「初の開幕投手」は白星と黒星のどちらが多いのか。今年は12人中7人が初
今シーズンの開幕投手12人のうち、過半数の7人は、初めて開幕戦の先発マウンドに立つ。セ・リーグの3人、濵口遥大(横浜DeNAベイスターズ)、藤浪晋太郎(阪神タイガース)、福谷浩司(中日ドラゴンズ)はそれぞれ別の試合だが、パ・リーグの4人は、石川柊太(福岡ソフトバンクホークス)と二木康太(千葉ロッテマリーンズ)、髙橋光成(埼玉西武ライオンズ)と山本由伸(オリックス・バファローズ)が投げ合う。
昨シーズン、初の開幕投手は、東浜巨(福岡ソフトバンク)とザック・ニール(埼玉西武)の2人しかいなかった。それぞれ、5イニングと6イニングを投げ、どちらも無失点。東浜は白星を手にすることができなかったが、福岡ソフトバンクも埼玉西武も勝利を収めた。一方、2019年は初の開幕投手が7人いて、大瀬良大地(広島東洋カープ)と今永昇太(横浜DeNAベイスターズ)は白星を挙げ、7人がそれぞれ在籍するチームの勝敗は、4勝3敗だった。ただ、計7試合ではなく5試合。2試合で、初の開幕投手が投げ合った。今年も同じ組み合わせだ。
2019年と2020年を含め、過去10年(2011~20年)に開幕投手を務めた延べ120人中、初の開幕投手は48人を数える。そのうち、白星は17人、黒星は13人。チームの勝敗は、27勝19敗2分。勝率は.587だ。
なお、この48人のなかで、最も長いイニングを投げたのは、2011年の木佐貫洋と2012年の斎藤佑樹(北海道日本ハムファイターズ)だ。どちらも9イニング。ただ、1失点で白星を挙げた斎藤と違い、福岡ソフトバンクに対して投げ、2失点の木佐貫は、白星も黒星もつかなかった。オリックス・バファローズも2点しか取れず、試合は延長戦へ。12回裏を終えても決着はつかなかった。この翌年から、オリックスは開幕戦で負け続け、現時点で9連敗となっている。
一方、最短降板は、2014年の三嶋一輝(横浜DeNA)。わずか2イニングだ。1回裏の7失点に続き、2回裏も2失点。その後、三嶋は2018年の開幕戦で2番手として投げ、こちらは2イニングともゼロを並べた。昨年の開幕戦も、3番手として1イニングを無失点。今年の開幕戦では、クローザーとして最後を締めくくるかもしれない。
今年の開幕投手については、こちらでも書いた。