保育士が苦手だと苦労すること3選~元男性保育士が考える【男性が幼児教育の現場で生き生きと働く秘訣】
保育現場や教育現場で働く男性の皆さん、こんにちは。
元男性保育士のナイスです。
僕は元男性保育士で2人の子どもの父親として子育てや保育について発信する活動をしており、保育現場や幼児教育現場で働く方達や子育て中のお父さんやお母さん達の力になりたいと思っています。
今回は保育や幼児教育の現場で頑張っている男性の皆さんに向けて、【男性が幼児教育の現場で生き生きと働く秘訣】シリーズの第3回。第1回は「職場の人間関係の悩みについて」、第2回は「保護者からの信頼を得る方法」です。よかったら、そちらも読んでみてください。
第3回目のテーマは、「男性保育士が苦手なこと克服する方法」です。乳幼児の施設の業務は、生活面から教育面まで多岐にわたり、本当にありとあらゆることをしなければなりません。得意なことだけやっていればよいわけではなく、男性に限らず誰でも得意なことと苦手なことがあると思いますので、ぜひ女性の方も読んでください。
【男性保育士の悩み】 苦手な仕事が大変
ジェンダーレスの時代になり、子ども達にもジェンダーレスな対応が求められる現代。しかし、一般的に男の子と女の子、男性と女性では身体的な機能や特性に違いはあります。そして性別にかかわらず個人によって特性や特徴があるので、一般的に性別の特性や特徴を踏まえたうえで1番に大切にしなくてはならないのは子ども達1人ひとりの特徴や特性です。
一般的に、男性はピアノや制作や工作などが苦手な人がたくさんいると言われています。しかし、もちろん女性の中にも苦手な人は多く、男性でもピアノが上手な人や器用で細かい制作や工作が得意な人は案外多いものです。
保育士の仕事の中で、苦手であるがゆえに苦労している男性が多いと思われるものの中から3つを選んで紹介します。
保育士が苦手だと苦労するもの① ピアノ
保育園や幼稚園、こども園では子ども達が歌を歌ったりリトミックをしたりする時間があります。音楽の時間以外でも、朝の歌やお帰りの歌を歌うなど日常的に音楽と触れる機会があり、保育士は毎日ピアノを弾くでしょう。しかし、男性でも女性でもピアノが苦手な保育士は多くいます。
保育は1人ではなくチームでするものなので、ピアノが苦手な人は得意な人に頼ることができるでしょう。また、0,1歳児のクラス担任であれば、それほど難しい曲を弾く機会はありません。ピアノを弾かずに、アカペラで歌ってもよいでしょう。
しかし、「大きいクラスの担任になった」「年長児の担任をしたい」「音楽に力を入れている園だから弾けるようにならないといけない」「誕生会のピアノが当番制で回ってくる」など、ピアノを避けてばかりはいられないこともあります。
ピアノは練習すれば、少しずつですが必ず上達します。簡易伴奏の本もたくさん出ていますので、無理やり難しい伴奏を弾く必要はありません。どうしても弾かなくてはならない場面があったら、とにかく練習をするしかありません。しかし、ピアノは少し練習すれば弾けるようになるほど簡単ではありませんので、行事間際になって慌てて練習するのでは間に合いません。日頃から、1日5分でもよいので毎日鍵盤に触れる習慣をつけましょう。
しかし、保育や幼児教育は、ピアノが全てではありません。苦手であれば、ほかの部分でカバーもできます。弾ける曲が増えるとピアノの楽しさも感じられますので、あまり思い詰めずに取り組んでください。
保育士が苦手だと苦労するもの② 制作・工作
保育士は子ども達にさまざまな作品作りや絵画の指導をしなければなりません。また、壁面装飾などを作る機会もあります。センスよくかわいい制作を作るのが苦手という男性保育士は多いようです。
制作は、慣れることが1番です。保育雑誌やインターネットなどに壁面の見本はたくさんありますので、見本を見ながら数をこなすうちにコツをつかみ、上達できます。最初はあまりかわいくなかったりバランスがおかしかったり思うように作れなくても、次に作るときに修正しながら作ることで改善されていくでしょう。
また、制作や工作が得意な同僚や先輩に教えてもらうことも有効です。ちょっとしたハサミの使い方や線の書き方など得意な人のやり方を真似するだけで、完成度が上がることもあります。あきらめずにトライしてみてください。
保育士が苦手だと苦労すること③ 運動・力仕事
運藤神経のよさに、性別は全く関係ありません。しかし、サッカーや跳び箱、鉄棒、プール遊びなどの運動を行うとき、男性保育士が見本を見せるように頼まれる機会は女性より多いかもしれません。「できないとカッコ悪い」「恥ずかしい」と感じるかもしれませんが、苦手なものは正直に苦手だと言ってよいと思います。
子ども達には「先生でも苦手なものがあるんだ」ということを知らせる機会にもなり、子ども達と一緒に努力して上達する姿を見せることで、子ども達に努力の大切さを伝える機会にすることもできるでしょう。
また、男性というだけで力仕事や高い位置の仕事(蛍光灯の交換など)、修理・修繕に駆り出されるというケースは多くあります。一般的に、男性のほうが女性より力はあるので、力仕事は率先してやりましょう。ただし、男性でも腕力や力仕事の経験は人それぞれ。そして、女性でも力持ちの人はいます。無理してケガをしたり腰を痛めたりしては仕事に支障が出ますので、重いものをたくさん持たないと恥ずかしいなどとは思わず、無理だけはしないように気を付けてください。
また、男性でも身長が低い人、高所が苦手な人、修理・修繕が不得意な人もいます。できないことは正直に伝えましょう。できないからと言って気に病んだりストレスに感じたりせず、得意なことで挽回すればよいのです。
まとめ
保育士はいろいろなことをしなければならないので、オールマイティーになることが理想でしょう。しかし、誰でもオールマイティーになれるわけではありません。苦手なことをカバーできるのは得意なことです。苦手なことがあれば、その分得意なことをどんどん発揮しましょう。
同時に、苦手なことは努力によって少しずつ克服できます。忙しい毎日ですが、“今日より明日”“今日より1年後”の上達を目指し、少しずつ努力しましょう。努力して上達できれば嬉しさや達成感が味わえるのはもちろん、仕事のうえでの自信につながります。苦手なことを憂鬱に思わず、ぜひ前向きに捉えて頑張ってください。