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200本塁打以上の打者が多く出ている高校。最多は4人のPL学園、2番目に多いのは……

宇根夏樹ベースボール・ライター
稲葉篤紀(左)と中田翔 Feb 26, 2013(写真:アフロスポーツ)

 日本プロ野球で200本以上のホームランを打った選手は、104人いる。そのうちの4人、清原和博(525本)、加藤秀司/英司(347本)、阪神タイガースの福留孝介(274本)、松井稼頭央(201本)は、PL学園高等学校の出身だ。2013年までは2人だったが、2014年に福留が200本に到達し、2017年に松井が続いた。

 他に、3人以上を輩出している高校はない。王貞治(868本)と榎本喜八(246本)の早稲田実業学校をはじめ、7校が2人ずつでPL学園高に次ぐ。

筆者作成
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 グラント・ユニオン高の2人は兄弟だ。兄のレロン・リー(283本)は「リー」、弟のレオン・リー(268本)は「レオン」として、どちらも日本で10シーズン以上プレーした。ともに200本塁打以上の兄弟は、彼らだけ。3年前に「兄弟のホームラン記録あれこれ。今年その一つを塗り替えたシーガー兄弟は、将来すべてを制覇するかも」で書いたとおり、メジャーリーグにも存在しない。

 ちなみに、兄のレロンはメジャーリーグで31本塁打。弟のレオンはメジャーデビューできなかった。弟の息子であるデレク・リーは、日本ではプレーしておらず、メジャーリーグで331本のホームランを打った。デレクが通った高校は、カリフォルニア州サクラメントという点は同じながら、伯父と父とは違う。グラント・ユニオン高出身のメジャーリーガーには、1980年に西武ライオンズで14本塁打を記録したテイラー・ダンカンがいる。

 200本塁打以上が2人の7校中、最初に3人目が登場しそうなのは、大阪桐蔭高等学校だ。東北楽天ゴールデンイーグルスの浅村栄斗が163本としていて、来シーズン中の200本到達が予想される。

 また、履正社高等学校の出身選手に200本塁打以上は皆無だが、東京ヤクルトスワローズの山田哲人とオリックス・バファローズのT-岡田が、どちらも30本以内に迫っている。187本の山田は、早ければ今シーズン中に200本目のホームランを打つ。履正社高が、9校目の「2人以上が200本塁打以上」となるかどうかの鍵は、170本の岡田が握る。復活できれば、200本の大台は十分可能だ。2010年と2017年に、岡田はシーズン30本以上を記録している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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