山雪型のドカ雪猛威、群馬と新潟の県境で200センチ近い降雪計算も、交通障害に警戒を
関東甲信や北陸の下層には今季最強の寒気が襲来へ
あす22日(日)からあさって23日(月)にかけて、東日本や北日本を中心に、再び強い寒気が南下する見込みです。上空の寒気の強さは、その高さや地域によって、毎回レベルが異なりますが、今回の寒気は、関東甲信や北陸に流れ込む上空1500メートル付近の下層寒気としては、今季最強となりそうです。
上図のように関東甲信にまで-9度線が南下するのは、今季初めてで、これは平年より10度近くも低く、かなり強いものです。上空の気温を観測している茨城県の館野で、-10度程度まで下がると、12月としては、過去最強クラスの下層寒気となります。
北風強く、山雪型のドカ雪に
今回の寒気の特徴は、北寄りの風がかなり強まる冬型となるため、この風が山にぶつかる山沿いで特に降雪量の増加する山雪型となり、北陸から関東甲信の北部山沿いを中心に雪が強まり、大雪となるでしょう。今夜21日(土)以降、山沿いでは1時間に4センチから5センチ程度の大雪(強い雪)となり、あす22日(日)までをピークに、24日(火)頃まで、降り続くおそれがあります。
新潟と群馬の県境付近で200センチ近くの計算も
山雪型のドカ雪で、東北から北陸にかけての山沿いで、72時間に100センチ以上の降雪が計算されていますが、なかでも新潟と群馬の県境付近では多くなりやすく、新潟の湯沢から群馬のみなかみにかけての予想降雪量は200センチ前後に達すると計算ともなっています。気象庁から大雪に関する全般気象情報が発表されています。
NEXCO東日本からは緊急のお知らせとして、関越道や上信越道における通行止めの可能性について発表されていて、この中で、大雪時の外出はなるべく控えるとともに、やむを得ず外出される場合は、最新の気象予測・道路交通情報を確認し、必ず冬用タイヤの装着とタイヤチェーンの携行が呼びかけられています。スキーシーズンが本格化する週末ですから、雪道対策は万全にして、お出かけください。
関東沿岸部は今夜ひと雨?
強烈な寒気が南下する直前の今夜にかけて、太平洋側を低気圧の雨雲が通過する予想となっています。ただ雨雲は主に海上を中心に通過するものとみられ、関東地方に限ると、主に房総半島に雨を降らせて、東の海上へ抜けていく見通しです。東京都心では、ぱらつく程度の雨、あるいはほとんど降らない計算となっています。
いつまとまって降るのか、全く見通し立たず
東京都心は、3日前の今週18日(水)に初雪が降り、わずか0.5ミリの降水量を観測しました。ただ12月の降水量は、この0.5ミリだけの状態です。きょう21日(土)で、15日連続の乾燥注意報が発表となっています。ウェザーマップによる16日間予報では、この先、年内はもちろん、年明けの6日(月)までは、ほとんど降水の計算はありません。
もし12月の降水量が0.5ミリのままならば、1995年の0.0ミリ以来、29年ぶりの少雨記録になりますし、乾燥注意報もどれ位まで連続(継続)するのか、見通しが立たない状態です。ちなみに冬期の東京地方に、連日のように乾燥注意報が発表されるのは、ごく普通のことで、過去には67日連続で発表された記録も残っています。さすがにここまではという感じですが、カラカラ天気の解消は見通しが立ちませんので、引き続き、火の元に十分な注意が必要です。