今月はどんな味?毎月15日限定の「暦もなか」で12種類の味わいを。4月は濃厚な和のコンビ、黒蜜きな粉
静岡県内を中心にお店を展開なさる「田子の月」さん。
昭和27年に今川焼きを「たのしみやき」として屋台で販売しはじめたところから現在に至る逞しいお店です。そこから小さな売店での営業を開始し、当時はまだチラシや案内板などが張り付けられていなかった電信柱に注目。手書きのチラシを地道に貼り付けるなど、身近なところから着実に、そして積極的に名前を広めていくという広報活動にも余念がありませんでした。
鉄腕アトムの連載が始まるなど、少しずつ世の中に明るい話題が増え始めてきた頃、甘いものやお菓子でも「世の中を少しでも明るくしたい」という思いから創業なされたという田子の月さん。
その心意気を継承するような、エンターテイメント性のある最中があるんです。今回は4月の「暦もなか」をご紹介。
毎月15日にのみ販売される最中は、その月ごとに味わいが異なり、一年を通して12種類の味わいを楽しむことができます。4月は王道ともいえる和の取り合わせでもある「黒蜜きな粉もなか」。
1,5センチはあろうかという厚みの最中の横からは、白肌の求肥がチラリ。白餡にきな粉とアクセントの胡桃を混ぜたきな粉餡の間には、黒蜜が包まれた求肥が。しかもその黒蜜がまたたっぷり、そして満遍なく行き渡っておりますので、どこから食べても濃厚で香ばしい和のハーモニーを堪能することができます。
お茶も勿論合いますが、深入りかつ重厚感のある珈琲にもぴったりな最中です。
最中といいますと、いわゆる「昔ながらの」「日常に寄り添った」和菓子の王道だと思っているのですが、その中に季節やその移ろいへの楽しみを見出すというのはとても風流で、粋だと思いませんか?
家族の、お友達の、大切な人たちの誕生日はどんな味かな?と、ついつい調べたくなってしまうこと請け合い。
2月はチョコレート、3月は桜など、季節ごとの行事や香りも反映された最中でお茶の時間に花を咲かせてみてくださいね。