民間企業が世界初の月面着陸に成功!米国インテュイティブ・マシーンズ社「Nova-C」
本日2月23日、アメリカのインテュイティブ・マシーンズ社(Intuitive Machines)が開発した月着陸機「Nova-C」が、月面着陸に成功しました。おめでとうございます。
先月にはJAXAの月着陸機「SLIM」が月面着陸に成功したことでも話題になりましたが、Nova-Cの着陸成功は、民間企業として世界初の快挙なのです。本記事では、Nova-Cのミッションや将来計画について詳しく見ていきましょう。
■民間企業で世界初の月面着陸を達成!
Nova-Cは2024年2月15日、アメリカ フロリダ州のケネディ宇宙センターより、SpaceX社のファルコン9ロケットで打ち上げられました。約1週間かけて月へ向かい、月面のマラパートAクレーターへの着陸を成し遂げました。
この成功は民間企業では世界初であり、アメリカは1972年のアポロ17号以来、なんと52年ぶりの月面着陸となるのです。
最近は民間企業による月面着陸への挑戦が激化しています。2023年4月には、日本のispace社がHAKUTO-RのM1ランダーで月面へ降下をしましたが、結果的に墜落しています。
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また、2024年1月にはアメリカのアストロボティック社が開発した「ペレグリン」が月着陸を目指しましたが、ロケット分離後に姿勢制御ができずに地球へ再突入しています。
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■Nova-Cが月面へ運んだ貨物を紹介
NASAはスペースシャトルにより宇宙への貨物輸送を行っていましたが、民間企業を宇宙開発市場へ積極的に引き込むことを目的として、商業軌道輸送サービス(CLSP)を開始します。簡単に言うと、スペースシャトルなどの政府が運用する宇宙船の代わりとして、NASAは民間企業へ月着陸船の開発支援を行ったのです。今回のNova-Cと、前述のペレグリンはNASAにより月面輸送サービスとして最初に選定された2社になります。
そのため今回月面へ運ぶ貨物は、NASAを通して委託された6つの科学機器が搭載されています。Nova-Cが着陸した際に舞い上がるダストを観測するカメラや、月表面近くの光電子シースの密度を電波で観測する機器などが搭載されています。月面で10日間ほど運用をする予定とのこと、続報が楽しみですね。
■Nova-Cの2号機には日本のロボット「YAOKI」を搭載!?
インテュイティブ・マシーンズ社は既にNova-Cの次の計画も進めています。2号機、3号機ともに2024年中の打ち上げを目指しているとのことです。凄まじいスピード間ですね。
ちなみに、Nova-Cの2号機には日本のダイモン社が開発した月面探査「YAOKI」が搭載され、民間世界初の月面探査を実施する予定です。このやおきは大きさが15cm、重さは600gと非常に小さなローバーです月への物資の輸送費は、1kgあたり約1億円が必要とされるため、軽量化をしたとのことです。初号機以降は毎年月の探査を行うことを予定しており、将来的には100機のロボを連携させた「群探査に挑戦したいとのことです。
こちらの活躍も今から楽しみですね。
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