台風10号は”関空台風”に類似、最大瞬間風速60メートルクラスで直撃か
最大瞬間風速60メートルクラスで直撃予想
台風10号は気象庁の当初の予想より顕著に発達しています。きょう23日(金)午前3時現在の勢力は、中心気圧985hPa、最大風速30メートル、最大瞬間風速45メートルの暴風域を持つ台風となっていて、これは台風10号が発生したきのう22日(木)午前3時の時点では、3日後に予想された勢力でした。つまり3日後に予想された勢力に1日で到達したことになり、当初の予想よりもかなり早く発達しています。
今後も30度前後ある暖かな海面上を発達しながら北上し、週明けに日本の南を北上した後、予報円の真ん中を進むと、27日(火)午後には四国から紀伊半島付近に上陸する可能性が高くなっています。太平洋高気圧が弱まり、東寄りの進路を進むと、まだ東海や関東を直撃する可能性も否定できません。
そして勢力がさらに強まる予想となっていて、直撃が予想される27日(火)には、中心気圧950hPa、最大風速40メートル、最大瞬間風速60メートルの予想で、これは関西国際空港に顕著な高潮の被害などをもたらした2018年の台風21号、いわゆる関空台風に類似するようなコース、勢力となっています。
まだ予報円にはブレがあり、どこを直撃するか定まっていませんが、中心付近では際立った暴風に見舞われるおそれがあり、暴風、大雨、高潮、高波など、いずれにも厳重な警戒(最大級の警戒)が必要となりそうです。
いわゆる関空台風に類似か
今回の台風10号の勢力や進路予想は、今のところ、2018年の台風21号、いわゆる関空台風に類似しています。(気象庁の台風資料)
この台風は9月4日12時頃、非常に強い勢力で徳島県南部に上陸し、その後、14時頃には兵庫県神戸市に再び上陸しました。高知県室戸岬では最大風速48.2メートル、最大瞬間風速55.3メートル、関西国際空港では最大風速46.5メートル、最大瞬間風速58.1メートルを記録するなど、四国や近畿では猛烈な風を観測し、観測史上1位となった所がありました。
また高潮については、最高潮位が大阪市で329センチメートル、神戸市で233センチメートルなど、過去の最高潮位を超える値を観測した所があり、これら暴風や高潮の影響で、関西国際空港の滑走路の浸水をはじめとして、航空機や船舶の欠航、鉄道の運休等の交通障害、断水や停電、電話の不通等ライフラインへの被害が多数発生しました。