光熱費を節約できるロケットストーブの作り方!材料はレンガと一斗缶
食料品や輸入品の価格が更に上昇してきたように感じる今日この頃。
特に電気やガスの使用料金の明細書を見て驚いた方も多いのでは。
冬場は電気やガスを多く消費しますからね。
そこで、我が家では毎月必ずかかる光熱費を節約するために自作のロケットストーブを使って調理をしています。
ロケットストーブとは何かと言うと、少ない燃料(薪)で高い火力を作り出す構造をした薪ストーブの事です。
最近はキャンプブームということもあり、一斗缶やペール缶で自作されている方を見かけるようになりました。
ロケットストーブの認知度も上がってきたのではないでしょうか。
このページでは、レンガを使って耐久性を向上させたロケットストーブの作り方を紹介したいと思います。
製作材料
メインとなる材料は一斗缶ですが、こちらは廃棄するものを使えば材料費はタダ。
あと、耐火レンガを使用します。
普通の赤レンガでも作れなくはないですが、耐久性が悪いのでおススメできません。
本体の製作材料は以下になります。
【 ロケットストーブの製作材料 】
・一斗缶:1ヶ
・耐火レンガ:14ヶ
・薄い耐火レンガ:3ヶ
・φ100mm 煙突直管:1ヶ
・φ100mm用のパイプバンド:1ヶ
他にも排煙用の直管煙突やL字型煙突などが必要になりますが、煙突の長さをどのくらい伸ばすかによって変わります。
一斗缶の加工
ロケットストーブは2つのパーツで構成されています。
一つは外側の「一斗缶を加工したパーツ」、もう一つは内部に収める「レンガを加工したパーツ」です。
まずは、缶切りと金切りバサミを使って一斗缶を加工していきます。
加工する箇所は2か所。
煙突を取り付ける部分と薪を燃やす部分です。
取り付ける煙突のサイズに合わせて、金切りバサミで円形にカットします。
薪を投入する部分は四角形に切り取ります。
レンガの加工
レンガの加工には振動ドリルとディスクグラインダーを使用します。
ドリルでレンガに穴を開けてからグラインダーで形を整えます。
そして、加工したレンガを積み上げると燃焼筒と呼ばれるパーツの完成です。
骨の折れる作業ですが、製作してから7年経過した現在でも使用できているので耐久は実証済み。
また、レンガ同士は接着していません。
その理由は以下の通りです。
【 レンガを接着しない理由 】
- レンガが破損しても簡単に交換できる
- レンガを順番に取り出せば掃除がしやすい
- 劣化した一斗缶を交換しやすい
我が家では、夏場でも庭に設置したロケットストーブでお湯を沸かしたりして使っています。
なので、一斗缶は一年ほどで劣化して穴があいてしまうのです。
レンガが簡単に取り出せたら、交換は容易ですからね。
組み立て
排煙用の煙突を接続した一斗缶の内部に燃焼筒を入れます。
その際、一斗缶の下には2枚の薄いレンガを敷いています。
そして、薪を投入する部分の「焚口」は以下の順番でレンガを並べて作っています。
【 焚口の作り方 】
- 四角い焚口の前に1枚の薄いレンガを敷く
- その両側に通常のレンガを1枚づつ敷く
- その上に横向きのレンガを1枚づつ立てる
- 手前に一枚のレンガを横向きに置く
レンガの配置によって焚口の形は自由自在に変える事ができるので、この辺はお好みで。
一斗缶の上には「焼きそばプレート」を載せています。
これなら、鍋やヤカンの底は煤で汚れません。
また一斗缶のフタに穴をあけて直接炎が当たるようにすれば、火力が上がるので調理時間を短縮することもできます。
ただ、鍋やヤカンの底は真っ黒になりますが…
燃焼状態
一斗缶の中に入れた燃焼筒で炎が燃えると内部が高温になり、外部との温度差で強烈な上昇気流が発生します。
その上昇気流は一斗缶で閉じ込られているので、煙は煙突へ向かって押し出されます。
そして、煙が外部に設置した煙突を温める事により、煙突の中でも上昇気流が発生します。
煙が外へ吐き出されるほど、焚口からは空気が大量に入って薪が良く燃えるのです。
これがロケットストーブの燃える仕組みになります。
自作のロケットストーブですが良く燃えます。
薪は海や山から拾ってきたものを使っているので、燃料代は0円です。
ロケットストーブなら長い木材をそのまま焚口に突っ込むことができるので、薪を短くカットする必要もありません。
もし、建築廃材が無料で手に入れることが出来たら更に良いでしょう。
建築用の木材は乾燥しているので良く燃えますからね。
ロケットストーブからの排煙用煙突は横引きよりも縦引きを若干長めに設置しています。
この横引き煙突の上に鍋やヤカンを置いておくと保温状態をキープすることも出来ます。
最後に
ロケットストーブを使う際は換気に気を付ける必要があります。
強風が吹いたり、煙突が倒れたりすると、煙が逆流してきます。
そうなると火が消えて、一酸化炭素が充満して大変危険です。
※閉鎖した空間で使用する際は、「空間の上部に換気口を設ける」「一酸化炭素警報機を設置する」など安全対策を万全にして下さい。
また、作業には回転工具を使うので危険が伴います。工具に使い慣れていない方は、怪我防止の為に経験者の指導のもとで作業願います。
ロケットストーブの製作過程や燃焼風景を分かりやすく紹介した動画もありますので、ご参考までに。