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セーブとホールドの「100-100」をウィル・スミスが達成する。左腕では史上初

宇根夏樹ベースボール・ライター
ウィル・スミス(左)とジョナ・ハイム May 24, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月24日、ウィル・スミス(テキサス・レンジャーズ)は、1点リードの8回裏、1死満塁の場面でマウンドに上がった。そこから、浅い外野フライと三振でイニングを終えると、依然として1点リードの9回裏は、内野ゴロ、三振、外野フライ。パーフェクトな「5アウト・セーブ」により、通算100セーブに到達した。

 スミスは、通算111ホールドを記録しているので、セーブとホールドの「100-100」を達成ということになる。

 MLB.comによると、100セーブ以上は163人、100ホールド以上は98人を数える。どちらも三桁は、スミスを含めて13人だ。各投手のホールドの数は、サイトによって多少の違いがあるものの、「100-100」の人数と顔ぶれは、MLB.com以外でも、おそらく変わらない。

筆者作成
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 彼らのうち、今シーズンのメジャーリーグで投げている投手は、デビッド・ロバートソン(ニューヨーク・メッツ)とスミスの2人だ。セルジオ・ロモは、今年3月にサンフランシスコ・ジャイアンツと契約したが、これは、ジャイアンツの選手としてキャリアを終えるためだった。それについては、「11年前にワールドシリーズ優勝の瞬間をマウンドで迎えた投手が、40歳で球団に復帰」で書いた。

 ロバートソンは、「100-100」にとどまらず、「150-150」に到達している。一方、スミスの「100-100」も、他の達成者とは異なる点がある。スミスは左投手、他の12人はいずれも右投手だ。

 また、トム・ゴードンは、セーブとホールドだけでなく、白星と黒星も100を超えている。138勝126敗だ。先発投手として73勝73敗、リリーフ投手として65勝53敗を記録した。ゴードンを除くと、「100-100」の達成者のなかに、白星と黒星のどちらか一方でも三桁の投手はいない。ロバートソンは59勝36敗、スミスは31勝36敗だ。

 なお、スミスが5アウト以上を記録してセーブを挙げたことは、ポストシーズンの6セーブを含めても、これまでなかった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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