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シンガポール発の大作映画で主題歌。超ときめき宣伝部がかわいい路線の中で磨いていた歌唱力

斉藤貴志芸能ライター/編集者
エイベックス提供

シンガポール映画界で異彩を放つリッチ・ホー監督が、制作に11年を掛けたロボットバトル超大作『メカバース:少年とロボット』。そのグローバル主題歌『Sora』を超ときめき宣伝部が歌っている。正統派アイドル路線でかわいさを押し出す楽曲が続いていたが、歌唱力も折り紙付き。グラミー賞を受賞した宅見将典が作曲した壮大なバラードで、真価が発揮された。彼女たちの歌に対する取り組みなどを聞いた。

ショートにしたくて1ヵ月交渉しました

――遥香さんがショートにしたんですね。

小泉遥香 イメチェンしたくて、1ヵ月くらいマネージャーさんと交渉しました。1日に2~3回「変身していいですか?」と聞いて(笑)、やっと切りました。

菅田愛貴 かわいい。似合ってます。

小泉 あきちゃん(菅田)はずっとそう言ってくれますけど、家族からは好評でなくて。切って帰って3秒くらいで、妹に「私、ロング派」と言われました(笑)。

――ジュリアさんは以前、ピンク髪にしたいと言ってました。

杏ジュリア 派手髪ピンクや前髪を切ってボブにしたい願望はあります。待ちきれなくてカツラをかぶって、家でイエーイとやっていて(笑)。でも、20歳までは伸ばします。

小泉 「意地でも切らない」と言ってました。

 ロングが似合うと言っていただくことが多いので。デビューしたときくらいまで、長くしたいと思っています。

菅田 私は染めるなら金髪が良くて、ウィッグやロリータ服でコスプレするのは好きです。

小泉 あきちゃんは金髪にしたら似合うよ。色が白いから。

バラードは強い歌い方をせず真っすぐに

――9月発売の『かわいいメモリアル』から間を置かず、『Sora』が配信リリースされましたが、いつ録ったんですか?

辻野かなみ インドネシアに行く前だったから、初夏ですね。

坂井仁香 曲は1ヵ月くらい前にいただいてました。「映画の主題歌で、いつもと違うバラードで難しいから、練習しておいて」と。

――かわいい系の曲とは勝手が違っていましたか。

坂井 私はいつもガツガツ強めで、シャクったりクセの強い歌い方をしていて。この曲は宅見さんにディレクションしていただいて、「クセを全部外して真っすぐ歌ってほしい」と言われました。やったことがなかったんですけど、意識して歌ったら、意外と2~3回で直せました。こういう歌い方もあるんだと、勉強になりました。

吉川ひより 練習では普段のとき宣の感じで、バラードとはいえアクセントを入れて歌っていたんですけど、宅見さんに力をゼロで歌うようにアドバイスをいただきました。ほぼ棒立ちで力を入れず、でも感情は入れないといけない。そのバランスを取れるように頑張って、あの感じに出来上がりました。

――遥香さんの歌は、いつもはパワー系ですよね。

小泉 だから、どうしようかと思いましたけど、普段からいろいろなアーティストさんを聴いているので、Uruさんや手嶌葵さんをイメージして歌いました。

落ち着いた声質には向いているのかなと

――愛貴さんも持ち前のかわいらしさを抑えた感じですか?

菅田 ボイストレーニングのときは力いっぱい押し出す感じで、ミュージカルのように大きく広がるイメージで歌っていたんです。でも、レコーディングに行ったら、すごく難しくてガチガチに緊張してしまって、頭の中が真っ白。宇宙にポツンと1人でいる感じがしました。

――『メカバース』の世界には合っていましたかね。

菅田 ディレクションと私の状態が相まって、入り込んで歌っていたと思います。

――ジュリアさんは「歌ってみた」で披露した中島美嘉さんの『雪の華』がすごく良くて。バラード系はむしろ得意ですか?

