3年前の輝きを失ったのは、ノンテンダーとなったMVPのベリンジャーだけでなく…
コディ・ベリンジャーが、ロサンゼルス・ドジャースにノンテンダー(契約解除)とされた。
5年前、4月下旬にメジャーデビューしたベリンジャーは、39本塁打とOPS.933を記録し、新人王に選ばれた。その翌年は25本塁打とOPS.814ながら、メジャーリーグ3年目の2019年は47本塁打とOPS1.035。リーグMVPを受賞した。だが、その後は故障もあり、ここ3年のホームランは、合計しても2019年の本数に及ばない。シーズンOPSは3年続けて.790未満。ここ2年に至っては.660にも届かなかった。
3年前のMVP投票でベリンジャーに次いだ2人、ナ・リーグ2位のクリスチャン・イェリッチ(ミルウォーキー・ブルワーズ)と3位のアンソニー・レンドーン(当時ワシントン・ナショナルズ/現ロサンゼルス・エンジェルス)も、ベリンジャーほどではないものの、ここ2年は精彩を欠いている。2人とも、OPSは両シーズンとも.740未満だ。イェリッチはパワーダウンが著しく、レンドーンは健康を保つことができていない。
ベリンジャーと違い、イェリッチとレンドーンは、どちらも大型契約を手にしている。レンドーンは、2019年のオフにFAとなり、エンジェルスに7年2億4500万ドル(2020~26年)の契約で迎えられた。イェリッチは、2020年の開幕前に、ブルワーズと9年2億1500万ドル(2020~28年)の延長契約を交わした。それまでの実績もさることながら、どちらも、2019年の活躍があったからこそ、ここまでの大型契約になったという見方もできる。
もっとも、ベリンジャーは、まだ若い。来シーズンの年齢(6月30日時点)は27歳だ。ドジャースとの再契約を含め、今オフに球団が見つからないということはないだろうし、復活を遂げれば、大型契約を得るチャンスは十分にある。イェリッチとレンドーンの場合、現在の契約がスタートしたシーズンの年齢は、それぞれ、28歳と30歳だった。