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トナカイ120頭以上をひいた鉄道会社が警察に通報される ノルウェー

鐙麻樹北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会理事
新たに17頭がひかれた (写真:Shutterstock/アフロ)

ノルウェーでは先日、3日間で111頭のトナカイがノールラン鉄道で列車に衝突した。29日もあらたに17頭がひかれ、3頭はまだ生きていたが大きな傷を負っていたために射殺された(NRK)。

トナカイはサーミ遊牧民とともに毎年牧草地を移動している。鉄道会社側と飼い主はトナカイが鉄道周辺を移動するときは事前に連絡がいく対策をしていた。しかし、鉄道会社から運転士に連絡が届いていなかったミスが相次いでいる。

飼い主のカップフィエル氏に電話で取材したところ、「昨年は列車にひかれたのは40頭。今年はすでに4回ひかれて、120頭以上を失った」と話した。

列車にひかれるトナカイだけではなく、死んだトナカイを直視しなければいけない飼い主にとっても打撃は大きい。

ノルウェー国営放送局NRKによると、この路線だけで昨年は630頭の動物がひかれた(そのうち放牧トナカイは301頭)。

動物愛護団体は「毎年トナカイは列車にひかれており、謝罪だけで済む問題ではない」と、この鉄道会社Bane NORを警察に通報される。

Text: Asaki Abumi

北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会理事

あぶみあさき。オスロ在ノルウェー・フィンランド・デンマーク・スウェーデン・アイスランド情報発信16年目。写真家。上智大学フランス語学科卒、オスロ大学大学院メディア学修士課程修了(副専攻:ジェンダー平等学)。2022年 同大学院サマースクール「北欧のジェンダー平等」修了。多言語学習者/ポリグロット(8か国語)。ノルウェー政府の産業推進機関イノベーション・ノルウェーより活動実績表彰。北欧のAI倫理とガバナンス動向。著書『北欧の幸せな社会のつくり方: 10代からの政治と選挙』『ハイヒールを履かない女たち: 北欧・ジェンダー平等先進国の現場から』SNS、note @asakikiki

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