 明るいキャピキャピした曲を歌うと、「もうちょっと楽しそうに」と言われることが多いです(笑)。落ち着いた声質で、どっちかというと、こういう曲のほうが向いているのかなと思います。レコーディングでも、私は特に「力を抜いて」と言われず、思うままに歌わせていただきました。

――本領発揮になりましたか。

 音程が練習していたのと違っていたところが結構あって、直さないといけなかったんですけど、そんなに苦戦はしませんでした。

――難しいバラードとは言っても、皆さん、レコーディングでは即座に対応できていたんですね。

辻野 以前はアクセントを付けることを意識して歌っていたのが、最近は少し力を抜いて、声が通ることに気をつかうようになって。そのタイミングで『Sora』が来たので、昔なら対応できなかったけど、今だから歌えたところはあります。

坂井 これまでにたくさんの曲をレコーディングしてきたので、その経験が活きたのが大きいと思います。

リズムがわかると音程も合いました

――とき宣は歌がうまいアイドルと言われていますが、このバラードで際立った感じですね。

坂井 いやいやいや!

小泉 首を振りすぎでしょう(笑)。

坂井 『すきっ!』をきっかけに「歌がうまい」みたいなコメントをいただくことが多いですけど、夏にフェスに出演して「このままじゃダメだ」と思いました。リハーサルで流れてくる歌を聴いていると、「すごくうまいな」と思うアイドルさんがたくさんいて。私たちも負けてはいられないと、刺激を受けました。

――歌唱力を上げるために、独自の練習をしていたりはしますか?

 私は小学生の頃から歌うことが大好きで、よくカラオケに行っていたんですけど、リズムというものがわかってなくて。事務所に入ってボイストレーニングを受けたとき、「どうしてここでこの言葉を歌うの? もっと前でしょう」とか言われました。男性の方の曲を歌うので「キーをいくつ上げる?」と聞かれても、「キーって何ですか?」という(笑)。何もわからないまま、歌っていたんです。それからはリズムとはどういうものか、音程とは……と考えて練習するようになりました。リズムがわかるだけで、音程が合ったりもします。

――メトロノームに合わせて歌う練習をしたり?

 アプリでやっていました。1、2、3、4の1でこの歌詞が来る、2では……と当てはめていって。今もレコーディングでは、楽譜に印を付けて挑んでいます。

杏ジュリア(あん・じゅりあ) 2004年1月15日生まれ、東京都出身
杏ジュリア(あん・じゅりあ) 2004年1月15日生まれ、東京都出身

人が見たら何かわからないほど書き込んでます

辻野 私も1、2、3、4でリズムを数えて、1には全部〇を付けて、合わせられるようにしています。まっさらな状態では、不安でレコーディングに行けません。たぶん人が見たら「何だろう?」と思うくらい、書き込んでいることが多いです(笑)。私も最初、リズムというものがわからなくて。ボイストレーニングの先生と音に合わせて歩いたり、足踏みをしてリズムを取る練習をしました。あと、音符の記号を1から教わったり、割りばしを使って口を大きく開けるようにしたり、あらゆることをしてきました。

――かなみさんは昔は「歌は苦手」と話していて、ソロパートが台詞しかない曲もありました。

辻野 歌割りは欲しいけど、迷惑を掛けてしまうので。頑張っていたら、いつかはもらえると思って、練習していました。リズムが取れないので、台詞もどこで入るかわからなくて。ステージに立つと頭が真っ白で、音が聞こえないことも多かったんですけど、たくさんライブをやらせていただくうちに、周りの音が聞こえるようになりました。みんながどうリズムを取っているかも少しずつわかって、そこが一番の成長かなと思います。

辻野かなみ(つじの・かなみ) 1999年6月2日生まれ、埼玉県出身
辻野かなみ(つじの・かなみ) 1999年6月2日生まれ、埼玉県出身

センターなのにオチサビを歌えないのが悔しくて

坂井 私は幼稚園の頃は、カラオケに行っても絶対歌わないタイプだったんです。同級生たちとみんなで行って、1曲ずつ歌うことになっても、私はイヤすぎて、お父さんが代わりに歌っていました(笑)。それくらい歌が苦手だったんです。

――今では考えられませんね。

坂井 とき宣の初期も、オチサビはセンターが歌うイメージだったのに、何で私でないんだろうと思って、ヘタなんだと気づきました。悔しさが芽生えて、それから毎晩、お風呂で歌って練習するようになりました。最近だとライブ映像で自分のパートを何度も観返して、「この歌い方は良くない」と研究したり。仕事の合間もカラオケに行って、いろいろな系統の曲を歌っています。

――どんな曲を歌っているんですか?

