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マリナーズがアロザレイナに続いて獲得した野手は…39歳のベテラン

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジャスティン・ターナー Jul 24, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月29日、シアトル・マリナーズは、マイナーリーガーの外野手、RJ・シュレックと交換に、トロント・ブルージェイズからジャスティン・ターナーと金銭を獲得した。

 今月下旬に入ってから、マリナーズは、ターナーの前に、ランディ・アロザレイナジェミー・ガルシアを、それぞれ、タンパベイ・レイズとブルージェイズから手に入れている。

 アロザレイナは外野手、ガルシアはリリーフ投手、ターナーは内野手だ。打線に加えたのは、アロザレイナに続き、ターナーが2人目。ブルージェイズから獲得したのは、ガルシアに続き、こちらもターナーが2人目ということになる。

 アロザレイナのトレードについては、こちらで書いた。

「アロザレイナを獲得したマリナーズは、外野に続いてどのポジションを補強する!?」

 ターナーは、39歳。今シーズン、メジャーリーグでプレーしている野手のなかでは、最も高齢だ。移籍前の先発出場は、DHが66試合、一塁が11試合、三塁は4試合。マリナーズでも、DHとして起用されると思われるが、これまでと比べると、一塁出場は増えるかもしれない。

 マリナーズは、数日前に一塁手のタイ・フランスをDFAとし、ターナーのトレードと同じ日に、金銭をつけてシンシナティ・レッズへ放出。交換に、マイナーリーガーの捕手、アンドルー・サルセイドを得た。DH出場の多いミッチ・ガーバーは、控え捕手でもある。

 フランスは、打率.223(300打数67安打)と出塁率.312、8本塁打、OPS.662だった。ガーバーは、打率.174(288打数50安打)と出塁率.291、12本塁打、OPS.638だ。ターナーは、打率.257(300打数77安打)と出塁率.351、6本塁打、OPS.724を記録している。ターナーのホームランは2人より少ないものの、出塁率は2人をかなり上回る。

 ちなみに、4年前のワールドシリーズで、ターナーは、ロサンゼルス・ドジャースでは最多タイの2本塁打、アロザレイナは、レイズでは最多タイの3本塁打を記録した。第3戦と第4戦は、互いにホームランを打ち合った。

 30チームのうち、マリナーズだけは、リーグ優勝が皆無だ。これまで、ワールドシリーズに一度も進んでいない。ポストシーズン進出は5度。1995年、2000年、2001年はリーグ・チャンピオンシップ・シリーズで敗退し、1997年と2022年はディビジョン・シリーズで敗れ去った。

 今シーズンは、7月29日が終わった時点で、56勝52敗。ア・リーグ西地区の2位に位置し、1位のヒューストン・アストロズとのゲーム差はない。各地区首位の3チームを除くワイルドカード・レースでは、12チーム中5位。ポストシーズン進出圏内の3位、カンザスシティ・ロイヤルズとは2.5ゲーム差だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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