台風21号変わりの低気圧で300ミリ超、まるで梅雨時のような大雨に
まるで梅雨時のような大雨に
非常に強い勢力で台湾を直撃した台風21号は、その後、大陸沿岸を北上し、昨夜1日(金)午後9時に、秋雨前線と一体化して温帯低気圧に変わりました。ただ熱帯の際立った暖湿気を伴って日本付近に接近しているため、雨雲がかなり発達し、11月とは思えないような梅雨時を彷彿させる大雨となっています。
きょう2日(土)未明には、長崎県北部で、11月としては全国的にみても初めてとなる線状降水帯が発生し、平戸付近では1時間に約120ミリの猛烈な雨が降ったとして、記録的短時間大雨情報も発表されました。
きょう2日(土)午前9時までの24時間降水量は、上図のように、九州北部から中国地方にかけて、紫色の200ミリ以上となっていて、100地点以上の所で、11月としては観測史上1位の大雨となっています。なかでも線状降水帯が発生した長崎県北部では、松浦で377.5ミリ、平戸で367.0ミリと、平年の7月や8月の1か月分を上回るようなまさに季節を間違えたかのような大雨となりました。
活発な雨雲は東進
台風21号から変わった低気圧に伴う活発な雨雲は、今後東進し、きょう2日(土)昼過ぎから夕方には、近畿から東海地方を通過し、夕方から夜にかけて、関東地方を通過する見込みです。活発な雨雲が通過する際には、1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降り、短い時間に大雨災害の危険度が高まる所もあるでしょう。
土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に十分な警戒が必要です。また大気の状態が非常に不安定となるため、活発な雨雲の下での落雷や竜巻などの激しい突風にもご注意ください。