坂井 aikoさんだったり、ジュリアが歌っていた『雪の華』だったり。最近は90点以上が出せる曲を探しています。この前、supercellさんの『君の知らない物語』は93点が出ました。イメージにない曲を歌って、いろいろな表現を身に付けるようにしています。

坂井仁香(さかい・ひとか) 2001年7月25日生まれ、神奈川県出身
坂井仁香(さかい・ひとか) 2001年7月25日生まれ、神奈川県出身

ライブやミュージカルで真剣に研究してます

小泉 私はすごく音楽が好きなのでライブに行ったり、自分がミュージカルに出たあとに観ることにもハマって、いろいろな方の歌い方や声の出し方を学びました。観に行くと、目線が普通の方と違っていて。どんなことに気をつけて歌っているのかと、真剣な目になっていると思います。

――「こういう人みたいに歌いたい」というシンガーもいますか?

小泉 UNISON SQUARE GARDENさんのライブには何度も行ってます。本当にうまいし、しかもあんなに速いギターを弾きながら、どうやって歌っているんだろうと。ツアーごとに歌い方が変わっていたりもするので、絶対にボイストレーニングを重ねてらっしゃるのがわかって、毎回研究しています。

小泉遥香(こいずみ・はるか) 2001年1月5日生まれ、埼玉県出身。『60TRY部』(ラジオ日本)内の『永野の映画はえ~がな!』でアシスタント
小泉遥香(こいずみ・はるか) 2001年1月5日生まれ、埼玉県出身。『60TRY部』(ラジオ日本)内の『永野の映画はえ~がな!』でアシスタント

まず滑舌を直すところから始めました

菅田 私は最初、歌にもなっていませんでした(笑)。中学生の頃、ボイストレーニングを始めたら「滑舌が悪すぎる」と言われて。普通にしゃべっていても「ありがとうございます」が「あーとーござーます」みたいになって(笑)、歌が成立しないくらいだったんです。まず滑舌を直したり、何も知らなかった私に、先生が1から教えてくださいました。

――愛貴さんが加入して最初の『トゥモロー最強説!!』から、ソロパートが耳を引きました。

菅田 今もいただいたパートを1コ1コていねいに歌って、自分のできる精いっぱいを届けたいと思っています。

菅田愛貴(すだ・あき) 2004年12月20日生まれ、東京都出身
菅田愛貴(すだ・あき) 2004年12月20日生まれ、東京都出身

透き通るような声を出したいです

――ひよりさんはもともと歌がうまかったと思いますが、この2年くらいでさらにスキルアップしていませんか?

吉川 自分の中で安定してきた時期はあったかもしれませんけど、めちゃくちゃ波があります。私もレコーディングでは、楽譜にたくさん書き込みをしていて。高いところは赤ペン、低いところは黒ペンで印をつけたり、口角を上げるように言われたところにスマイルマークを描いたり。頭で覚えられないので、イメージしやすいようにしてるんです。紙が真っ赤になっていたり、スマイルがいっぱいあったり、落書きみたいになっています(笑)。籠りやすくてマイクに乗りにくい声なので、ツンと透き通るように出したいです。

――ひよりさんの歌声は、そういう透明感があると思いますけど。

吉川 ファンの方にはそう誉めてもらいますけど、ボイトレの先生の視点からはまた違うみたいで、自分ではわからないんですよね。

吉川ひより(よしかわ・ひより) 2001年8月12日生まれ、千葉県出身。『ジェネZZ』(bayfm)でパーソナリティ
吉川ひより(よしかわ・ひより) 2001年8月12日生まれ、千葉県出身。『ジェネZZ』(bayfm)でパーソナリティ

歌詞とメンバーがリンクする歌割りが多くて

――メンバーの歌を聴いて、いいなと思うこともありますか?

菅田 ライブ中に自分が歌ってなくてダンスをしているとき、メンバーの歌を聞いてテンションが上がったり、「わー、いい声だな」と思っています。ひとちゃん(坂井)の歌は元気が出て後押しされる感じで、おはるちゃん(小泉)の歌は染みてカッコいいなと思ったり。

坂井 それぞれの良さがあるよね。ずっと聴いてきているから、たぶん0.01秒で誰の声かわかります。被っている声がないから楽しいし、パートチェンジしたら違和感があると思います。

辻野 この子が歌うから良さが出るとか、歌詞にリンクしているパートも多くて。

――『お届け!デリバリースター』のかなみさんの“クーポン拳!”とか(笑)?

