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ノート(244) 陸山会・虚偽報告書事件に対する最高検の杜撰な捜査

前田恒彦元特捜部主任検事
(写真:アフロ)

~釈前編(4)

受刑378/384日目(続)

杜撰な捜査

 最高検は、弁護側から「隠し録音」を入手した早い段階で、再捜査時に田代政弘検事が作成した捜査報告書の内容が虚偽であることを把握していた。そのまま放置すれば、その文書データが消去されたり、口裏合わせに及んだり、関係者の記憶が徐々に失われていくなど、証拠が散逸するおそれが高い状況だった。

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元特捜部主任検事

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。

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