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自己洞察力(内省力)を高める方法

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

今日は、「自己洞察力を高める方法」についてお話したいと思います。

自己洞察力とは、自分を振り返ることが出来る力のことです。
もう少し詳しく言えば、
自分自身の身体の調子や精神状態を、客観的に知る能力、
自分自身の言動の善し悪しを、客観的に判断できる能力を言います。

自己洞察能力が低い人は、体調を崩しやすいです。
知らず知らずのうちに限界を超えるまで頑張ってしまうからです。

自己洞察能力が低い人は、人間関係を壊しやすいです。
自分が良かれと思ってやったことが、本当に相手のためになったのだろうか? 考えることが出来ないので、知らず知らずのうちに相手を不快にさせたり、相手にに迷惑をかけてしまうからです。

逆に、
自己洞察力が高いと、自分が今どのくらい疲れているか? 自分が今どのくらい精神的に参っているか? わかるので、早め早めに自分を休ませることが出来ます。

自己洞察力が高いと、対人関係がうまくいかなくなった時に、自分のどのような言動が、相手や自分を不快にさせたのか? 振り返ることが出来るので、人間関係を円滑にこなすことが出来ます。

よって、自己洞察力は、低いより高いほうがいいです。
自己洞察力が高いと、幸せに生きられる確率が高くなるからです。

自己洞察力を高める方法は、次の3つです。

1.反省する習慣を身につける。
思い通りに事が運ばなかった時に、どうしてなのか? 自分にいけないところがなかったかどうか? を考え、自分の言動を振り返るのです。

2.日記をつける。
今日あった、楽しかったこと悔しかったこと等を書き綴ることによって、自分自身の気持ちや言動を知ることが出来るようになります。

3.カウンセリングを受ける。
カウンセラーに思いつくままに話すことによって、自分の真の気持ちに気付いたり、自分の言動を振り返り、客観的に見られるようになったりします。

以上です。

「カウンセリングを受けても何の意味もなかった」と仰る人がときどきいますが、自分を見つめる能力が全くない人、自己洞察能力がゼロの人は、そんな人いないと思いますが、おっしゃる通り、カウンセリングを受けても何の効果も感じられないと思います。

何故なら、カウンセリングを受けるとは、イコール、自己洞察力を働かせることだからです。

私はプロのカウンセラーを25年以上やっていて、ときおり、「カウンセリングルームには、どんな人が来るのですか?」と聞かれることがあるのですが、答えはいろいろです。「心の病の人が来ます」と答えても間違いではないですし、「悩みを抱えた人が来ます」と答えても間違いではないですし、「よりよく生きたい人が来ます」と答えても間違いではないです。

そんな中、「自己洞察能力が高い人が来ます。自己洞察能力を高めたい人が来ます」と答えても間違いではないです。
何故なら、先ほども言いましたが、自己洞察能力が全くない人は、カウンセリングに来ても、意味がなない、効果が出ないからです。

世の中には、「カウンセリングに来る人は、依存心が高い人だ」という誤った認識を持ってらっしゃる人がいますが、実際はそうではなく、自分で自分の悩みを、本気で何とかしようと思ってらっしゃる人が来るところ、自己洞察能力をフルに働かせるところ、それがカウンセリングルームであり、カウンセリングルームに来る人です。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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