辻野 台詞パートはいっぱいありますけど、“クーポン拳!”は人気な気がします。

小泉 メンバーのお母さんたちはみんな“クーポン拳!”は良いと言っています(笑)。

辻野 ライブ後に「“クーポン拳!”が良かったです」と言われることもあって、「そこですか?」という(笑)。あれはただ自分らしく叫んでいます。

昔はライブで不安そうだったのが今は心配が不要に

吉川 かなみん(辻野)に関しては、昔はライブ中に心配していたんです。かなみん自身、不安そうで「大丈夫かな」みたいな感じで歌っていた時期があって。今はもう、全然心配がいらなくなりました。

坂井 『エンドレス』ではかなみんがオチサビで、私とぴよ(吉川)と並んでいる立ち位置なんです。昔のかなみんはそこですごく緊張していて、楽屋でもずーっと練習していたから、私は後ろで「頑張れ! 頑張れ!」と応援する気持ちでした。今は見る目が変わって「いいよ、かなみん! その調子!」という。ライブ映像を観ると、私の顔が全然違います(笑)。その後の私のパートも気持ち良く歌えます。

辻野 歌っているとき、みんなが親のような顔で見てくれているのが伝わってきて、「頑張るよ」と思っていました(笑)。

小泉 たまに目が合って「うまくいったね!」みたいな。

辻野 それで仁香たちが笑顔になったのをファンの方も気づいて、「かなみんを見守っていたね」というコメントもありました。

歌声だけでバレエをやってると想像できます

――ジュリアさんの歌声は品があります。

 パツーンと抜けるような声ではないので、それが品があると思われたりするのかなと。ツヤのある声と言われることもあります。

菅田 すごくきれいな声で、聴いていて心地良いです。

辻野 『きっとスタンダード』とかに本当に合ってる。

坂井 歌声を聴いただけで、バレエをやっていたんだろうなと想像がつきます(笑)。しなやかというか、私の歌とは真逆だと思います。

 『きっとスタンダード』のオチサビで私がドンと落としたあと、ひとちゃんにバーンと行ってもらえて。そんな歌割りになっていることが多い気がします。

――ひよりさんの歌はどうですか?

小泉 やっぱり声が良い。

坂井 透明感があって。

菅田 『エンドレス』の2サビとかで、私が音程を外してしまっても、ひよりちゃんが元に戻してくれて。いつも「ごめんなさーい」と思っています。

苦しかったときの恩返しをしたい気持ちと重なって

――『Sora』の話に戻ると、愛貴さんが宇宙に1人と感じたように、頭に浮かんだ光景とかはありますか?

辻野 宣伝部員さん(ファン)や、そばにいてくれる人のことを考えながら歌っていました。自分の気持ちとリンクする部分もあって、感情移入しやすかったです。苦しいときに、たくさんの人がやさしい言葉を掛けてくださったことが、実際にあったので。今度は自分が恩返しをしたい気持ちが強くて、歌詞とピッタリでした。

小泉 私も同じで、活動の中でひとすじ縄ではいかないことがあって。『メカバース』の主人公のカイも、決して最初から強くはないんです。それでも夢を諦めずに戦っていく姿が、私たちとも重なります。それを曲に表わせるように歌いました。

――レコーディングの時点で、映画を観ていたんですか?

小泉 映画を観たのは最近ですけど、ストーリーは教えていただいていて、監督のリッチ・ホーさんもスタジオに来てくださったんです。11年かけて制作されて、いろいろあったこととか、熱い想いも聞かせていただいたうえで、私たちに歌ってほしいと話してくださったのが嬉しくて。監督のそんな想いも胸に刻みました。

吉川 最後に「ウォーウォーウォー」と合唱みたいになる部分があって。そこはアリーナでステージの周りの客席が満員で、みんなで合唱しているのをカメラでなめるような映像が浮かびました。私たちの横浜アリーナで現実になったらいいなと、想像が膨らみました。

――銀河の壮大な映画の主題歌でありつつ、身近なことにも重なると。

坂井 歌詞の情景が浮かびやすくて、誰でも自分と重ねられると思います。何かを頑張っている人には刺さりそうですね。

(C)2023 Heavens Pte Ltd All Rights Reserved
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活動を始めてから泣き虫になりました

――皆さんにも、1人悩むときに誰かが光になってくれたような経験はありますか?

