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オートバイのあれこれ『“ニダボ”の始まりは1990年。』

Rotti.モトエンスー(moto enthusiast)

全国1,000万人のバイク好きたちへ送るこのコーナー。

今日は『“ニダボ”の始まりは1990年。』をテーマにお話ししようと思います。

2017年に発売されたホンダのクウォーター(250cc)スポーツモデル『CBR250RR』。

▲現行車・MC51型CBR250RR〈2017/画像引用元:本田技研工業〉
▲現行車・MC51型CBR250RR〈2017/画像引用元:本田技研工業〉

若い世代を中心に「ニダボ」と呼ばれ愛されているCBRですが、この「ニダボ」の元祖的存在をご存知でしょうか。

実は現行の「ニダボ」と全く同じ車名のオートバイが、平成の初め(1990年)にデビューしていました。

MC22型CBR250RRです!

▲MC22型CBR250RR〈1990/画像引用元:本田技研工業〉
▲MC22型CBR250RR〈1990/画像引用元:本田技研工業〉

現行モデルの「ニダボ」はパラツイン(並列2気筒)エンジンですが、元祖「ニダボ」は4気筒。

そう、かつてのレーサーレプリカブームの一端を担った“クウォーターマルチレプリカ”のうちの1つです。

ホンダは1986年、同社初となる250ccの4気筒モデル『CBR250FOUR』をリリースし、その後『CBR250R』へと発展させていきました。

▲CBR250FOUR〈1986/画像引用元:本田技研工業〉
▲CBR250FOUR〈1986/画像引用元:本田技研工業〉

▲CBR250R〈1987/画像引用元:本田技研工業〉
▲CBR250R〈1987/画像引用元:本田技研工業〉

そしてデビュー5年目となる90年、MC22型CBRが登場。

それまでは『CBR250R』という車名でしたが、このMC22型からは車名末尾の「R」が重なって『CBR250RR』となりました。

(この「RR」が「ダブルアール」と呼ばれ、さらに言いやすいよう「ダボ」へと変化したのが、「ニダボ」の由来といわれていますね)

当時のレーサーレプリカモデルというのは基本的に、モデルチェンジごとに分かりやすいスペック強化が図られていましたが、このMC22の開発ではそうした数値的な部分ではなく、体感的な部分(「乗りやすさ」「コントロールのしやすさ」等)のブラッシュアップがメインテーマとされ、結果的にトータルバランスが先代から大きく進歩していました。

イチバンの特徴がフレームで、MC22には『LCGフレーム』というホンダ独自のユニークなフレームを採用。

▲いかにも「おカネかかってます!」なLCGフレーム〈画像引用元:本田技研工業〉
▲いかにも「おカネかかってます!」なLCGフレーム〈画像引用元:本田技研工業〉

部類としてはツインスパーフレームなのですが、重心を下げるためにフレームの前半分は押出成形、後ろ半分は鋳造製とされ、形状も横から見ると緩やかなS字を描くものとなっていました。

MC22はカタログスペックを見るだけだと前モデルのMC19型CBRとあまり変わっていないように思えましたが、実際には性能の引き出しやすさが大幅に向上しており、サーキットやレースにおいても抜群の速さを見せつけたのでした。

モトエンスー(moto enthusiast)

バイクを楽しむライター。バイク歴15年で乗り継いだ愛車は10台以上。ツーリング/モータースポーツ、オンロード/オフロード、最新バイク/絶版バイク問わず、バイクにまつわることは全部好き。

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