗のエキスパートのような存在のお店。店舗によって生菓子のラインナップも異なりますので、お目当てがある方は事前に来店予定の店舗へお問い合わせがベターです。

<小布施堂>

公式サイト(外部リンク)

長野県小布施町808

026-247-2027

9時~17時

年中無休

和菓子ソムリエ・ライター

■年間400種を優に超える和菓子を頂く和菓子ソムリエ&ライター。美味しさだけではなく、職人さんやお店、その土地の魅力をいかに伝えるかに重きを置いて執筆中! ■製菓衛生士免許所持・製造・販売・百貨店勤務経験有 ■和菓子・お取り寄せ・お土産・アンテナショップ・都内物産展&催事・和菓子とお酒&珈琲&ノンアルコールとのペアリングなどの執筆や取材、監修を得意としています。

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