菅田 私がとき宣に入って、1人でレッスンを受けていたとき、メンバーと階段ですれ違って、ひよりちゃんが「頑張ってね」と言ってくれたんです。それだけなのに泣きそうになって……。

――数十曲の振りや歌を一気に覚えていた頃ですね。

菅田 大変だとは思ってなかったんです。でも、「頑張ってね」と言われたら、涙が出ました。たぶん、ひよりちゃんは覚えてませんけど。

吉川 覚えてない(笑)。

坂井 ぴよはやさしいから、何も考えずにそういうことを言えるんです。

菅田 とき宣の活動を始めてから、どんどん泣き虫になりました。

坂井 みんなそうだよね。やればやるほど涙腺崩壊。

――感動的な出来事も多いでしょうから。

吉川 人の温かさを感じたり。

辻野 私も感情が芽生えました。

小泉 前は感情がなかったの(笑)?

辻野 ほぼ無みたいな感じでしたけど、とき宣に入ってからは、感情が動く瞬間が多すぎて。

坂井 わかる。私も映画やテレビを観て泣いたことが1回もなかったのが、1人でよく泣くようになりました。

――どんな作品で泣いたんですか?

坂井 『推しの子』の1話は一番泣きました。あと、『かわいいメモリアル』のカップリングの『きみと青春』を歌うときも泣きそうになりました。

キャンプで30分だけ真面目な話をして

――仁香さんは誰かに支えられたようなことは?

坂井 山ほどあります。昔から思い出すとキリがないですけど、最近だと、かなみん、ぴよとキャンプに行ったとき、ホテルに泊まって、30分くらい真面目な話をしたんですね。私がセンターなんて良くない、合ってないと言ってたら、「仁香がセンターで良かった」と言ってくれて。

吉川 それは覚えています(笑)。仁香はセンターにふさわしいし、何で自信を持ってないんだろうと。仁香がセンターだからこそ、とき宣がここまで来られたのは事実で、芯が強くて信頼しているので、私もついていきたい。自信をなくす必要はまったくないと、私のできる限りの語彙力で伝えました。

――かなみさんとひよりさんで釣りに行ったときは、そういう話はなかったですか?

辻野 一切ありませんでした(笑)。

坂井 普段はそういう話はしないよね。

吉川 夜にならないとしません。

――かなみさんに「何で釣りにロングスカートで来たの?」とは(笑)?

吉川 それは思いました(笑)。

辻野 釣りに行くのは前日に決まったんです。朝起きて「ヤバい! 着る服がない!」と、とりあえず選んだ服装が全然ダメで、後悔しました(笑)。

吉川 かなみんが「釣りに行こう」と言ったのに、私のほうが釣り職人みたいな格好をしていて(笑)。

辻野 立ち姿がプロみたいでした。でも、1匹も釣れなかった(笑)。

何があっても寄り添ってくれて救われました

 私も支えてもらったことはたくさんありました。加入したときも、おはるちゃんがしょっちゅう、やさしく気をつかってくれて。最初の頃のライブで、リズムがズレてしまって、迷惑を掛けたのに「大丈夫?」と心配してくれました。でも、そこで思いやりを受け止めたら、余計に申し訳なさが溢れて「ああ、ごめんなさーい!」となってしまう気がしたんです。照らしてくれた光をあえて遮って、あとから「ありがたかったな」と感謝することが多かったです。

小泉 当時のジュリアは「どうしたらいいんだろう?」という感じだったので、とりあえずどんな子か探ろうと、いろいろ聞き出そうとしてました。逆効果だった(笑)?

 自分がダメな状態だったときは、なるべく気持ちをシャットダウンしながら、反省会をしていました。

小泉 私を支えてくれたのはファンの皆さんですね。メンバーもそうですけど、何があっても寄り添ってくれて救われました。コロナ禍で直接会えないときも、SNSのコメントとかで支えてもらって。いつも近くに感じています。

――小泉家のご家族はどうですか?

