【四條畷市】地層に残る地震の「噴砂」の跡などを展示予定──歴史民俗資料館で10月3日から特別展
四條畷市内の歴史や民俗について学べる四條畷市立歴史民俗資料館が、9月11日(月)から10月2日(月)までの間、第38回特別展の準備のため休館中です。今回の特別展のタイトルは「天ニ不時之災害ヲ起ス有リ、後ノ記憶ト為ス─遺跡と記録にみる災害と防災─」。一体、どんな特別展になるのでしょうか。
四條畷市立図書館からの帰り道、歴史民俗資料館の前を通りかかって休館期間に入ったことを知りました。「今度の特別展はなんだろう?」と思いながら、ポスターや休館中の看板の写真を撮っていたら、ドアから出てこられた野島館長にお誘いを受け、館内で話を聞かせていただきました。
館内では、いつもの展示物が外されて特別展の準備作業中。通常時とは違う光景が新鮮に感じます。
奥の壁には、門真市の西三荘遺跡付近の地層の断面を平たいケースに入れたもの(野島館長からは「『断層はぎとり』と言います」と説明を受けました)などが掲げられていました。よく見ると、地下から噴き上がった噴砂の跡が残っているのがわかります。1596年に発生した慶長伏見地震の時のものだそうです。
この他、1995年の阪神淡路大震災時の写真など、タイトルの「遺跡と記録にみる災害と防災」を体現するような展示の準備が進められていました。
今回のテーマを選んだ理由について、野島館長は「昨年、『四條畷市史』第六巻(民俗編)が刊行されましたが、この民俗編には災害に関する項目も含まれています。加えて、今年が関東大震災から100年にあたることもあって、今回のテーマを選びました」と説明するとともに、「歴史の観点から災害を捉えて、防災意識の向上につなげたい」と狙いを語りました。
特別展の期間は、10月3日(火)から12月10日(日)までの約2か月間。入館無料で、期間中は特別展の冊子が無料配布されます。また、関連講演会として、11月7日(火)の午前10時〜正午には、野島館長による「生駒断層の調査とその成果」、同月21日(火)の午前10時〜正午には、四條畷市教育委員会の實盛良彦氏による「新発見の古写真にみる災害記録」も開かれる予定です。
開館時間は午前9時30分〜午後5時、休館日は月曜日ですが、10月9日(月)については祝日のため開館、翌10日(火)が休館となります。
防災と歴史、という組み合わせはとても興味深いですね。特別展がはじまったら、ぜひ行ってみようと思います。
四條畷市立歴史民俗資料館
所在地:大阪府四條畷市塚脇町3-7
電話:072-878-4558
入館料:無料
最寄り:JR四条畷駅から徒歩15分、コミュニティバス・京阪バス・近鉄バス塚脇停留所から徒歩3分