濃厚な柿色の炭酸泉と旬の鮎を楽しむ日帰り温泉施設「かきのき温泉 はとのゆ」
旅行・グルメ・おでかけライターのsatochinです。先日、たまたま立ち寄った「かきのき温泉 はとのゆ」が、いかにも秘湯という風情があり、とても気に入ったので紹介します。今の時期ならではの鮎料理も味わえますよ。
島根県の山奥にある「かきのき温泉 はとのゆ」
今回紹介するのは島根県にある「かきのき温泉 はとのゆ」。あまり知られていないかもしれませんが、島根県は約60ヶ所に温泉が湧いている温泉の宝庫。しかも、玉造温泉、温泉津温泉、松江しんじ湖温泉など、泉質の良い温泉に恵まれています。
柿木温泉があるのは山口県との県境、島根県の西の端にある山奥。かつて、弘法大師を祀る寺の住職が温泉を掘り当てたことから「弘法の湯」と呼ばれていて、薬効が高いことから遠方からも湯治客が訪れていました。
現在、柿木温泉を楽しめるのは日帰り温泉施設「かきのき温泉 はとのゆ」だけとなっています。
温泉以外にも地元野菜や特産品、お惣菜の販売、無料の休憩室や同じく無料のマッサージチェアなどもあり、隣には「味処 柿の里」も併設。地元の人たちの憩いの場となっています。
足元が見えない柿色の温泉
大人650円を支払い、早速温泉へと向かいました。
扉をあけるときれいなステンドグラスの壁が出迎えてくれます。
壁の向こうには柿色の温泉が浴槽からあふれ出ています。
恐る恐る足を入れると、あっという間に足が見えなくなります。濃い!ちょうどお湯の温度を測りに来ていたので見せてもらうと40度でした。源泉が約30.7度なので、蒸気を利用して浴槽内で加温しているとのこと。なので加水はしていません
循環ろ過も行っておらず、100%の源泉が湯口から注がれています。ここのお湯は源泉そのものなので30度のぬる湯。ちょっと口にふくんでみると、鉄と土と気の抜けた炭酸が混じったような、なんともいえない複雑な味。まずくはないけど、好んで飲みたい味でもないです。
出てきたばかりの源泉は無色透明ですが、空気に触れると柿色に変わります。写真ではわかりづらいですが、表面には油膜や白いポツポツしたものなどいろんな物が浮かんでいます。白いのはカルシウムでしょうか。
浴槽のまわりの岩は析出物で鍾乳洞のようになっていました。
泉質は含二酸化炭素-ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩泉(低張性中性低温泉)。遊離二酸化炭素を1,020mg含む、珍しい天然の炭酸泉なのですが、泡付きはなかったです。
40度ということで決して熱いお湯ではないのですが、体の芯から温まるのが早いのか、あまり長時間は入っていられませんでした。
横にはジャグジーがあり、こちらは水道水を沸かした水風呂。
成分が濃いので温泉だけじゃなく、水風呂のジャグジーと交代浴をするのが良いそうです。本当にあっという間に体全体が温まりますよ。
「味処 柿の里」でランチをいただく。
湯上りは隣の「味処 柿の里」でランチをいただく予定でした。が、店内は常連のお客さんで満席。でも、無料の休憩所で食事ができます。
一番人気だという「からあげ定食」と、「レディースセット」をオーダー。出かけた7月の初頭。「鮎もありますよ」というので、「からあげ定食」のご飯を「鮎ご飯」に変えてもらいました。また、単品で「鮎の塩焼き」もオーダー。
鮎は目の前を流れる清流高津川の天然物の鮎です。価格は時価。この日は「鮎の塩焼き」が1,200円、「鮎ご飯」が450円。でも、定食のご飯を鮎ご飯に変えてもらったので、250円でした。
から揚げは1個が大きい!かぶりつくと肉汁で口の中がいっぱいになります。
鮎ご飯は苦みがなんとも。大人の味。
レディースセットにもから揚げがついているけど、こちらは女性が食べやすい小さ目サイズ。
最後にコーヒーかアイスが選べたので、アイスでお願いしました。
鮎の塩焼きは夏の醍醐味ですよね。
サービスの豆茶が湯上りの乾いた喉を潤してくれます。隣の津和野町産の豆茶でした。
気が付けば休憩室もお客さんでいっぱい!本当に地元の人のオアシスのような場所です。
周辺観光
津和野城址から車で約25分
今回こちらに立ち寄ったのは本当に偶然でした。津和野城址に出かけ山頂までのぼったのですが、暑い日だったので全身汗だくになり、どこか温泉に入っていこうと調べて見つけたのです。
津和野城址は日本一の山城と呼ばれていますが、リフトで山頂付近まで簡単に行くことができます。ただし、リフトを降りてから山頂までは、少し足場の悪い道を20分ほどのぼることになります。でも、苦労したかいあって山頂からの景色は絶景ですよ。
そこから山道を走って「かきのき温泉 はとのゆ」へ。カーブが続くので注意して運転してくださいね。
月に一度だけ入浴できる「木部谷温泉 松乃湯」
「かきのき温泉 はとのゆ」から車で5分ほど走ると「木部谷温泉 松乃湯」があります。こちらは日本では珍しい炭酸泉の間欠泉。約25分ごとに地中から勢いよくお湯が噴き出してきます。
源泉の成分は「かきのき温泉 はとのゆ」と近いそうで、同じように噴出したときは無色透明、その後オレンジ色へと変わっていくのが、流れる温泉を見るとわかります。
「木部谷温泉 松乃湯」は以前は宿泊も行っていましたが、コロナの影響で閉館。現在は月に一度だけ日帰りで温泉を利用できます。筆者が出かけたのは7月13日。翌日14日が営業日で入れませんでした。
営業日は公式インスタグラムでアナウンスしています。
8月の営業日は8月14日(水)。この日に出かける人は、「かきのき温泉 はとのゆ」と入り比べてみてはいかがでしょう。
かきのき温泉 はとのゆ
住所 島根県鹿足郡吉賀町柿木81
電話番号 0856-79-2150
営業時間 11:00~20:00(最終受付19:30)
定休日 水曜日
利用料金 大人650円、小人250円、未就学児無料
公式ホームページ かきのき温泉 はとのゆ(外部リンク)
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