ダルビッシュがポストシーズンで記録した「押し出し四球」。過去にはシリーズ競演や2打席連続の投手も
ナ・リーグ・チャンピオンシップ・シリーズ第3戦の6回表、ダルビッシュ有(ロサンゼルス・ドジャース)は2死満塁から四球を選び、リードを3点に広げた。
ベースボール・リファレンスなどで調べたところ、ダルビッシュを含め、ポストシーズンに押し出し四球で打点を挙げた投手は7人いた。
1923年のワールドシリーズ第6戦に押し出し四球を記録したブレット・ジョー・ブッシュ(ニューヨーク・ヤンキース)は、外野手の代打として起用された。ジョー・ブッシュは第1戦と第3戦のリリーフ登板に続き、第5戦は完投したが、第6戦は四球の直後に代走を送られ、マウンドには上がらなかった。
1968年のワールドシリーズでは、両チームの投手が押し出し四球で一塁へ歩いた。第2戦のミッキー・ロリッチ(デトロイト・タイガース)も第4戦のボブ・ギブソン(セントルイス・カーディナルス)も、押し出し四球の前にソロ本塁打を放ち、9イニングを投げきって1点しか与えなかった。
打席に立った投手による押し出し四球が、1シリーズどころか1試合に2度も起きたのが、1971年のワールドシリーズ第2戦だ。どちらも、ジム・パーマー(ボルティモア・オリオールズ)が記録。対戦した投手は違うものの、2打席続けて四球を選んだ。
なお、2017年のレギュラーシーズンに起きた279度の押し出し四球中、投手が選んだものは8度あったが、2度記録した投手はいなかった。ただ、30チームのうちドジャースだけは、ペドロ・バイエズとクレイトン・カーショウの2投手が、押し出し四球で打点を挙げた。
もっとも、ダルビッシュはいずれの押し出し四球にも立ち会っていない。バイエズは6月22日のニューヨーク・メッツ戦、カーショウは2日後のコロラド・ロッキーズ戦で記録した。ダルビッシュは7月31日に、テキサス・レンジャーズからドジャースへ移った。