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東京都台東区/世界&日本の太鼓を触って奏でて楽しめる!西浅草のミニ博物館「世界の太皷資料館」

デヤブロウ街歩きWebライター(東京都台東区)

 今回は西浅草にあるミニ博物館「世界の太皷資料館(太皷館)」をご紹介。
 和太鼓の製造販売を行っている宮本卯之助商店の所有する博物館で、開館は1988年。世界各地から収集された太鼓を展示しており、部屋はコンパクトながら、世界各国の太鼓と打楽器がズラリと並ぶ様は圧巻です。一部は実際に触れて楽しみつつ、様々な国の文化への理解を深められますよ。

◆西浅草の一室で、太鼓とともに世界一周!

 「世界の太皷資料館」があるのは東京メトロ銀座線・田原町駅に程近い西浅草・宮本卯之助商店のビル4階。

 1階は同店の物販スペース。太鼓にまつわる様々な部材やグッズがよりどりみどりです。

 2階が太鼓と御神輿の展示スペースになっており、こちらの見学は無料。こちらもオススメです。

 1階のカウンターでチケットを買って4階へ行きます。

 ごらんの通り、4階の室内には様々な太鼓、打楽器が勢ぞろい!

 一部の打楽器は直接触って音を確かめられます。なお、乱暴に扱うのは楽器の破損や音色の変化に繋がりかねないので厳禁ですよ。

 部屋の壁沿いには海外の太鼓などが並んでいます。

 こちらはカリブ海地域のトリニダード・トバゴで生まれた「スティールパン」。ひとつの打楽器で複数の音階を奏でられるようになっており、陽気さ・楽しさと妖しさ・奥深さを同時に感じられる音色が蠱惑的です。

 アフリカや東南アジアの楽器はワイルドかつ巧みな造形が多く、楽器自体にないやら神性や呪術めいた気配が感じられます。人の身長ほどもありそうな巨大な打楽器も。楽器が単なる芸能面だけでなく、宗教行事や祭礼、時には日常のコミュニケーションツールとして生活に根付いてきたことが伺えます。

 中国の太鼓は長い歴史と文化力の強さを反映してか、荘厳で煌びやか。皇帝の権威を示す龍の紋様や、吉祥とされる鳳凰などが、如何にもチャイニーズな威厳をたたえています。

 中南米〜北米ネイティブアメリカンの太鼓も素朴なデザインで、東南アジアの太鼓と近い印象。遠く離れたアジアとアメリカで、なぜ似通った太鼓の文化が生まれたのでしょうか?不思議ですね。

 ヨーロッパの打楽器は、その洗練されたフォルムが持ち味。後のティンパニドラムへ進化したものもありました。

◆日本の太鼓の力強さは、地震・災害に立ち向かう力となるか

 室内中心の棚などには日本の太鼓が並んでいます。

 海外の太鼓を先に眺めてから、改めて日本の太鼓を観察すると、中華風の豪勢で力強いデザインと、東南アジア風のシンプル・土着的なデザインがミックスされたような印象が見てとれます。

 歴史的に海洋を通じて中国・朝鮮・東南アジアなどと繋がりを持ち続けてきた我が国、日本。太鼓という打楽器から、日本と世界の関わり方も見えてきそうです。

 歌舞伎の舞台裏(黒御簾)で使われる効果音用の打楽器なども並んでいました。こちらも一部は触って鳴らしてOKです。

 映画などでも使われる大型の「風音車」もありました。力を込めて素早く回すより、幌布を撫でるようにゆっくり回したほうが、リアルな風のサウンドを奏でられます。

 2011年の東日本大震災の復興活動として、被災地の各所を回りメッセージを集めた「希望の鼓」も展示されていました。

 日本は地震大国。現在も2024年元旦の能登半島地震で、多くの人が苦しい生活を強いられています。こうした難局にあたって、太鼓や楽器の力強い響きが人々の心を奮わせ、勇気づけてくれる意味を、私たちはもう一度見直すべきかも知れません。

世界の太皷資料館(太皷館)
【住所】
東京都台東区西浅草2−1−1 宮本卯之助商店4階
【最寄駅】
東京メトロ銀座線・田原町駅より徒歩2分
【営業時間】
11:00〜16:00(最終入館15:00)
【閉館日】
月曜日(※祝日の場合は開館)、火曜日
【入館料】
大人/500円 子供/150円
【電話番号】
03−3842−5622
【リンク】
ホームページ

街歩きWebライター(東京都台東区)

カフェ・居酒屋探し、博物館・美術館見学、銭湯巡りや寺社探訪など、都心部の街歩きが大好き!特に都内で暮らし始めた頃に住んでいた浅草近辺、博物館・美術館が沢山ある上野界隈など、台東区内を月に2~3回は散策しています。東京23区でも面積最小ながら、歴史と見所が詰まった台東区の魅力を積極的に発掘・発信していきます!

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