「GoTo貧乏」を避けるために知っておきたい制度の落とし穴と家計管理術
何かと話題のつきないGoToキャンペーン。GoToイベントも開始され、第一弾としてUSJのチケットが10/30発売から2割引きに。入場券1枚当たり2千円を上限に2割相当分の割引に加えて、1500分のクーポンがついてくる期間限定「Go To USJ 1デイ・パス」が販売されています。対象入場期間:2020年11月4日~2020年12月31日
GoToイベントとは、文化芸術やスポーツに関連して「見せ・聴かせ・参加させる」ものなどと定め、無観客で行うオンライン配信のイベントも含みます(国内で撮影が行われたリアルタイムのものなど要件あり)。
復習になりますが、GoTo事業とは、コロナによる外出自粛などで収益に膨大な影響が出た観光、飲食、イベントなどの需要を喚起する政策です。新型コロナウィルス対策として政府が組んだ補正予算に盛り込まれています。「Go Toトラベル」「Go Toイート」「Go Toイベント」「Go To商店街」の各キャンペーンの総称として「Go Toキャンペーン」という言葉が使われています。
10月から始まったGoToEat
10月から始まったGoToEatではプレミアム付食事券、もしくはオンライン飲食予約の利用によるポイント付与になります。制度が開始された当初は混乱が多く、オンラインで付与されるポイントが付与されるには数週間時間がかかる場合もあります。そのために最初は手持ちのお金を多く使わなければならないという声を多く聞きます。
また、自治体とPayPayポイントのポイント還元が行われている店舗もあります。例えば、板橋区で「PayPay」決済すると20%ポイント還元(11月末まで)という独自の上乗せがあります。11月は38自治体で開催中です。店舗によってはGoToと二重でお得になる場合もあるようです。しかし、こちらもポイントが付与されるまでには約1ヶ月程度かかります。また対象外の店舗や1回当たりと月当たりの上限などもあります。
2重取りで実質ほとんど無料だと思って毎日外食をしている人もいるようですが、細かい諸条件まで読まないと、上限等で対象になっていない場合も考えられるのです。
また、貯まったポイントを使ってもう一度回そうと思うと、かなりの時間がかかるために最初は自己資金を要します。外食費がいきなり増えたという声もあるために注意が必要です。
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都民割引も加わったGoToトラベル
GoToトラベルに関しても、都民の都内旅行に1泊5000円補助上乗せする「都民割」も10/23予約分より順次スタートしています。GoToトラベルとの併用も可能ということで予約が殺到しました。「都民限定プラン」もその多くが終了していますが、引き続き、都民を対象とした割引や特典を実施してくれるホテルもあります。朝食や駐車場の無料サービスなど、特典が用意されているプランもあるようです。
また、東京都による都民の都内観光促進事業「もっと楽しもう!TokyoTokyo」(略称「もっと Tokyo」)もオープンし、様々な情報が収集できるようになりました。
しかし、GoToトラベルも65%の旅行代金はまず自分で支払う必要があります。地域共通クーポン15%は利用期日が短く、対象店舗も限られています。また、予約サイトやタイミングによっては上限まで助成が受けられなかった場合もあったようです。
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GoTo商店街
また、GoTo商店街も始まり、賑わいを見せている商店街も多いようです。
このように国が大手を振って助成をしているのですが、国民の財布を緩ませてお金を使ってもらって観光業を助けようという趣旨の施策になります。
もちろん貯金などの備えがある家庭はこうしたお得の際にお金を使うとお得が多いです。しかし、クレジットカードでボーナス払いにしようと考えていて、ボーナスがカットされたという声も聞きます。そのために、後からもらえる収入を見込んで制度を使おうとするとお得なはずが家計が苦しくなりかねません。国内旅行やアミューズメントパークなども誘われたら断れなくてついつい行ってしまって家計が苦しいという若い人の声も聞きます。使わなきゃ損という気持ちが働きますが、結局は自分のお財布からもかなりの額を出さなければなりません。まだまだ感染症の状況には心配があるために、落ち着かせて冷静に判断したいものです。