1億ドル以上の契約が皆無だった球団が3倍以上の延長契約を交わす。11年2億8877万7777ドル
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2月5日、カンザスシティ・ロイヤルズは、ボビー・ウィットJr.と延長契約を交わしたことを発表した。USAトゥディのボブ・ナイテンゲールやニューヨーク・ポストのジョン・ヘイマンらによると、契約は11年2億8877万7777ドル(2024~34年)。球団オプションを含めると、14年3億7777万7777ドル(2024~37年)になり得るという。
これまで、球団史上最高の契約総額は、サルバドール・ペレスの4年8200万ドル(2022~25年)だった。その前は、アレックス・ゴードンの4年7200万ドル(2016~19年)だ。ウィットJr.の契約総額は、ペレスの3倍、ゴードンの4倍を超える。ちなみに、ペレスの契約は、2026年が1350万ドル(解約金200万ドル)の球団オプションだ。
ウィットJr.は、パワーとスピードを兼ね備えた遊撃手だ。メジャーリーグ1年目の2022年は20本塁打と30盗塁、昨年は30本塁打と49盗塁を記録した。シーズン四球率は4.7%と5.8%と低めながら――出塁率は.294と.319――ペレスほどのフリースウィンガーではない。数値がわずかに上昇しているのは、好材料かもしれない。2024年のシーズン年齢(6月30日時点)は24歳。6月半ばに誕生日を迎える。
なお、この契約の総額は、1億5000万ドルに達しないこともあり得る。2031~34年は、それぞれ、年俸3500万ドルの選手オプションだ。2030年のオフに、ウィットJr.がオプションを破棄すると、総額は7年1億4877万7777ドル(2024~30年)となる。
2030年のシーズンが終わった時点で、ウィットJr.は30歳だ。それまでのパフォーマンスにもよるが、年齢からすると、そこから4年1億4000万ドル――3500万ドル×4年――を超える契約を得られると判断し、FA市場に出る可能性は低くない。
ロイヤルズは、ウィットJr.を保有できる期間を、少なくとも3シーズン増やしたということだ。延長契約がなければ、ウィットJr.がFAになるのは、2027年のオフだった。
ウィットJr.の父と義兄たちについては、こちらで書いた。