入園してビックリ!保育園と家庭保育の違い超具体例10を現役保育士が報告「折り紙もらうのに許可がいる」
現役保育士&幼保英検1級です。
保育園に勤務していていつも思うことは「保育園と家庭での保育の仕方の違いはあまりにも知られていない」ということです。
今回は、保育園に入園してびっくり、いや入園後も保護者の方は知ることがないであろう保育園と家庭保育との違いを超具体的に挙げながら紹介します。
自立する乳児「ミルクはラックに座って自分で飲む」
1人目・2人目の子どもを保育園に預ける家庭の場合、ミルクを飲ませるときには抱っこして飲ませている方が多いのではないでしょうか。
ところが保育園では家庭のようにいかないのが現状です。
保育士配置基準に沿うと0歳児クラスにおける保育士数は園児3人に対し1人。
ミルクの時間帯はクラスの職員のうち1人は給食の片付けなどをしているため、配置基準どおりに運営している保育園では、1人で園児6人または2人で園児9人を見ている状態になることもあるでしょう。
とても一人ひとり抱っこしてミルクを飲ませるわけにはいきません。
よって、このような場合は保育園ではラックに座って自分で哺乳瓶を持って飲んでもらえるよう教えていくことになるのですね。
着替えの回数「室内で2時間遊んだだけでも着替える」
多くの保育園では毎日のスケジュールが決まっています。
給食の前に着替えるというスケジュールになっている場合、室内で静かに遊んでいたとしても、遅く登園してきてほぼ保育園では遊んでいなかった場合でも、時間がきたら全身総着替えとなります。
家庭ではそこまで頻繁に着替えをしませんよね。保育園に入園すると洗い物が増えることは肝に銘じておきましょう。
服の汚れ「Tシャツに絵の具がいつもついている」
家庭では絵の具遊びはあまりしないのではないでしょうか。
保育園では制作活動が多くあり、特に絵の具は良く使います。
また、0歳から2歳児クラスだと切ったり折ったりという制作はほぼできないため、よく行われるのがタンポに絵の具をつけてポンポン・・という制作です。
さらに、保育園の絵の具は業務用の大チューブに入っているポスターカラーだったりするため服につくと落ちにくい!
たまに「服についた絵の具が取れない」というクレームをいただくことがあるのですが、保育士たちも極力服につかないように気を使っているので、保育園には汚れても良い服で登園してほしいと願うばかりです。
給食なぜか完食「全部食べてからおかわりできる」
野菜嫌いは子どもの定番。
でも、家庭では食べないのに、なぜか保育園の給食では完食できるという子も少なくありません。
理由は、保育園では周りに友だちがいるのでつられて食べているというのが1つ。
もう一つは、「配膳されたものを全て食べた人はおかわりできる」などのルールを徹底している保育園も多いからです。
家庭では全部食べなくてもおかわりできるなど、状況に応じて対応を変えているのではないでしょうか。
靴下や足の汚れ方「裸足や靴下で外遊び」
自分で靴を履けない0歳-1歳児クラスの子の場合、「保育園で外遊びすると妙に足や靴下が汚れるな」と思うことがあるでしょう。
家庭では外に出るときは必ず靴を履かせることを徹底している方も多く、それほど足は汚れませんよね。
保育園では、素足に近い状態の方が感覚の刺激になるという理由で、素足または靴下で園庭遊びをさせていることも多いです。
また、1歳児クラスの場合だと、園児1人に対し保育士6人という配置基準です。18人の園児の靴を保育士3人で履かせているとそれだけで外遊びの時間がなくなってしまいます。
このため、このような場合は、靴はなしで遊ばせる保育園も多いというのも偽らざる理由のひとつです。
いろいろ許可制「折り紙もらうのに許可がいる」
折り紙を使うのも、お絵描きの紙を使うのも家庭であれば自由です。
一方、予算が足りていない保育園も多く、そのような保育園では折り紙をもらうときには必ず先生に声をかける、折り紙は1日1枚までなどのルールがあります。
やっともらった折り紙でさえ、市販の折り紙ではなく長方形の広告を保育士がせっせと正方形に切って作ったお手製折り紙だったりします。
髪型「ヘアゴムいつもなくなる」
保育士たちも園児たちのヘアゴムが紛失しないよう、午睡のときは専用の箱にいれるなど対策をしています。それでも保育園ではヘアゴムがなくなる確率が高いのが現状です。
保育園では外遊びをするときは必ず帽子を被るため、そもそもヘアゴムが取れてしまう要因が多いです。
また、園庭や保育室が家庭よりも格段に広いため、一度落ちてしまったら探すことが困難という理由もあります。
保育士たちも気を使っているので、保育園にはなくなっても良いヘアゴムで登園してほしいと願うばかりです。
雑魚寝「うちの子の布団でお友達が寝てる」
保育園では午睡と呼ばれる昼寝の時間があります。
「おやすみなさい」のご挨拶のあと、字が読めない0歳児でも布団の色や柄を認識して、自分の布団に向かっていきます。
ただ、自分の布団に辿り着く前に力尽き、お友だちの布団でバタン。
寝ずにお友達とワチャワチャ遊びながらゴロゴロなど、「うちの子の布団に他の子が寝てる」という状況も避けられない事実です。
保育士も子どもたちを所定の布団に誘導しますが、多くのお友達が一斉に昼寝をする保育園において、一時的にお友達の布団で寝っ転がることまで防ぐのは難しいのが現状です。
服の組み合わせ「柄on柄 不思議なコーディネート」
保育園でも家庭でも汚れるたびに服を着替えます。
ただ、多くの保育園ではコーディネートまで気にすることができないのが現状です。Tシャツ縦縞、パンツ横縞という不思議なコーディネートになってしまうことも・・
特に2歳児クラス以降は自分で新しい服を出して自分で着るということを徹底する保育園も多く、子ども任せの不思議なコーディネートが誕生するのですね。
たくましさ「騒音の中で寝られるようになる」
家庭の中では3つ子・4つ子でもない限り、他の子どもがギャン泣きの騒音の中で昼寝をすることはないのではないでしょうか。
昼寝(午睡)の時間が、家庭と比較すると非常にうるさいという保育園も多いです。
途中で起きてギャン泣きするお友達あり、子どもたちを見守りながらの職員会議ありと誰かしら声を発しています。
まとめ
保育園に入園してびっくり、いや入園後も保護者の方は知ることがないであろう保育園と家庭保育との違いを超具体的に挙げながら紹介してきました。
保育園の入園前や直後に気になる情報について、次の記事でもご紹介していますので合わせて参考にしてくださいね。