小泉 仲は良くて、一番正直な意見をくれます。おばあちゃんは毎回ライブを観に来てくれて、支えられている印象があります。「ごはん食べに来てね」と言ってくれたり、やさしくて。だから、ふるさと納税の返礼品を渡して、ばあ孝行をしてきました(笑)。

クリスマスでは私たちがプレゼントになれたら

――来月には恒例の「ときクリ」がありますが、プライベートのクリスマスも盛り上がりますか?

菅田 私はクリスマスが大好きです。クリスマスが来たら、世界一ハッピーな人間になるくらい(笑)。10月ごろから毎日ワクワクして、クリスマスソングを聴いて楽しくなっています。世の中が幸せで溢れる感じがしますよね。1人ぼっちで寂しい方がいても、みんな気持ちだけはハッピーになれる季節だと思うんです。「ときクリ」では、私たちが皆さんのプレゼントになれるような時間をお届けしたいです。

――クリスマス当日は家でも何かするんですか?

菅田 毎年パーティーをしています。チキンやケーキを食べて、お母さんにプレゼントを渡して。私がお仕事で遅くなっても、寝ないで待っていてくれます。

――かなみさんとひよりさんはまた2人で料理をしたり?

辻野 行事ごとに何かしていて、ハロウィンのバービーのコスプレと料理も私たち的には完成度が高かったので。クリスマスも何かしようと話しているところです。

吉川 いつも私の家のリビングの端っこにツリーを置いているんですけど、今そのスペースが使えなくなってしまって。私の部屋に持ってこようと思っています。

辻野 でも、あの部屋にツリーを置いたら、だいぶ不自由にならない? クロゼットが開かなくなりそう。

吉川 180cmくらいあるので。でも、パーティーはクオリティを下げないようにやりたいです。

横アリには安心した状態で挑みたいです

――とき宣的にはこのまま行けば、今年は良い年だったと締められそうですね。

菅田 みんなでお疲れさまのパーティーをしたいです。全員でやったことがないので。

辻野 あと、今年中にUSJに行かないといけないんです。

坂井 それ、ずっと思ってた!

辻野 去年、生配信の企画のダーツで、ひよりんがチケットを当ててくれて。

吉川 なのに、まだ行ってない。

 1年以上経つんですけど。

辻野 行かないと、今年を締められません。

 そのために、今年の「ときクリ」は早くなったの?

坂井 それは絶対違う(笑)。

小泉 でも、必ずUSJに行きたいです!

――そして、年が明けたら、いよいよ横浜アリーナ2DAYSが間近に。

坂井 安心した状態で挑めるように、準備は年内からしておきたいです。

辻野 めっちゃリハしたい!

坂井 幕張メッセのときは通しリハが3~4回でしたけど、10回くらいやりたいね。

辻野 体調だけは気をつけないと。

小泉 栄養をつけておこう(笑)!

超ときめき宣伝部

スターダストプロモーションに所属する10代の女性タレントで2015年4月に結成。「ときめく何かを宣伝するために今日も歌う」をコンセプトに活動。2016年11月にメジャーデビュー。2019年4月にavexからの1stシングル『ときめき宣伝部のVICTORY STORY/青春ハートシェイカー』をリリース。2020年4月より超ときめき宣伝部に改名。ラジオ『晴れ ときどき 超ときめき宣伝部』(ラジオ日本)、『超ときめきSTYLE』(ニッポン放送)に出演中。

公式HP

「超ときめき宣伝部のどきどきクリスマスパーティー2023」

12月16日 神奈川県民ホール 大ホール

12月17日 豊洲PIT

「行くぜ!超ときめき宣伝部 at 横浜アリーナ!」

1月27日・28日 横浜アリーナ

『Sora』

デジタルシングル配信中

映画『メカバース:少年とロボット』グローバル主題歌

エイベックス
エイベックス

芸能ライター/編集者

埼玉県朝霞市出身。オリコンで雑誌『weekly oricon』、『月刊De-view』編集部などを経てフリーライター&編集者に。女優、アイドル、声優のインタビューや評論をエンタメサイトや雑誌で執筆中。監修本に『アイドル冬の時代 今こそ振り返るその光と影』『女性声優アーティストディスクガイド』(シンコーミュージック刊)など。取材・執筆の『井上喜久子17才です「おいおい!」』、『勝平大百科 50キャラで見る僕の声優史』、『90歳現役声優 元気をつくる「声」の話』(イマジカインフォス刊)が発売中。

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