ハレの日の贈り物に!紅白二層が美しい「桜咲くら」は、備中大納言小豆たっぷりの桜が薫る春の蒸し菓子
桜の開花情報に注目し始める頃になると、誰しもが迎えたことがあるであろう人生の節目。大小関わらず、お祝いの気持ちと共に添えるものはお花よりもお菓子という方も多いのではないでしょうか。私もどちらかというとお菓子を差し上げる派です。
お祝い事のために誂えられた和菓子がそれぞれのお店の店頭や百貨店に並び始めますが、仰々しすぎないお菓子にも惹かれるところ。
四季の移ろいと共に変化していく景観や味わいを大切になさる大阪市内に本店を構える和菓子屋「本まつばや」さんには、ハレの日にぴったりな芳しいお菓子が。今回は本まつばやさんの「桜咲くら」をご紹介。
白妙と薄紅、日本特有の柔らかな色彩を引き締めるのは立派な備中大納言の深い臙脂色。眺めているだけで、なにかとせわしない日々に疲弊していた心が解きほぐされていくような愛らしさです。
見た目だけではなく、柔和な色味そのままの味わいと食感も嬉しいところ。上の白い部分は、たっぷりの山芋を使用した軽羹。食材の持つ白さとこっくりとした舌触りのふんわりとしたお菓子です。
そして備中大納言小豆が散りばめられた桜の浮島は、浮島ならではの仄かに旨味が滲み出るまろやかさと、小豆の滋味深さを損なわない程度にそっとと桜の香りを効かせて。乳製品は一切使用していないにもかかわらず、空気を抱き込んでいながらもしっとりとした質感を生み出せる伝統的な和菓子の技法はお見事です。予め一人前ずつカットされている細やかな配慮も嬉しい。
余分なものをそぎ落とし、洗練された包装も本まつばやさんの特徴のひとつかと。男女問わず差し上げられるようなデザインですね。
紅白のお饅頭など、それぞれ一色ずつの組み合わせの和菓子を慶事に用いることが多いかと思いますが、せっかくの春ですから、その季節ならではの色彩美を活かした和菓子を、「おめでとう」の気持ちと共にハレの日に差し上げてみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。
<本まつばや・本店>
公式サイト(外部リンク)
大阪府大阪市天王寺区真法院町1-14
06-6771-0304
10時~18時
定休日 日曜