その味わいはまさに天丼!何本でもいけちゃう「繁盛団子 天冨良」榮太樓總本鋪さんの絶品は銀座限定です
みたらし団子。きらきらと不規則に光を反射する飴色のタレ…お醤油が効いているのか、それともお砂糖の甘味か、焦げ目の有無は、お餅の食感はなどなど、そのお店それぞれのこだわりを上げると無限ともいえる組み合わせを持つ、シンプルゆえに奥深い和菓子の定番。
みたらし団子の中でも、出汁が効いたタイプはお好きでしょうか?
1857年に日本橋にて本店の暖簾を掲げた「榮太樓總本鋪」さんは、言わずと知れた和菓子の老舗。贈答品でもお馴染みの羊羹をはじめ、お洒落な飴から上生菓子、スナックと実に多彩な和菓子を展開していますが、なんといっても原点は自慢のマンゲツモチを使用した朝生菓子。その中でも高い人気を誇るのが、同じく日本橋にて1699年に産声を上げた出汁の大御所「にんべん」さんのかつお出汁を使用したタレが自慢の「繁盛団子」シリーズ。シンプルな「味たら志」から繊細でまるで溶けてしまいそうな細雪のような糸削り節を贅沢にまぶした「かつを武士」。
そしてこのほど、高級天ぷら料亭としても全国展開なさる銀座天一さんの揚げ玉を使用した繁盛団子が発売開始。今回は(以下敬称略)榮太樓總本鋪・にんべん・銀座天一の三店の魅力が集結した銀座三越店限定「繁盛団子 天ぷら」をご紹介。
一般的なみたらし団子の外観とは一線を画す佇まいにぐっと引き付けられます。決して俗、というわけではないものの、非常に斬新とでも申しましょうか。
口元に近づけると、スンと立ち昇る青さの磯の風味と揚げ油のまろやかさ、そして鰹出汁の甘辛いお馴染みの香り。無条件にお腹の虫騒ぎます。
お団子をひとつぶ口に迎え入れれば、思わず目を見開いてしまうほど「天丼」の味わい!
今口にしたのはお団子のはずなのに…とぱちくり。
コシヒカリ特有のむちむちっとした噛み応えとあっさりとした旨味、お団子の底に張り付いた出汁を含んだタレをたっぷりと吸った衣、ある程度時間が経過してもクリスピーな食感を残した揚げ玉…おそらく、榮太樓總本鋪さん自慢のマンゲツモチの特徴も大きく作用しているのではないかと推量。
伸びがよい滑らかなお団子であれば、タレや揚げ玉が浮いた存在になってしまうことでしょう。しかし、噛みしめることで本領発揮するコシヒカリの存在感は塩気や油脂といった個性を備えた両者に引けを劣らない強かさ。
まさにこの三店舗でなければ成り立たない組み合わせといえるでしょう。
ロイヤリティは損なわず、それでいて気取りすぎていない小粋なお団子。スナック感覚でもいただける、まさに小腹を満たすにはぴったりな一本でした。
これまで引き継いできた伝統を、新しい形で。形に捕らわれず美味しさに拘る。老舗の心意気と申しましょうか。
※繁盛団子天冨良は銀座三越店限定販売です。
<榮太樓總本鋪・銀座三越店>
公式サイト(外部リンク)
東京都中央区銀座4-6-16
03-3562-1111
10時~20時